写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る京都府木津川市にある海住山寺は、735年に聖武天皇の勅願により、東大寺の良弁僧正が開創したと伝えられています。
京都にある名だたる寺社仏閣に比べると、知名度が低く、アクセスもさほど良い場所にあるとは言えないため、ひっそりとした山寺という雰囲気ですが、重要文化財や国宝を多く有しており、見どころは満載。
まずは境内中央にある本堂へ。山なので、最初に入山料100円を支払います。本堂にある本尊重文十一面観音像を拝観するのであれば、入山料込みの400円になります。木造の本堂内観、平安時代作の十一面観音像、阿弥陀如来像や鎌倉時代作の普賢菩薩は、重厚感があり、見入ってしまうほど。本堂参拝はオススメです。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る後鳥羽上皇から拝領された仏舎利を安置するために、貞慶が建立した五重塔は、鎌倉時代の傑作で、国宝にも指定されています。裳階(もこし)を持つ五重塔を有するのは、奈良の法隆寺と海住山寺のみという貴重なもの。
総高17.7mと国宝に指定されている五重塔としては、室生寺についで小さく、色あせてもいるものの、山に映える姿は優美で見入ってしまいます。
五重塔内部は仏舎利を安置する厨子があり、扉には建立当時に描かれた絵が残されています。
五重塔の内陣は、10月下旬から11月上旬にかけて開催される「海住山寺文化財特別公開 五重塔開扉」の期間のみ拝観が可能です。
この期間は特別拝観料として入山料含み800円となります。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る鎌倉時代のもので、ちょっと風変わりなものが境内に残っています。それが、岩風呂。井戸と間違うくらいこじんまりとした形であるものの、昔からこういったお風呂が存在したんだなと感じる遺構です。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る岩風呂の横にこれまたひっそりと置かれているのが願いを叶える「なすのこしかけ」。
茄子の花は、一つの無駄なく実を結び、また「成す」とかけて、努力は報われ願いは叶えられるという縁起物。カップルで座って、深く縁を結び、一人で腰かけて良縁成就を祈願してください。
あまり大きくはないため、カップルで座った場合は、かなりぎゅうぎゅう。座るだけで仲良くなるかも?
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る本堂横にある石柱は、中にはめ込まれている輪廻車を一心に回すと諸々の苦悩から抜け出すことができると言われています。かなり重いので、力を込めて一心に念じてみてください。
また、石柱の横にはかわいらしいもち上げ大師も。かわいらしくともかなり重いので、頑張ってもちあげて願掛けしましょう。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る海住山寺は、山の中腹にあるため、眼下には絶景が広がります。本堂横の道を数分上がっていくと、視界が開け、奈良時代にたった3年だけあったといわれる恭仁京跡が目の前に。晴れていれば、遠くに金剛山なども見渡すことができます。
秋の特別公開と紅葉時は混雑しますが、普段は静かな山寺。都会の喧騒を離れて、心地よい山風に吹かれながら、悠久の歴史を感じてみてはいかがでしょうか。
住所:京都府木津川市加茂町例幣海住山20
電話番号:0774-76-2256
拝観時間:9:00〜16:30
拝観料:
本堂(本尊重文十一面観音菩薩) 400円(入山料を含む)
入山料(ハイキング・写真撮影・散策等) 100円
アクセス:
電車の場合はJR加茂駅より徒歩1時間弱。
コミュニティーバス利用で海住山寺口で下車 徒歩15分
車の場合は、163号線から標識通りに進むと集落に入り、車一台通れるか通れないかの狭い道を行くことになるので運転にはご注意ください。
※2018年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/19更新)
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