大阪・国立国際美術館でバベルの塔展!一生に一度を見るのは今

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大阪・国立国際美術館でバベルの塔展!一生に一度を見るのは今

大阪・国立国際美術館でバベルの塔展!一生に一度を見るのは今

更新日:2017/09/07 11:18

けいたろうのプロフィール写真 けいたろう 関西系フードアナリスト

水都大阪を代表する景色である、中之島にある国立国際美術館で、ブリューゲル「バベルの塔」展が開催されています。表題にもなっているバベルの塔は、24年ぶりの来日で関西は初公開!

今回の展覧会では、さまざまな革新的な試みを実施。「美術館は敷居が高い」と感じる人の美術館デビューにもピッタリです。「一生に一度はみたい」と銘打たれた名画で美術館デビューしてみませんか?

バベルの塔とは?

バベルの塔とは?

写真:けいたろう

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大阪中之島の国立国際美術館で開催されているブリューゲル「バベルの塔」展。まずメインとなる絵画は、何と言ってもバベルの塔。

バベルの塔とは?

提供元:ピーテル・ブリューゲル1世 「バベルの塔」 1568年頃 油彩、板 Museum…

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バベルの塔の絵を楽しむために、ごく簡単におさらいから。バベルの塔は旧約聖書の中に登場する塔です。人類が神への挑戦として天まで届く塔を建てようとしたが、神の怒りを買い雷によって破壊されてしまったという話で、人類の繁栄と傲慢を象徴しています。諸説ありますが概要はこんな感じ。

バベルの塔は、その題材の壮大さから複数の画家によって描かれましたが、その中でも特に傑出しているのが、今回、国立国際美術館にやって来ているブリューゲルの作。「一生に一度はみたい」と銘打たれています。

一般的に美術館の多くに所蔵されている西洋画は、聖書を元にした宗教画が多く、日本人には難解な題材も多いのも事実。しかしバベルの塔は、小説やゲーム、アニメにも登場し、聖書の中でも日本人に馴染みもあり、比較的わかりやすいモチーフなので、普段美術館へ行かない人にも実はピッタリの画題。しかも、クオリティも文句なく世界最高峰!美術館デビューのまたとないチャンスとなっています。

バベルの塔への新たなアプローチ

バベルの塔への新たなアプローチ

写真:けいたろう

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ブリューゲルによって描かれたバベルの塔は、壮大なスケールの題材であると共に、描き込みがあまりに繊細で、その絵に向き合って観賞しても肉眼でもハッキリ認識できないほど。そこでバベルの塔展では、さまざま革新的なアプローチを掛け、あの手この手で、バベルの塔を解析しています。

今回の展覧会での大胆アプローチには東京藝術大学COI拠点が協力。芸術と科学の2つの技術を用いて、ブリューゲルが描いた質感もそのままに、300%に引き伸ばし複製画を作成。細部まで観賞が可能となっています。

バベルの塔への新たなアプローチ

写真:けいたろう

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また同拠点はバベルの塔の3DCGモデルも作成。会場内で解説付きの動画も上映されているので、よりいっそうバベルに向き合える仕組みとなっています。

バベルの塔への新たなアプローチ

写真:けいたろう

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さらに展覧会では、日本が世界に誇るアニメ映画の「AKIRA」でお馴染みであり、ブリューゲルのファンでもあった大友克洋氏の手による「INSIDE BABEL」を展示。緻密なマンガのタッチで知られる大友氏が、バベルの塔を大胆にカット。内部構造を再現した作品が展示されています。

これまで美術館といえば、絵を眺めて観賞するのが最大にして唯一の接点でしたが、今回の展覧会では一歩先へ進み、絵に対する解析と理解をテーマとした展示方法を採用しているので、美術館に距離を感じていた人が足を運ぶ最良の機会となっています。

ブリューゲルとネーデルランドとボスとモンスター

ブリューゲルとネーデルランドとボスとモンスター

写真:けいたろう

今回の展覧会のメインとなっている絵画は、もちろんブリューゲルのバベルの塔ですが、他にもブリューゲルに関連するさまざまな作品の展示が行われています。

バベルの塔を描いたブリューゲルは緻密さと同時に、奇想の画家としても知られており、その奇想の系譜の源流となっている人物に、ヒエロニムス・ボスという人物がいます。ボスは、聖書の寓話に基づいた絵画に加え、怪異なモンスターが徘徊し、謎に満ち、それでいて幻想的という不思議な絵画も手掛け、ブリューゲルを始め多くの後世の画家に多大な影響を与えました。

そんなボスの2点の絵画である「放蕩息子」と「聖クリストフォロス」が初来日。これらの作品は、聖書的寓話と怪異な謎に満ち、まさにボスを代表する作品。展示作品の周辺には、絵画の謎を解説したパネルによる説明があるので、魅力をあますことなく堪能できます。

ブリューゲルとネーデルランドとボスとモンスター

写真:けいたろう

また展覧会ではボスの系譜となる多くの画家が、ボスの作風を真似た作品を多数展示。それぞれの作品には、多くのモンスターが描かれています。

モンスターは正しき者を惑わす悪魔であり、当時としてはおどろおどろしく描かれていますが、現在の価値観で言うと、まるでゆるキャラのよう。きっと彼らの作品のモンスターを見ると「カワイイ」と言ってしまうはずです。

