福島県会津地方の豪雪地帯にある大内宿は、一面雪に覆われ、白銀の世界になります。そんな厳しい冬を盛り上げようと、毎年2月の第二週目の土・日曜日に雪まつりが開催されています。平成31年の大内宿雪まつりは、2月9日〜10日に、第33回目の開催予定です。通りの両側には雪燈篭やミニ雪像などが造られ、違った宿場の景色に出会えます。
御神火載火(ごじんかたいか)という祭り恒例の儀式で、地元の有志が、下帯姿で、松明を持って宿場を走り回ります。
他にも、祭りでは、丸太切り競争や、そばの早食い競争、時代風俗仮装行列など参加可能な各種イベントが毎年開催されます。
祭りのイベントの一つ、日本一のだんごさしでは、色とりどりの団子ミズキの枝飾り付けます。だんごさしは、会津地方に伝わる小正月の伝統行事です。団子以外にも、大黒様や鯛、小判、打ち出の小づち、野菜などを形作った飾りせんべいも飾ります。
大内宿雪まつりで、お薦めのイベントが、初日の夜に打ち上げられる冬の花火です。大規模ではありませんが、寒さ厳しい雪が舞う中、近くで打ち上げられる迫力ある大輪の花火見物はいかがでしょうか?
雪解けし、遅い春が訪れ、4月上旬に巣から這い出し活動するのが、マメコバチ。花々を飛び回って、花粉を集めます。大内宿は、数少ないマメコバチの生息地で、竹や葦の巣筒に生息します。会津若松市内の果樹園では、土産店美濃屋の協力で軒下に吊るされた巣筒を運び出し設置します。大内宿から移動したマメコバチは、リンゴ・梨などの受粉作業に大活躍するのです。
5月5日の端午の節句前には、鯉のぼりや飾り物が通りを賑やかにします。
4月下旬の時期に、桜が開花し、茅葺屋根の古民家前で、鯉のぼりとのコラボも楽しめます。
奥会津地方には、後白河天皇の第三皇子、高倉宮以仁王(たかくらのみやもちひとおう)が、平家追討の兵を挙げ、敗れた後、大内宿をはじめ、各地を逃亡したという伝説があります。高倉宮様をお祀りしたのが、大内宿の鎮守、高倉神社です。宿場の中ほどの大鳥居をくぐって、西側へ田園地帯を進むと、こんもりとした森の中にあります。
毎年7月2日、夏至から数えて、11日目の半夏生(はんげしょう)の日、半夏祭りが開催されます。高倉神社をスタートし、天狗を先頭に、白装束に黒烏帽子を身に着けた行列が宿場を練り歩きます。
宮様に扮した男性の姿や、御神輿を担いでの行進、はっぴを着た子供たちによる山車の引き回しなども見られます。この時代絵巻の行列を近くで見物するのも、高台から人の流れを遠巻きに一望し見下ろすのも、どちらもお薦めです。
夏には、用水路の水で冷やしたラムネやジュース、また夏野菜のトマトやきゅうりの浅漬けなど季節感のある品も売られています。
茅葺屋根の古民家の町並みを守るため、9月1日の防災の日に、防災訓練として放水銃による一斉放水が行われます。古民家前に水柱が上がる壮観な光景が繰り広げられます。
秋の紅葉の時期前には、水路脇に咲くコスモスも見事に古民家を引き立てます。
大内宿で有名なのが、ネギですくって食べるおそば。元々、高遠藩から会津藩主として移った保科正之公が伝えた高遠そば(大根のしぼり汁に付けて食べるそば)から来ていますが、薬味の曲がった一本ネギを箸代わりに食べるというユニークさで知られるようになりました。宿場の入口近くにある三澤屋では、高遠そばや栃餅、岩魚塩焼き、季節の天ぷらなどをいただけます。
秋になると新そばが出始め、秋の味覚を楽しめます。写真にある会津藩で栽培され、薬用にも珍重された朝鮮ニンジンの天ぷらなどもぜひお試しください。
<大内宿三澤屋 基本情報>
住所:福島県南会津郡下郷町大字大内字山本26-1
電話番号:0241-68-2927
アクセス:会津鉄道湯野上温泉駅下車、湯野上温泉駅から車で約20分 駐車場から徒歩で右側4軒目
そば屋や土産物店など飲食物を提供するお店が多い中で、独特なのが、大内宿の奥側に位置する本家叶屋です。お土産として、カボチャ・人参・唐辛子等の野菜や動物を形作った手作りのちりめん雑貨(飾りお手玉)を取り揃えています。お店の軒先には、色鮮やかな品が吊り下げられ、見ているだけで楽しめます。
<本家叶屋 基本情報>
住所:福島県南会津郡下郷町大字大内字山本48
電話番号:0241-68-2954
アクセス:会津鉄道湯野上温泉駅下車、湯野上温泉駅から車で約20分 駐車場から徒歩で右側奥から3軒目
大内宿三澤屋敷地内の久右衛門では、写真のように日本酒の試飲販売を行っています。大内宿の井戸水を仕込みに使ったオリジナルのお酒や雪の中で熟成させたお酒など、各種取り揃えて、試飲可能ですので、お気に入りの会津地酒を見つけて、お土産にいかがでしょうか。
人混みなく、落ち着いて宿場の景色を堪能できる冬の大内宿の景色を楽しんでは、いかがでしょうか。写真は、宿場の中ほどにある高倉神社の大鳥居です。
おなじみの宿場の様子を一望できる子安観音脇の高台には、冬も登ることは可能ですが、階段にも積雪があり、スロープ状になり、大変滑りやすいので、駐車場で縄を借りて靴に巻くなどして、注意して登ってください。
いかがでしょうか?人混み知らずの冬の大内宿も魅力的です。大内宿で、毎年恒例のイベントや四季折々の姿を体感して、一味違ったノスタルジック気分を満喫しませんか。
2019年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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