写真:波奈 美月
地図を見る「石廊崎岬めぐり遊覧船」の乗り場は、石廊崎の入り江(石廊崎港)の奥にあります。9時30分〜15時30分の間、30分置きに出航するので、少しの待ち時間ですみますよ(臨時便もあり)。
通常の運航は、「奥石廊崎」を巡るAコース。岬の西に位置する「ヒリゾ海岸」に向かいます。ただし、西風が強い日などで航行が困難な場合、「蓑掛岩(みのかけいわ)」を巡るBコースになる時も。A・Bコース共に、乗船時間は約25分です。
写真:波奈 美月
地図を見る遊覧船の「マリンバード号」は、オシドリをイメージしたカラフルなデザイン。紺碧の海と灰色の断崖によく映えます。混雑時は、写真左の五百石船「豆州丸」と2隻運航することも。こちらも味がある船、乗れたらラッキーですよ。
当日の運行状況は、「伊豆クルーズ」のホームページに掲載されます。記事下の「関連MEMO」よりアクセスできますので、事前に確認をしておきましょう。
それでは、石廊崎の絶景を味わいに、いざ出航!
写真:波奈 美月
地図を見る石廊崎の西は駿河湾で東は相模灘。両方の怒濤を受け、荒々しくそびえる断崖は、かなりの迫力!海底火山の噴出物からできた断崖には、おもしろい形の窪みがたくさんあります。
出航して、まず見えてくるのは、白く輝く「石廊埼灯台」。『日本の灯台50選』にも選定された石廊崎のシンボルです。
写真:波奈 美月
地図を見る次に見えてくる建物には、誰もがびっくり!絶壁にはめ込まれているようです。この建物は、海上安全の守り神といわれる「石室神社(いろうじんじゃ)」。崖の窪みのひとつに建てられているんです。
「石室神社」の社殿は、伊豆七不思議のひとつ。千石船の帆柱を基礎に建っており、写真をよく見ると、社殿の下に横向きの帆柱が!一度見たら忘れられない不思議な神社です。
その先の、岬の最突端に小さく見えるのは「熊野神社」。縁結びで知られていますよ。
ここから遊覧船は外洋へ!美しい海岸に沿ってAコースは西、Bコースは東へと航行します。
写真:波奈 美月
地図を見る外洋に出ると、快晴の日は大島・利島・新島・三宅島・神津島を臨むことができます。一番大きな島は大島、三角形の島は利島、灯台の見える島は神子元(みこもと)島です。
小振りの船なので、多少揺れたり、少しばかり波の飛沫がかかる時も。それもまた魅力。なんとも冒険心を盛り上げてくれます。
石廊崎は魚介類の宝庫で釣りのメッカ。「えっここで!」と驚くような岩礁の上で釣りをしている人を見かけます。水温が上がる時期になると、ウミガメやトビウオが見られるかも。美しい海岸線や奇岩に目を奪われがちですが、海面もしっかりチェックしましょう。
写真:波奈 美月
地図を見るAコースの一番の見どころは、なんといっても「ヒリゾ海岸」。遊覧船は、その沖合にある周囲2キロほどの大根(おおね)島をぐるりと一周まわります。
切り立った大根島と海岸の間の狭い水道を航行するのは、迫力満点!エメラルドグリーンの海は底までクッキリ見えるほどで、目も覚めるような美しさ。⿊潮が通って常に水が変わるためで、伊豆屈指の透明度を誇ります。
「ヒリゾ海岸」は、渡し船でしか行けないことでも有名で、夏は、色とりどりの海水浴のテントやシュノーケリングを楽しむ人の姿が見られます。ヒリゾ海岸(浜)で泳ぎたいかたは、記事下の「関連MEMO」より、別記事をご覧くださいね。
大根島をまわったら、遊覧船は石廊崎港方面へ向かいます。「蓑掛岩」も遠くに望むことができますよ。
写真:波奈 美月
地図を見るその日の状況で、「みのかけ岩コース(Bコース)」になることも。ガッカリされがちですが、「蓑掛岩(みのかけいわ)」は石廊崎を代表する奇岩。かつて、切手のデザインになったほどです。海から真近で見るのは魅力的ですよ。
波に浸食された岩が海中から突き出し、動物の牙のように林立する様子は、迫力十分!"初日の出の名所"として知られ、正月前後になると、蓑掛岩越しに昇る朝日を眺めることができます。干潮になると、陸続きになるのもおもしろいですよ。
