ラピュタの壁を目指せ!千葉・鋸山「地獄のぞき」は天空の要塞

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ラピュタの壁を目指せ!千葉・鋸山「地獄のぞき」は天空の要塞

ラピュタの壁を目指せ!千葉・鋸山「地獄のぞき」は天空の要塞

更新日:2017/08/12 18:06

咲田 みつるのプロフィール写真 咲田 みつる ハイカー、旅好きのヨガインストラクター

まるで天空の要塞…東京方面から南房総方面へ南下する際、富津市と鋸南町の境に、岩の屏風の様な山塊が現れます。通称「鋸山」と呼ばれるこの山は昔、良質な房州石の産地でした。人の手で掘ったとは思えないほど垂直に切り取られた断崖絶壁は、最も高いところで96Mに達し、ラピュタの壁と呼ばれています。ここは有名な日本寺「地獄のぞき」と目と鼻の先の位置関係。境内からひと足伸ばせば、地獄のぞきの真髄を体験できますよ。

「地獄のぞき」の下には何がある?

「地獄のぞき」の下には何がある?

写真:咲田 みつる

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鋸山は首都圏から日帰りで行ける山として、千葉県の中でも最もポピュラーな観光スポットの一つです。中でも、山頂付近にある「日本寺」の中の展望台「地獄のぞき」は、テラスの様にそこだけ崖から突き出た形状がなんともスリリング。

実は日本寺は、山頂より少し下に位置しているのですが、ロープウェイや車でもアクセスできることから、「地獄のぞき」求めて、多くの参拝客・観光客でにぎわっているのです。眼下の森だけでなく、東京湾そして遠くは富士山までが見渡せるのが魅力的。観光ガイドブックでも必ず紹介される場所ですので、鋸山の中で「皆が一番行きたい場所」と言っても過言ではないでしょう。

では、その地獄のぞきの下は、いったいどうなっているのでしょうか。

「地獄のぞき」の下には何がある?

写真:咲田 みつる

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上の写真は、地獄のぞきの側面です。まさに断崖絶壁ですよね。

鋸山はかつて房州石の産地であったために、盛んに採石が行われ、このような垂直面をさらしているのです。とても人の手で掘り進めたとは思えないほどの威容!垂直面は最大で96Mに達すると言われています。

「地獄のぞき」の下には何がある?

写真:咲田 みつる

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そしてその96Mの断崖には「ラピュタの壁」と呼ばれる名スポットがあるのですが、地獄のぞきから目と鼻の位置関係であるにも関わらず、お寺の外に出なければ見えない為か、あまり知られていません。

ラピュタの壁へのアクセス方法

ラピュタの壁へのアクセス方法

写真:咲田 みつる

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ご覧ください。これが「地獄のぞきから見えそうで見えない」ラピュタの壁!横じまになっているのは、つるはしやチェーンソーで切り取った跡。こんな現場で働いていた方の苦労を思うと、先人の偉業に感服ですね。

ラピュタの壁に行く方法として最も手軽なのは、ロープウェイか車で日本寺を訪れ、日本寺の北口から出て登山道をほんの少し下ること。日本寺自体は広大ですが、北口からラピュタの壁までは、すんなり到達できます。さらに半券があれば日本寺に再入場が可能です。

しかし、その醍醐味を十分に感じるためには、ちょっと見て帰るだけではもったいない!おすすめは、JR浜金谷駅方面からのハイキング。所要時間約1時間のプチトリップです。

ラピュタの壁へのアクセス方法

写真:咲田 みつる

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鋸山は、富津市と鋸南町にまたがり、尾根が二つの市町の境界となっています。(写真は富津市・JR浜金谷駅より)

標高329Mと低山であるにも関わらず、初心者向けから上級者向けまで様々なハイキングコースがあり、年間を通じてハイカーに愛される鋸山。地獄のぞきおよびラピュタの壁はこの山頂付近にあるため、展望抜群なのです。

数あるハイキングルートの中には、かなり難易度の高いコースもあります。中にはロープを伝って崖をよじ登ったり、素掘りのトンネル(真っ暗!)を通ったりするルートも。

ラピュタの壁へのアクセス方法

写真:咲田 みつる

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おすすめは、JR浜金谷駅(富津市)近くから登る「車力道コース」。このコースはかつて採石した石を人力で運んだと言われる産業道。ラピュタの壁以外にも、沢山の採石跡を目にすることができ、秘境感を満喫できるのです。

まずは観光案内所で、ハイキングマップを手に入れて、一路登山口を目指しましょう。道中、「こっちであってるの?」と不安になるかと思いますが、写真のJRの高架に到達すれば正解!車力道コースの登山口は、この高架をくぐった先にあります。