ブリューゲルとネーデルランドとボスとモンスター

写真:けいたろう

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さらに展覧会ではブリューゲルとボスを生んだ祖国、ネーデルランド(現在のオランダ)に、ボスよりさらに以前に花開いていていた時代の絵画や彫刻、約90点を展示しています。

ブリューゲルとタラ夫

ブリューゲルとタラ夫

提供元:ピーテル・ブリューゲル1世、彫版:ピーテル・ファン・デル・ヘイデン「大きな魚は小…

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ボスの系譜として、奇想の画家によるモンスターが多数展示されている今回のバベルの塔展の中で、異彩を放つのがブリューゲルによる「大きな魚は小さな魚を食う」という絵画。

腹を裂かれた大きな魚の中から出てきた中型の魚が、小型の魚をくわえているという作品です。弱肉強食の諺を絵画化していますが、大型の魚の背後に、魚をくわえた足の生えた魚が描かれています。

ブリューゲルとタラ夫

写真:けいたろう

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バベルの塔展では、この足の生えた魚型モンスターをゆるキャラ化し『タラ夫』と命名。展覧会のマスコットにしてしまいました!タラ夫は広報担当としても活躍しており、展覧会情報の公式Twitterでの配信もこなし、ゆるキャラグランプリ2017にまで出場しています(笑)

普段は撮影ブースで静かに待機中のタラ夫ですが、会期中の10日、20日、30日を塔(10)の日として、エントランス部分を動き回ってグリーティングを行います。来場者は自由に記念撮影ができるので、ぜひ動くタラ夫に会いに行きましょう!

ブリューゲルとタラ夫

写真:けいたろう

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足の生えた魚というキャラの個性は強烈で、着ぐるみも制作され、撮影スポットとなっています。展覧会ではタラ夫を始め、さまざまなモンスターを商品化。ミュージアムショップを怪異のキャラが占領しています!

波及するバベルの塔効果

波及するバベルの塔効果

写真:けいたろう

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一生に一度は見たい名画のバベルの塔がやってきたことに併せ、大阪の街ではちょっとしたバベルの塔ブームが到来。近隣の飲食店では、バベル盛りというメニューも誕生しています。

国立国際美術館から歩いて5分ほどの場所にある、THE STRIPE CAFE by TORABANでは、さまざまなバベル盛りメニューを展開。まず一つ目となるのが「聳え立つバベル盛りローストビーフカレー丼」。

バベルの塔に見立てたローストビーフ丼の上から、神の雷のように特製カレーソースをかけて食べる一品で、ボリューミーなビーフの旨味とカレーソースを卵黄のまろやかさが包み込む絶品。期間限定メニューというのが、もったいないくらいの仕上がりです。

動画:けいたろう

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次のバベル盛りメニューは「神の怒り・崩されたバベルの冷製パスタ」。ジャーサラダのガラス容器に何層にもわたり、豚肉と細麺パスタのカッペリーニと野菜がギッシリ詰まった冷製パスタで、食べる時に容器を外すと、バベルの塔が崩れるかのように、野菜のタワーが崩壊します。その様子はぜひ上の動画でご確認下さい!

崩れ去ったあとのパスタは野菜がこれでもか!とトッピングされていて、シンプルなトマトソースをかけてサッパリとサラダ感覚で食べられます。シャキシャキとした夏野菜に食感が爽やかな一皿となっています。

ほかにもTHE STRIPE CAFE by TORABANでは、串カツを塔のように立てて提供する「タワーオブ串カツ盛り」や、ドライアイスの雲から頭を突き出した「神への挑戦バベルアイス」などバベル盛りメニューを豊富に取り揃えており、バベル盛りメニューでコースが出来そうなほどのラインナップとなっています。

波及するバベルの塔効果

写真:けいたろう

また大阪を代表する塔である新世界の通天閣が、バベルの塔と友好タワーとして提携。バベルの塔展の開幕に先立って、通天閣で調印式が行われタラ夫が通天閣の一日社長を務めました。

もっと気軽に美術館

いかがだったでしょう?ブリューゲル「バベルの塔」展。ブリューゲルが手掛けた絵画の緻密さが際立ち、敷居が高く感じるかも知れませんが、実は非常に取っつきやすい展覧会となっています。

目的はなんだって良いと思います。「バベルの塔なら知ってる」、「大友氏のファンだから作品を見たい」という観点でも「動くタラ夫と、その元絵を見てみたい」という気持ちでも良いと思います。

バベルの塔展では、美術館や博物館で一般的になっている音声ガイドももちろん導入。人気声優の森川智之さんと、西洋美術史に造詣の深いフリーアナウンサーの雨宮塔子さんが作品の解説を務めます。

「なんだか面白そう!」と思ったら、大阪の中之島にある国立国際美術館へ出かけてみてはいかがでしょう?

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/07/18−2017/08/25 訪問

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