アイスマンが眠っていた?オーストリアのフェント村からチロルの山上ハイキングを楽しもう!

アイスマンが眠っていた?オーストリアのフェント村からチロルの山上ハイキングを楽しもう!

更新日:2017/08/18 09:28

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
オーストリアの一大観光地として知られる古都インスブルック。ここから西に広がる渓谷エッツタールは、森林限界を超えた自然の中で、冬はスキー、夏はハイキングを楽しむ人たちで賑わっています。その中で、国内2番目に高い山のそばに、ひっそりと佇む村があります。オーストリア最小の村「フェント村」です。五千年以上も前のミイラ「アイスマン」が発見されて話題にもなった氷河が近くにあり、山上ハイキングが楽しめます。

鄙びた谷間の村が、今では人気の的に!

鄙びた谷間の村が、今では人気の的に!

写真:Hiroko Oji

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アルプスに囲まれたオーストリアの美しい古都インスブルックから西に広がる谷エッツタール。この谷奥に人口百人ほどのオーストリア最小の村「フェント(Vent)村」があります。 1991年、村の背後にあるイタリア国境に近いシミラウン(Similaun)氷河で、約5300年前のミイラ「アイスマン」がほぼ完全な状態で発見され大きな話題となりました。

その氷河のあるチロルの雄大な山並みを眺めながら、スキーや山上ハイキングが楽しめるということで、鄙びたフェント村は、今ではスキーヤーやハイカーの人気の的となっています。

鄙びた谷間の村が、今では人気の的に!

写真:Hiroko Oji

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村自体はこぢんまりとした家並みが続き、周囲は緑に囲まれた谷間です。ホテルやレストランが建ち並ぶのは、バスが通る通り沿いのみ。

チェアリフトで山上へ

チェアリフトで山上へ

写真:Hiroko Oji

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村の一角から出るチェアリフトで一気に山上駅へ上ってみましょう。緑の絨毯の上を空中散歩!爽やかな風を受けながらのひとときです。

チェアリフトで山上へ

写真:Hiroko Oji

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山上駅のそばにはレストランの建物があり、この辺りで、すでに大満足できる眺め。この谷の向こうに見えているのが、「アイスマン」が眠っていたシミラウン氷河のある山並みです。

アイスマンは、イタリア国境に近いエッツタールの氷河で見つかったので、愛称も「エッツィ」。ところが、実際の測量では国境からイタリア側に100メートル近く入った所とわかり、後にイタリアのボルツァーノにある考古学博物館に保管されるようになりました。

チェアリフトで山上へ

写真:Hiroko Oji

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山上でのハイキングコースはいくつかあるのですが、先ずは氷河を奥に控えた山並みの眺めを楽しんでください。

歩きやすいブレスラウアー・ヒュッテへのコース

歩きやすいブレスラウアー・ヒュッテへのコース

写真:Hiroko Oji

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ここでの人気コースは、ブレスラウアー・ヒュッテ(Breslauer・Hutte)を目指すコースで、歩きやすい所が人気の的です。小さいお子様連れでも参加できるほど、緑の草原に一筋緩やかに上って行く道を進んでいきます。

歩きやすいブレスラウアー・ヒュッテへのコース

写真:Hiroko Oji

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途中、羊が草を食む中を進むところもあって、長閑な散歩道。はるか遠くの急斜面には目指す山小屋ブレスラウアー・ヒュッテが見えてきます。歩き始めて30分ほどで、小さな川の流れに架けられた木の橋に到着です。この辺りでも牛が水を飲みに集まってきている長閑な風景が見られます。

橋を渡ってからは、一気に、大きな石がゴロゴロした急な坂道に入り、急斜面に隠れて山小屋の姿は見えなくなります。あとはひたすら、下を流れる川とだんだん小さくなる橋を見ながら慎重に上って行きましょう。

歩きやすいブレスラウアー・ヒュッテへのコース

写真:Hiroko Oji

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途中ローフェン(Rofen)村への分かれ道を過ぎれば、左に氷河の眺め、右上には山小屋の姿が視界に入り、あと一息と勇気づけられるようになります。

ブレスラウアー・ヒュッテからの眺めを楽しもう

ブレスラウアー・ヒュッテからの眺めを楽しもう

写真:Hiroko Oji

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川に架かる橋から30分ほどで到着するのが、ブレスラウアー・ヒュッテ。宿泊施設とレストランを兼ね添えた山小屋です。オーストリア国旗を模した赤と白の木製扉の窓が可愛らしく、石造りの建物を彩っています。

テラス席に腰を下ろし先ずは眺めを楽しみましょう。建物を背に、目の間に広がる氷河の眺めは、いつまで見ていても飽きることはないはず。この眺めを楽しみながらいただくランチは最高です。

ブレスラウアー・ヒュッテからの眺めを楽しもう

写真:Hiroko Oji

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山小屋の背後には、さらに上に向かって続くハイキングコースが延びていますので、体力とお時間に余裕があれば、どうぞいらしてください。国内で2番目に高い山ヴィルトシュピッツェ(Wildspitze:標高3774メートル)がある方面です。この先はガレ場が多くなりますが、山小屋を見下ろし、どんどん氷河の姿が下に見えるようになると、足取りも心なしか軽く感じられます。

また、来たコースを引き返すのも良し、途中から、ローフェン谷へ下りるコースに入り、谷底を流れる川沿いにフェント村へ戻るのも良しです。

お得なエッツタールカードも利用できます。

エッツタールの中心地セルデンやオーバーグルグルからバスで約30分ほどでアクセスでき、長閑な風景に心癒される村フェント。ほぼ1時間毎に運行されるバスは、たいていぎゅうぎゅう詰めの車内になるほど人気のある村です。レストランやホテルなどの施設も完備されているので、この村での宿泊もお薦めです。

また、フェント村でも、お得なエッツタールカードが観光の強い味方になります。このカードはエッツタール全域でのバスやゴンドラ・リフトに乗り放題となるカードで、3日間用と7日間用があります。使いようによっては、1日だけの滞在でも3日間用のカード代の元が取れるほどお得なので、是非ご利用くださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/07/12 訪問

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