落雁、金花糖など金沢銘菓の歴史を訪ねて…「金沢菓子木型美術館」

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落雁、金花糖など金沢銘菓の歴史を訪ねて…「金沢菓子木型美術館」

落雁、金花糖など金沢銘菓の歴史を訪ねて…「金沢菓子木型美術館」

更新日:2014/01/20 15:55

Kanazawa Confectionary Wooden Molds Museum: Learning the history of Kanazawa’s famous sweets
きんぎょ 美歩のプロフィール写真 きんぎょ 美歩 ときどき旅Walker

金沢菓子木型美術館は観光パンフレットにもあまり出てきませんが、和菓子の深い歴史を感じることが出来るオススメの美術館です。金沢には「落雁」や「金花糖」といった、この地独特の和菓子文化が発達しており、ここにはそんな文化を感じる展示が盛りだくさん。その中でも和菓子作りには欠かせない菓子木型の展示は、種類の豊富さに感動すること間違いなしです。そんな情緒ある金沢の和菓子文化に触れてみてはいかがでしょうか?

かわいい〜!!♪食べるのがもったいな〜い!桃の節句の「金花糖」!

かわいい〜!!♪食べるのがもったいな〜い!桃の節句の「金花糖」!

写真:きんぎょ 美歩

『金沢菓子木型美術館』は金沢の銘菓「落雁」や「金花糖」に使用する木型を代々所蔵している老舗和菓子店が、その菓子木型の千数百点余を一堂に集め公開している美術館です。
美術館をご紹介する前に「落雁」と「金花糖」についてご紹介します。まず和菓子とは、やわらかな餡菓子に代表される生菓子と、固いお干菓子に分類されるのですが、「落雁」や「金花糖」はお干菓子です。

「金花糖」は桃の節句にお雛さまといっしょに飾られたり、初節句に実家から嫁ぎ先にお土産として贈られる、金沢に春の訪れを告げる和菓子です。砂糖を溶かし菓子木型に流し込み、固めて作り、鯛や笹の葉、竹の子などの季節の食べ物に似せて、鮮やかに色付けされます。
特に雛の節句に飾られた鯛の金花糖は「めでたい」と縁起の良い言葉であることから、特に大きければ大きいほど重宝されました。中には左右対の大きな「にらみ鯛」というのも存在します

写真のものは金沢市内の『越野』で買い求めたもの。小さなお店ですが、今では金沢でも数少ない金花糖を作るお店のひとつです。毎年5月上旬頃まで作られていますが、節句以外の季節にお買い求めになりたい方は相談してみるといいかも。 
 越野 076-252-1856  創業90年余
 店の場所:城北大通り 森山一丁目の信号の前 ひがし茶屋街から歩いて15分程度
ちなみに金花糖は、飾った後はもともとお砂糖なので、砕いてコーヒーや紅茶、煮物などに使うのが一般的。

ところで、金花糖の形ですが、鯛の他にも笹、ざくろ、野菜、ぶどうやバナナ等の果物など、こども達が喜ぶ形がたくさんあります。写真の鯛の形は大人の手のひらより少し小さいくらいの大きさです。サイズも大小いろいろ。
ですから金花糖の木型には作る種類やサイズに応じてたくさんの菓子木型が必要となります。
ということで、次に落雁についても少しご紹介しますね。

落雁の模様のはじまりは、材料費を節約する税金対策だった?!

落雁の模様のはじまりは、材料費を節約する税金対策だった?!

写真:きんぎょ 美歩

「落雁」は米などから作った澱粉質の粉に、水飴や砂糖をまぜ木型に押して乾燥させたものです。和三盆を混ぜた高級品などは主に大奥女中に好まれたとか…?!
落雁は春の梅、桜にはじまり、笹、雲、秋は紅葉や銀杏、菊など、その形は一年をとおして、花々や四季折々の風情を感じられるようにいろいろな形があります。でも、実はその模様は、税金対策に材料費を節約する目的で、模様をいれたのが始まりとも。驚きですね!

金沢落雁の代表は、日本三大名菓のひとつで400年もの歴史がある「長生殿」という名前の落雁です。この落雁は和菓子の老舗「森八」さんで江戸時代から今も同じ製法で作り続けられています。また、同じく老舗の「諸江屋」さんにも、珍しい生落雁を使った銘菓があり、どちらの商品も金沢観光には欠かせない和菓子なのでぜひ味わってみてください!!
(写真は諸江屋さんの梅と鈴の落雁)

和菓子の老舗にはそれぞれ、各店独自の菓子木型を多数所蔵しています。金花糖や落雁の表面に形作られる模様や作る種類の数だけの菓子木型が必要?ということは、その数は…?!

