絨毯みたいな雲海!あこがれの八ヶ岳最高峰「赤岳」登山

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絨毯みたいな雲海!あこがれの八ヶ岳最高峰「赤岳」登山

絨毯みたいな雲海!あこがれの八ヶ岳最高峰「赤岳」登山

更新日:2017/09/29 10:11

佐久田 隆司のプロフィール写真 佐久田 隆司 孤高のアウトドアライター、ネイチャーカメラマン

長野県と山梨県の境にまたがる八ヶ岳は日本百名山として有名な山塊。中でも最高峰の「赤岳(2,899m)」は、美しくも荒々しい山容が魅力の山です。南アルプスの最南部にあるので、森林限界が高く植生も豊富なことから高山植物の観察にも最適。山頂からは絨毯のように広がる雲海という絶景が見られることもあります。今回は赤岳登山を中心に、登山ルートの重要スポットの紹介をいたします。記事内では動画でも紹介しています。

ベーシックな登山口は「美濃戸口」バス停。車なら美濃戸まで入れる

ベーシックな登山口は「美濃戸口」バス停。車なら美濃戸まで入れる

写真:佐久田 隆司

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日本百名山に選定されている「赤岳」は、八ヶ岳山塊の最高峰!標高が2,899mもありながらアクセス面が良いことで人気の登山ルートになっています。今回の登山ルートはJR中央線茅野駅からアルピコ交通バスで「美濃戸口」まで行きます。マイカーの方はそこから林道を走り、「美濃戸」で駐車できます。都心から美濃戸口までのツアーバスも用意されています。

「美濃戸口」バス停には、登山者ポスト、売店、トイレ、入浴施設もあり、八ヶ岳登山者の重要な拠点となっています。トイレに関してはここから一律有料になるので、チップを忘れないようにしましょう。「美濃戸」にも「やまのこ村」があり、ここでも休憩、食事、トイレが用意されています。

沢沿いを辿っていく八ヶ岳登山ルートの始まりは、森林帯を抜けていくもので、このあたりの標高が1,480mもあり、高原のようなすがすがしさを楽しめます。

ベーシックな登山口は「美濃戸口」バス停。車なら美濃戸まで入れる

写真:佐久田 隆司

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美濃戸からは北側を行く「北沢ルート」と、南側の「南沢ルート」へと分岐します。赤岳までの最短ルートは南沢ルートですが、北沢ルートは非常に整備されていて歩きやすく、途中の赤沢鉱泉の山小屋まで初心者でも無理なく行けるようになっています。

逆に南沢ルートは本格的な山道になり体力も必要ですが、赤岳山頂へのピストン登山なら迷わず南沢ルートを選びましょう。ただし豪雨の後などはルートが不明瞭になっていたり、増水で徒渉※できなくなることもあるので、事前の天気は確認しておくといいでしょう。リスクがある場合は北沢ルートを使い、赤沢鉱泉経由で行くことをお薦めします。

※徒渉(としょう)とは、橋を使わないで川を越えていくこと

ベーシックな登山口は「美濃戸口」バス停。車なら美濃戸まで入れる

写真:佐久田 隆司

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南沢ルート上は石が散見されるので注意が必要です。足元に注意をして自分のペースで赤岳を目指しましょう。途中の沢で涼をとったりして無駄に汗をかかないように心がけましょう。塩分、水分補給も忘れないように!

行者小屋を目指す。小屋泊り、テント泊、日帰りの拠点

行者小屋を目指す。小屋泊り、テント泊、日帰りの拠点

写真:佐久田 隆司

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美濃戸口から南沢ルートでおおよそ3時間半で、行者小屋に到着します。大きな川原にヘリポートが見えてきたら行者小屋はもう目と鼻の先です。

行者小屋は宿泊やテント泊などもできる「赤岳」登山の重要な拠点です。日程に余裕があるなら小屋泊やテント泊をして翌日に赤岳山頂へアタックするのがいいでしょう。日によって宿泊者には夕食にステーキが出されることもあるなど、行者小屋は山小屋とは思えない快適さが魅力です。小屋からは赤岳山頂が眺められ、ゆったりしたひと時を過ごすのも八ヶ岳の楽しみの一つと言えます。

行者小屋を目指す。小屋泊り、テント泊、日帰りの拠点

写真:佐久田 隆司

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行者小屋には水場があります。そのまま飲める水として無料で蛇口から提供されています。ただし自然界の湧水なので、日によっては生で飲むことが懸念される場合もあり、基本的には沸かすか浄水するかの選択を取って口にするのがいいでしょう。

ペットボトルも販売されているので、心配な方はそちらを利用すればいいでしょう。どちらにしても行者小屋までの水分を持参すれば、あとは必要ないので荷物の重量を抑えるメリットもあります。

北沢ルートは「赤岳鉱泉」で小屋泊、テント泊ができます。赤岳山頂までは行者小屋を経由する長めのルートですが、赤岳鉱泉には山小屋には珍しく入浴施設があるので、女性には人気のルートになっています。ただしシャンプーやせっけんなどは使えず湯につかるだけですが、山ではうれしいサービスですね。入浴だけのサービスも行っています。

