ささゆり音頭が告げる!奈良・率川神社「笹百合奉献神事」

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ささゆり音頭が告げる!奈良・率川神社「笹百合奉献神事」

ささゆり音頭が告げる!奈良・率川神社「笹百合奉献神事」

更新日:2019/06/05 15:55

花月 文乃のプロフィール写真 花月 文乃 地域文化・民俗文化リサーチャー、グラフィックデザイナー、旅行ライター

近鉄奈良駅から徒歩10分ほどの場所にある率川神社(いさがわじんじゃ)は、飛鳥時代(592年〜710年)の593年に建立された、奈良市最古の神社です。主神祭は、日本神話にも登場する初代天皇神武天皇の皇后、ヒメタタライスズヒメノミコトです。

2019年は例祭の「三枝祭」の前日、6月16日に行われる、笹百合奉献神事と宵宮祭の様子をご紹介します。

三枝祭と笹百合奉献神事のご由縁

三枝祭と笹百合奉献神事のご由縁

写真:花月 文乃

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「三枝祭」は、701年には既に国家のお祭りとして制定されていた、疫病を鎮めることを祈る由緒あるお祭りです。「三枝祭」は別名「ゆりまつり」ともいわれます。

律令国家時代、国家のお祭りだった三枝祭は、宮中から幣物が奉られ、非常に丁寧にとりおこなわれました。しかし、三枝祭は、時代をへていつのまにか中絶されてしまいます。明治14年に、再び古式の祭儀として本社の大神神社により復興され、現在もその麗しい祭礼を目にすることできるようになりました。

三枝祭と笹百合奉献神事のご由縁

写真:花月 文乃

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三枝祭では、笹百合の花で酒樽を飾り、神前にお供えします。神楽では巫女たちが笹百合の花を手に持ち舞い、奉奏します。これはお祀りされている姫神のヒメタタライスズヒメノミコトが奈良の三輪山の麓、笹百合が咲きほこる狭井河(さいが)の近くに住んでいたといわれることに由来します。

姫神様に、慶んでいただくために「三枝祭」で奉納される笹百合を、奈良県桜井市の本社・大神神社から摂社の奈良市にある率川神社へ、送り届ける神事が笹百合奉献神事です。

大神神社から送り届けられる笹百合は、普段は本社境内にある「ささゆり園」のほか、本社正面階段付近、狭井神社付近、久延彦神社付近に植栽されています。いずれも観覧自由で、開花時期は例年5月下旬から6月中旬頃となります。

笹百合の到着を告げる笹百合音頭

笹百合の到着を告げる笹百合音頭

写真:花月 文乃

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笹百合は大神神社での祭典の後、籠に納められてJR三輪駅からJR奈良駅へ電車で運ばれます。
JR奈良駅前には、大切な笹百合をお届けする一行が本社からの笹百合の到着を、まだかまだかと待っています。

笹百合の到着を告げる笹百合音頭

写真:花月 文乃

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JR奈良駅についた笹百合は、黒漆塗りの花車に移し替えられます。花車には、笹百合を頭につけた浴衣姿の踊りの社中がついて、駅前で「ささゆり音頭」を踊った後、一緒に奈良市街を巡回します。

ささゆり奉献神事は平成19年から、「ささゆり音頭」は平成21年から始まりました。「ささゆり音頭」は、大和郡山大神講のお世話で、講員でもある日本民謡郡山美和会(ぐんざんみわかい)の美和麗城(みわれいじょう)氏の作曲、日本舞踊延彌会(えんやかい)の中島美彌子氏の振り付けです。踊り手・囃し方は大和郡山大神講の郡山美和会社中と延彌会社中の方たちの奉仕となっています。

数え年33才になる厄年の女性も笹百合をかいた法被に身を包んで行列に加わり、より一層「ささゆり奉献行列」を盛り上げていきます。普段はのんびりした商店街も、花車を船頭する一行の「ささゆり音頭」でにぎやかな雰囲気につつまれます。最後は、率川神社へと向かいます。

神前での笹百合奉献奉告祭・宵宮祭

神前での笹百合奉献奉告祭・宵宮祭

写真:花月 文乃

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率川神社に到着した後は、ささゆり音頭の一行と関係者一同が神前に着席し、笹百合奉献奉告祭が開催されます。

神前での笹百合奉献奉告祭・宵宮祭

写真:花月 文乃

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そして、神前ではささゆり音頭を賑やかに披露。

神前での笹百合奉献奉告祭・宵宮祭

写真:花月 文乃

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その後は宵宮祭が開催され、神主さんと巫女さん達による神前での神事があり、境内の摂社にお参りします。

ちなみに境内の摂社の率川阿波神社(いさがわあわじんじゃ)は、奈良市最古の恵比須さんをお祀する恵比須社として知られています。

奈良市最古の神社・率川神社

奈良市最古の神社・率川神社

写真:花月 文乃

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率川神社は、全国でも珍しい皇后様を主祭神とする神社です。
父親のサイノオオカミは桜井の大神神社に祀られている大物主大神と同じ神様で、ヒメタタライスズヒメノミコトはオオモノヌシノオオカミの娘ということになります。これで、大神神社がある三輪山の麓にヒメタタライスズヒメノミコトが住んでいたことに納得できますね。

本殿の中央には主祭神のヒメタタライスズヒメノミコトが、左側には父神のサイノオオカミ、右側には母神のタマクシヒメノミコトがお祀りされています。両親が子供を大切によりそうような祭殿の様子から率川神社は子供の守り神として知られています。

笹百合を、故郷の三輪からお届けする笹百合奉献神事は、古来から続く由緒ある三枝祭を開催するための大切な神事です。

奈良市最古といわれる率川神社ですが、近鉄奈良駅からも近く、アクセスしやすいのでぜひこの時期に三枝祭とともに訪れてみてください。

率川神社の基本情報

住所:奈良市本子守町18番地
電話番号:0742-22-0832
アクセス:近鉄奈良駅から徒歩約10分、JR奈良駅から徒歩約15分

2019年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/06/16−2017/07/16 訪問

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