それでは、菓子木型の展示がある「金沢菓子木型美術館」をご紹介します!

圧巻!菓子木型の殿堂「金沢菓子木型美術館」には歴史を感じる菓子木型がいろいろ!

圧巻!菓子木型の殿堂「金沢菓子木型美術館」には歴史を感じる菓子木型がいろいろ!

提供元:金沢菓子木型美術館

http://www.morihachi.co.jp/blog/?p=415

「金沢菓子木型美術館」は金沢の和菓子の老舗「森八」さんが所蔵する菓子木型を一堂に展示した美術館です。その数なんと千数百点!!
場所はひがし茶屋街にほど近い橋場町の「森八本店」の2階。金花糖の菓子木型はもちろん、落雁用の菓子木型などが四方の壁一面に並んで飾られています。美術館に一歩入ると、まずその数に、そして想うのは菓子木型を作る木型職人の技、それを使いこなした菓子職人の技。すべてに感激!

ここ金沢菓子木型美術館には、江戸時代から昭和まで各時代ごとに、その時代に使用された菓子木型が展示されています。加賀藩の梅鉢紋型、宮家への献上品に使用された菓子木型、市制の式典に使用された文字が刻まれたもの、戦時中に戦隊に慰問の手土産として作られたもの、病気見舞いであっただろうというもの等、大小様々たくさんの菓子木型。
ゆっくりと見ていくと、その時代に作られたであろう和菓子、当時の歴史の背景、その時代のひとコマを感じることができるでしょう。

木型の細工に感動!最古最大の金花糖の菓子木型は必見!

木型の細工に感動!最古最大の金花糖の菓子木型は必見!

写真:きんぎょ 美歩

金花糖の菓子木型らしきものをいくつか見つけました!ざくろ、ばなな、他にも花々がいろいろ、どれもすごくかわいい!表情ゆたかなものばかり。木型の細工職人の腕にも感動!!
特に菓子木型の大きく立体的なものは石川県特有で、作るのも非常に難しく技術を要するとのこと。森八さんが所蔵するにらみ鯛の木型は、縦約30センチ、横約60センチ、厚さ約15センチの2対で、現存する金花糖の木型としては最古で最大!!ぜひご覧になってください!
他にも美術館の小部屋にはモニターがあり、落雁の材料や菓子木型を使いこなす職人技をみることができます。渋紙や、よく私たちがどら焼きの焼印で目にする金型の焼印もアート調に壁に飾られていて、それも趣きがありとても面白いのでしっかり見逃さないで!
(写真は焼印)

金沢菓子木型美術館
年中無休 開館時間 9:00〜17:00
大人200円 こども100円
落雁手作り体験もできます!

観光で疲れたら、美味しい和菓子をいただきましょう!コーヒーとの組合せもGoodです!!

観光で疲れたら、美味しい和菓子をいただきましょう!コーヒーとの組合せもGoodです!!

写真:きんぎょ 美歩

菓子木型美術館のある森八本店2階には森八茶寮があり、美味しい和菓子をその場でいただくことができます!
和菓子は見てよし、食してよし!季節の生菓子は5種類から選ぶことができます。お抹茶との組み合わせ、煎茶や加賀棒茶、めずらしい加賀野菜の金時草茶もあるので、観光に疲れた時には甘〜い和菓子でひと休み!!
金沢ではコーヒーと和菓子の組み合わせもフツーです(笑)
これオススメ!!

金沢の和菓子の美味しさはその歴史と風土から

金沢の和菓子は「甘みが強い」と言われます。しっとりと甘い味のその理由のひとつは金沢の気候です。雪国で湿度の高い金沢では、保存性やしっかり高カロリーをとるためには必要な甘さ。また、砂糖が高級品だったため、砂糖をたくさん使って高級感を高めたのが始まりという説もあります。美味しい金沢の和菓子の数々、落雁も金花糖も茶の湯とともにそんな風土の中から、長い歴史の中で育まれてきました。

金沢は和菓子でおもてなし。お祝いや縁起ものにはそのための和菓子を使う。金沢では日常的に和菓子でおもてなしするという文化が根付いています。
和菓子で彩られる芸術と文化、そして和菓子から見える深い歴史。
視点を変えて和菓子の魅力を再発見!ぜひ金沢で感じてみましょう!

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掲載内容は執筆時点のものです。 2014/01/02 訪問

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