行者小屋を目指す。小屋泊り、テント泊、日帰りの拠点

写真:佐久田 隆司

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行者小屋の夜は満点の星が広がります。これも天候次第ですが、行者小屋の標高が2600m程ですので、都会では考えられない星の数がむかえてくれるでしょう。

小屋の就寝時間は早く、翌日に備えて消灯になったら速やかに床に就くのがルールです。

赤岳山頂まではもう少し!山頂の天候は運次第

赤岳山頂まではもう少し!山頂の天候は運次第

写真:佐久田 隆司

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行者小屋からは「文三郎尾根」を使って山頂を目指します。赤岳登山ルートの中でも一番ベーシックなものですが、標高が上がるにつれルートも険しくなってきます。途中振り返ればその登ってきた高さを実感できるでしょう。途中の文三郎道、中岳道分岐をそのまま直進して山頂を目指します。

赤岳山頂まではもう少し!山頂の天候は運次第

写真:佐久田 隆司

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しばらく行くと長い鉄製の階段が現れます。歩きやすくなっているものの、階段を外れると急峻な崖になっているので最新の注意が必要です。これをすぎてからルートの様相はガレ場※に代わってきます。落石への注意と石を落とさないように丁寧に足を進めます。

※5〜20cm程度の転がりやすい石が広がる場面。

赤岳山頂まではもう少し!山頂の天候は運次第

写真:佐久田 隆司

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赤岳山頂直下は岩壁の連続です。ルートには鎖が設けてあるので、慎重に三点支持※を守って安全を確保します。このあたりは混雑すると上下の往来がしにくく、岩場待ちが発生します。あくまで登り優先で、下りの場合は自身の安全を確保した場所で相手をやり過ごしてください。

※両手、両足4点のうち、3点が着地もしくは掴んでいる状況で、残り1点(手、足)を動かして登り降りする技術

絨毯のような雲海をその目で!雄大なスケールの山頂の景色

動画:佐久田 隆司

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八ヶ岳最高峰「赤岳」の山頂にたどり着くと、360度のパノラマが広がります。横岳、阿弥陀岳、中岳などの多くの八ヶ岳が手に取るようです。赤岳文三郎尾根の様子を動画に収めました。ぜひご覧ください。

絨毯のような雲海をその目で!雄大なスケールの山頂の景色

写真:佐久田 隆司

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山頂からの雲海は必ず見られるわけではありませんが、条件がそろえば絨毯のように広がる壮大な景色が眺められるでしょう。赤岳山頂の標高は雲海の条件よりもおおよそ高いので、小屋の天候が思わしくなくても絶景が待っている可能性もあります。ただし明らかに悪天候の場合は山頂への登頂は断念するほうがいいでしょう。リスクが高まるので、次の機会にチャレンジするのが登山の掟です。

絨毯のような雲海をその目で!雄大なスケールの山頂の景色

写真:佐久田 隆司

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3000m近い標高は森林限界を超えているのがおおむねですが、八ヶ岳に関しては独特の植生が広がります。高山植物やハイ松など緑深い山容が八ヶ岳の人気の理由です。さらに北、中央アルプスに比べ天候が荒れにくいのも南アルプスの特徴です。

山頂で登山の無事を祈る!

山頂で登山の無事を祈る!

写真:佐久田 隆司

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赤岳の山頂は南峰と北峰があり、南峰側に赤岳の三角点※が設置してあります。さほど広くない山頂に多くの方が来るので、写真撮影なども順番に行いましょう。山頂神社で登山の無事を祈って下山するのを忘れないでください。

※山岳の標高を定めるために国土地理院が設けた地点

山頂で登山の無事を祈る!

写真:佐久田 隆司

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八ヶ岳赤岳の登山に際し、ヘルメットが必ずしも必要とは言いませんが、ヘルメットがあれば不良の事故や落石などから身を守ることができます。荷物に余裕があるならぜひヘルメットを持参しましょう。

山頂で登山の無事を祈る!

写真:佐久田 隆司

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南アルプスを管理する長野県では、今年から登山者カード※の提出が条例で義務化されました。多くの登山者の安全を確保するための措置なので、必ず美濃戸口で登山者カードを提出しましょう。どのルートで登頂するか?などの詳細が書き込めないようでは赤岳登山者としては失格です。自身のルートをしっかり把握し、大まかな到着時間と下山時間を記入します。

美濃戸口から赤岳山頂までの詳細ルートは関連MEMOの「ヤマレコ」をが参照ください。

夏だから初心者でも目指せる「赤岳」!絶景の雲海をその目で

赤岳は冬季でも登山者が絶えない山ですが、経験の少ない初心者なら夏季シーズンが恰好のチャンスです。日程にゆとりをとって、あわよくば小屋泊への変更もできるようにしてぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?山小屋は急な宿泊客を拒まないルールになっているので心配も要りません。ぜひその目で絶景の雲海を眺めてみてはいかがでしょうか?

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/07/21−2017/09/19 訪問

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