横浜中華街の隠れ名店“和”ブーランジェリー「のり蔵」

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横浜中華街の隠れ名店“和”ブーランジェリー「のり蔵」

横浜中華街の隠れ名店“和”ブーランジェリー「のり蔵」

更新日:2017/07/25 18:17

有馬 亜來のプロフィール写真 有馬 亜來 美酒美食巡礼者、ほろ酔い旅カメライター

横浜中華街の裏路地にある料亭風の佇まいの店、ここは“和”に拘ったパンを扱うブーランジェリー「のり蔵」。目を惹くその店構えとインテリアに、観光客がカメラを構え、散策する人が吸い込まれるように店内に入っていきます。地元民支持の土着的安定感と信頼を守るためメディア取材を断ってきたこの店。この職人肌から生まれる本物志向のパンは、地元民はもちろん観光客もリピーターに。知る人ぞ知る隠れ名店をご紹介します。

誘引力大!裏路地の料亭風ファサード

横浜中華街東門のすぐそば、マンション裏の小路に店を構える「のり蔵(ぞう)」。店構えは料亭のようでも、小料理屋のようでもあり、そしてこの店名…パンを売る店とは一見では分かりません。
マンションを囲む打ちっ放しのコンクリート壁とのミスマッチングがかえってこの一角を独特でスタイリッシュな雰囲気に変えている、そんなファサードの魅力に、この小路の多方面から店を写す人が訪れます。

誘引力大!裏路地の料亭風ファサード

写真:有馬 亜來

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誘引力大!裏路地の料亭風ファサード

写真:有馬 亜來

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よく磨き上げられた昭和レトロガラスの引き扉に、晴れた日は外の小路がガラスに映り込む様子は、どこか郷愁を誘います。落した照明の店内と、このガラスのお陰で通りすがりに中を垣間見ることができない…すると人は気になり、『何のお店?』という流れで「一見さん」も次々吸い込まれていきます。

店舗の外、数は少ないながら小さなサイドテーブル付の椅子が数セット置かれているので、出来立て温かなうちにパクつきたい!という時にはここがおすすめ。中華街裏路地の雰囲気とお店を眺めながら、というのもいいものです。

誘引力大!裏路地の料亭風ファサード

写真:有馬 亜來

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フォトジェニック!古民家風インテリア×パン

フォトジェニック!古民家風インテリア×パン

写真:有馬 亜來

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店内はさらにフォトジェニックな空間。古民家のような雰囲気に骨董の和ダンスがさりげなく置かれ、壁面は床の間の違い棚のように板がはめられています。店内のスペースを有効に利用して、編み籠や塗り盆、漆塗りの三宝が高低巧みに配置されています。
所狭しと並べられたこの和道具に載せられた、様々なフォルムのパンがとにかく美しい!

フォトジェニック!古民家風インテリア×パン

写真:有馬 亜來

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パンのラインナップは季節により異なりますが、そのパンの種類はなんと50種!店内あちこちに並べられたパンで気付くことは、山椒、柚子胡椒、茶豆に黒豆、ずんだ、きなこ…と和テイストのパンが多いこと。

おススメは海苔、しらすなどは湘南の名産品を使用したもの。直接納品され常に新鮮なものが使用されているため、近付けば店内に漂うパンの香りに負けない磯の香りが食欲を誘い、これも、これも、と手を伸び…後述する店主がパンに寄せる想いを知れば、さらにトレーはずっしりと重くなるはずです。

フォトジェニック!古民家風インテリア×パン

写真:有馬 亜來

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店内外を日本民芸風に彩る副主役のインテリア小物。吊るし飾りや布小物は、全て店主である社長のお母様の手作りのもの。ガラスショーケースの中は日本の温かな民芸的世界が表現されており、それは季節によって変えられます。
店構え、内装、そして主役のパン、そしてこれらを繋いで引き立てる小物たち。外国人観光客がカメラを向けるこれらのものは、全て私達にはホッとする日本の味わいがあります。

作り手の想いは味に、売り手の想いは言葉に。

作り手の想いは味に、売り手の想いは言葉に。

写真:有馬 亜來

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言葉のひとつひとつに職人肌を感じさせる「のり蔵」の店主である安部社長。パンはほとんど社長がそのレシピを考案。パンに使用されるものは全て“日本”のものに拘る。北海道産の小麦粉を原料に、季節感のある材料を使用する…揺らぎの無い信念は、何よりも大切な安心感と心地良さを与えます。

安部社長の願いは、自分より上の方々に支持されること。長い人生経験を積まれてきた方を満足させ、また食べたいと思ってもらうことは本当に難しいこと。これまでメディアの取材を断り続けているのも、メディアが入り、有名人が来たからといって売れるのはちょっと違う、昔ながらに近所で口コミが広がり、またリピートしてもらえることが理想…という言葉の意味は、このパンを食べれば解ります。

「こっちが食べたいけれど、見栄えがいいからこっちにしよう」、そのような買い方をさせてはいけないと全スタッフに想いを共有しているだけあり、「本当にこれを食べたくて買う」。本来のシンプルで本物の買い物ができる店と言えます。

作り手の想いは味に、売り手の想いは言葉に。

写真:有馬 亜來

やはり和食器に合う「のり蔵」のパン。香ってくるのは海苔やしらすの磯の香り、山椒とにんにく…そして香ばしくフレッシュな麦の香り。「このパン、優しい味だね」と言ってほしいという店主の想い通り、味は個性的な組み合わせで主張はありながら、華美な刺激の無い優しい味。これが、いつも食べる主食に必要な味で、リピーターを生む大きな魅力です。

今は材料も季節を超えて手に入る時代。でも、そこは決して超えない。例えば暑いさ中に「栗」、ではなく、やはり秋の涼やかな日に栗を食べる方がずっと味わい深いというように、季節により味覚も変化する。それにも対応できるよう調整工夫しているというパンの味は、安心で優しく、身土不二(土地柄と季節に合った食べ物が健康に良い)の通り、体が求める季節の味に寄り添っています。
やんわりと緩い口調でありながら、熱くストイックな店主のような味。これらが全て「美味しい!」というシンプルな表現に行きつく…これが名店の味です。

裏路地は夕暮れ時がおススメ

裏路地は夕暮れ時がおススメ

写真:有馬 亜來

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なんと言っても「のり蔵」の魅力は夕暮れ時の装いチェンジにあります。昼間は古民家風の温かな雰囲気から、夕暮れから夕闇に包まれると途端に料亭や小料理屋のような大人の隠れ家的雰囲気に。小路の先は、中華街のメインストリートでありながらこの一角だけ独特な空気感が。翌日の朝食用にパンを買うシチュエーションにも癒しがあります。

裏路地は夕暮れ時がおススメ

写真:有馬 亜來

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横浜中華街「のり蔵」でパンのサードウェーブを感じる

横浜中華街でパン?そのミスマッチなトライは、裏切られることはありません。今トレンドのサードウェーブはパンの世界にもあります。それは目新しさではなく、本物志向のこだわりと、材料愛。サードウェーブコーヒーに、「のり蔵」のパンをテイクアウトする昼下がりや夕暮れブランジェリーはいかがですか?

〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町81
東急東横・みなとみらい線「元町・中華街駅」2出口から徒歩2分
OPEN 10:00〜19:00
月曜定休(祝日の場合は翌日休)

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/07/06 訪問

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