「車力道」は採石の歴史を感じる登山道

「車力道」は採石の歴史を感じる登山道

写真:咲田 みつる

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鋸山での採石の歴史は、古くは江戸時代に遡ります。当時は「つるはし」を使って石を切り出していたそうですが、1本80kgの石を麓まで運ぶのはまた一苦労…。なんと、運ぶのは主に女性の仕事だったそうです。荷車に80kgの石を3本載せて、一日3往復。機械化の時代になってからも、この道は1960年頃まで運搬に使われていたとされています。

「車力道」は採石の歴史を感じる登山道

写真:咲田 みつる

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車力道コースという名は、石を運ぶ女性たちのことを「車力(しゃりき)」と呼んだことに由来しています。下りとは言え、ブレーキをかけながら1回に240kgの重さの荷を運んだわけですから、相当な重労働と推察できますね。産業道らしく、滑り止めのために終始、石が敷き詰められています。登山者にとっても、歩きやすくておすすめです。(ただし、湿っているときは滑ります!)

「車力道」は採石の歴史を感じる登山道

写真:咲田 みつる

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ゆっくりペースでも30分も歩けば、突然視界が開け、写真の様な石切り場に到達します(車力道の終点)。ここは分岐点ですので、日本寺およびラピュタの壁までは、右手に進んで、さらに30分ほど歩きます。

(鋸山の本当の山頂や、「地球が丸く見える展望台」を目指す場合は、左手。壮絶な絶壁階段が待っています。山頂および「地球が丸く見える展望台」と日本寺は尾根沿いに行き来が出来ませんので、ご注意を)

登山道沿いに沢山の産業遺跡!秘境感満点のジブリワールド

登山道沿いに沢山の産業遺跡!秘境感満点のジブリワールド

写真:咲田 みつる

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車力道の終点の分岐から、ラピュタの壁に至るまでも、沢山の産業遺跡が点在しています。その中のいくつかをご紹介しましょう。こちらは「切り通し」と呼ばれるところ。石材の搬出用に、切り出された通路です。壁面はすっかり苔むして、秘境感を醸し出しています。

登山道沿いに沢山の産業遺跡!秘境感満点のジブリワールド

写真:咲田 みつる

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登山道沿いに沢山の産業遺跡!秘境感満点のジブリワールド

写真:咲田 みつる

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更に進むと、観音洞窟と呼ばれる採石跡に到達します。洞窟という名ですが、もちろん人の手で掘り進められたものです。良質な石を求めて地層に沿って掘るうち、複雑に入り組んだ構造になり、深部は迷宮のようです。(壁面に観音様が彫られているそうですが、確認出来ません)

この様な石切り場は、鋸山に複数存在するのですが、大規模過ぎて写真の画角には、到底収まり切りません。どうぞ、あなたの目で確かめてください。

垂直面は最大96M!ラピュタの壁は地獄のぞきのすぐ下!

垂直面は最大96M!ラピュタの壁は地獄のぞきのすぐ下!

写真:咲田 みつる

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車力道終点から、ゆっくり歩いて30分ほどで、ラピュタの壁に到達です。

垂直面は最大96M!ラピュタの壁は地獄のぞきのすぐ下!

写真:咲田 みつる

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いかがですか?この爽快感!テラス状になった展望台からは、壁が間近に見えるだけでなく、東京湾がバッチリ見渡せます。

他の石切り場は、森の中にある作業場なので、迷宮や洞窟という形容がぴったりです。しかしラピュタの壁に関しては、東京湾側へテラスの様に張り出した展望台から見ることができます。

垂直面は最大96M!ラピュタの壁は地獄のぞきのすぐ下!

写真:咲田 みつる

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最後にもう1度、場所を確認しておきましょう。ラピュタの壁の展望テラスは、写真の中ほどです。そして、地獄のぞきは、そのすぐ上(茂みの中)です。

ハイキングマップを入手&観光案内所を活用しよう!

鋸山登山、およびラピュタの壁訪問に関しては、是非ハイキングマップを手に入れてからの登頂をおすすめします。今回ご紹介した浜金谷方面には、観光案内所が2か所あります。アクセス方法によって、どちらを活用するか参考にしてください。

【車・東京湾フェリー】海に近い「金谷ステーション」が便利
【JR浜金谷駅】駅に近い「Pizza GONZO」が便利(観光案内を兼務)

また、今回ご紹介した車力道コースは、石畳とはいえ、雨上がりや、下りの際は滑りやすいという性質があります。街歩きのスニーカーでは不十分ですので、相応の靴と、軍手持参で臨むようにしましょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/07/31 訪問

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