写真:やた 香歩里
地図を見る上毛電気鉄道が夏に風鈴電車を走らせるのも、2017年で15回目となりました。今ではすっかり夏の風物詩となっており、2017年は7月15日から8月30日までの運行が予定されています。
電車に乗り込むと、天井から吊るされた、可愛らしい図柄のたくさんの風鈴が目に入ります。風鈴の数は、なんと2両編成の車両に約100個。
写真:やた 香歩里
地図を見る軒先や縁側で、風に吹かれてチリンと鳴る風鈴は、かつては日本の夏に欠かせないものでした。今ではエアコンのために窓を閉め切ってしまうので、風が鳴らす風鈴の音色を聞くことは少なくなってしまいました。もはや家では風鈴を見たことがない、というお子さんも珍しくないと思います。
風鈴電車には、カラフルで可愛い絵付けガラスの風鈴もあれば、渋い鉄製の風鈴もあります。風鈴が懐かしい世代にも、風鈴になじみのない子供たちにも、その音色と、風鈴のある風景を楽しむ貴重な機会なのかもしれません。
写真:やた 香歩里
地図を見る電車が走り出し、加速をつけると、一斉に風鈴のチリンチリーンという音色が響きます。これだけの風鈴が一斉に鳴るとうるさいのでは?と思いきや、もともと列車の走行音や振動音があるので、意外にうるさいとは感じません。むしろ、無機質な走行音に混じる涼やかな音が、ふっと和やかな気持ちにさせてくれます。
写真:やた 香歩里
地図を見る風鈴には短冊がつきものですが、風鈴電車はこの短冊にも工夫があります。風鈴電車は2編成で運行されていますが、1つの編成には、群馬県警交通企画課募集による、大胡東小学校児童作の交通安全標語が、そしてもう1つの編成には、一般の方から寄せられた「俳句&川柳」の100作品が書かれているのです。
応募の俳句や川柳からは、5本の「上電賞」が選ばれます。2017年の受賞作「見上げれば 車内癒しの 夏景色」や、「車捨てて 上電と行く 夏まつり」などからは、風鈴電車が地元の夏にすっかり溶け込んでいること、上電が地元の方に愛されていることが伝わってきますね。
写真:やた 香歩里
地図を見る他にも、なんだかほっこりするようなもの、クスリと笑ってしまうようなものなど、たくさんの作品がありますので、ぜひ、車内でじっくりご覧になってください。また、受賞作は上毛電気鉄道ホームページでも見ることができます。
写真:やた 香歩里
地図を見る上毛電気鉄道では、風鈴電車だけでなく多彩なデコトレインを走らせています。この写真の電車は夏〜秋にかけて運行するお祭り電車。
写真:やた 香歩里
地図を見るずらりと並んだ提灯に「氷」のマーク、よく見ると金魚まで泳いでいます。確かに、どこの縁日に迷い込んだのか、という気持ちになりますね。提灯の短冊には、地元のさまざまな祭りの名称が書かれたものも。このお祭り電車は、10月上旬までの予定です。
このほかにも、海のない群馬県だからこその、車内を海に見たてて100種類以上の魚を天井や窓・ドアに描いた水族館電車も走っています。また、秋にはハロウィンの、冬にはクリスマス仕様のデコトレインの運行が予定されています。
上毛電気鉄道の風鈴電車は、見た目の可愛さや涼しげな音色はもちろんのこと、地元の方とのつながりや、手づくり感ある温かみも感じられます。
上毛電気鉄道には、通年利用できる全線1日乗り放題の「赤城南麓1日フリー切符」があります(大人1300円、小児650円)。また、JR東日本が販売している「ぐんまワンデー世界遺産パス」も利用することができます(大人2100円、小児1050円、2017年の利用期間は7月1日〜12月31日)。
他社線から乗り継ぐ場合は、赤城駅で東武鉄道桐生線と接続しているほか、西桐生駅はJR両毛線桐生駅から徒歩約5分。前橋中央駅はJR両毛線前橋駅から徒歩約15分ですが、両駅間をつなぐシャトルバスも出ています(運賃:100円)。
移動手段としてだけでなく、「乗ること」そのものを楽しめるデコトレイン、この夏はぜひ、上毛電気鉄道の風鈴電車を楽しんでみてください!
(なお、価格はいずれも2017年8月現在のものです)
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(2024/10/5更新)
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