役行者(修験道の開祖)が飛行中に雨に降られ、飛行用の衰を干した所と言われています。
写真:波奈 美月
地図を見るBコースでは、そのほかにも、袈裟姿のお坊さんがお辞儀をしてるように見える「上人岩(じょうにんいわ)」、釣り人から人気の「牛が瀬根(うしがせね)」など、イチオシの見どころを堪能できます。
そうは言っても「ヒリゾ海岸を見れなくて残念!」というかたもいるでしょう。石廊崎港から約3キロの「愛逢(あいあい)岬」は、ヒリゾ海岸を陸から眺めることができる絶好のポイント。遊覧船を楽しんだ後、そこまでちょっぴりドライブしてはいかがでしょうか?Aコースを堪能したかたにもお薦めです。
<基本情報>
住所:(のりば)静岡県南伊豆町石廊崎55
電話:0558-22-1151
運賃:大人1400円・小人700円
駐車場:区営駐車場(普通車500円・バイク100円)
アクセス:
・伊豆急下田駅より石廊崎(灯台)行きバス40分、石廊崎港口下車徒歩7分
・東名沼津ICから国道136号・国道414号・県道16号経由、約130分
写真:波奈 美月
地図を見る「愛逢(あいあい)岬」は、県道16号線沿いにある南伊豆屈指のビュースポット。
展望所からは、大根島・ヒリゾ海岸をはじめ、奥石廊の絶景を目の前に臨むことができます。特に、入り組んだ海岸線と島々をシルエットにして沈む夕陽の美しさは有名!
左側に位置する丘には、さらに高い所から絶景を臨める「ユウスゲ公園」があります。駐車場(数台)は、公園の登り口にありますが、愛逢岬に駐車して歩いて行ってもよいでしょう。
「ユウスゲ公園」のある池の原はなだらかな丘です。歩きやすいのでご安心を。頂上までは3、4分程ですよ。
階段を登り右へ進むと展望所があり、三ツ石岬や大根島など、奥石廊崎の絶景がより雄大なスケールで広がります。絶景の前には、おしゃれな「出会いの鐘」が設置され、カメラスタンドも用意されているので、SNS映え抜群の写真を撮影できますよ。
階段を登って左へ進むと、そちらにも展望所があり、カツオ島や水平線に浮かぶ伊豆七島を眺めることができます。
池の原には、海岸から山にかけてユウスゲが自生しており、6月下旬〜8月中旬頃にはレモン色の花が咲き誇ります。午後2時頃から咲き始め、夕方6時頃に全部の花が開花するので、一日の締めくくりに「ユウスゲ公園」に寄り、花と夕陽の両方を楽しんではいかがでしょうか?
<基本情報>
住所:静岡県賀茂郡南伊豆町入間
駐車場:あり
アクセス:
・下田駅から吉祥行バス乗車、愛逢岬下車
・東名沼津ICから国道136号・国道414号・県道16号経由、約140分
石廊崎港に駐車するには、「遊覧船のりば」前の区営駐車場を利用します。
(その手前の駐車場は、おみやげ屋さんが管理しています)
遊覧船で石廊崎の景観を楽しんだら、今度は陸から見どころを巡ってみたいものですね。
「遊覧船のりば」の近くに、石室神社の参道入口があり、「石廊埼灯台」や「石室神社」へ行くことができます。ただし、徒歩20分ほどかかり、急な坂道をのぼるので少々大変!
石廊崎港から車で約5分の所にある「石廊崎オーシャンパーク駐車場」からならば、比較的なだらかな道を徒歩8分ほどで行くことできます。
「石廊崎オーシャンパーク」については、別記事で紹介しています。記事下の「関連MEMO」より、ぜひご覧くださいね。
石廊崎のダイナミックな景観と「ヒリゾ海岸」のどこまでも澄み切った海。誰もが魅了されること、間違いありません。特に潮風と、ちょっとした冒険心を感じられる遊覧船は格別です。ぜひ一度、体験してみてくださいね。
2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/18更新)
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