港町「ヘイスティングス」英国が誇る美しいビーチと町並み

港町「ヘイスティングス」英国が誇る美しいビーチと町並み

更新日:2017/09/01 14:25

Lady Masalaのプロフィール写真 Lady Masala 知られざる名所案内人、蚤の市マニア
青い海とおいしいシーフードを求めてイギリス中から観光客が集まる「ヘイスティングス」は、イングランド屈指のビーチリゾート。夏には海水浴をする家族連れで賑わいますが、海を眺めながらの散策には、季節を問いません。城跡の残る小高い丘の上から見下ろす、かわいらしい町並みと英仏海峡。気の利いた雑貨屋とアンティークショップが軒を連ねるおしゃれなオールド・タウン。見どころ満載のヘイスティングスを訪れてみませんか。

廃墟と青い海のコントラスト「ヘイスティングス城」

廃墟と青い海のコントラスト「ヘイスティングス城」

写真:Lady Masala

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「Hastings(ヘイスティングス)」は、ロンドンにあるVictoria station(ヴィクトリア駅)より列車で2時間ほどの距離にある、イングランド南東部に位置する港町。伝統的な漁港と美しい景観を併せ持つこの町は、ロンドンからの日帰り旅行に最適な場所です。

廃墟と青い海のコントラスト「ヘイスティングス城」

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歴史的には1066年に起こった「ヘイスティングスの戦い」の舞台として知られています。アングロ・サクソンの王であったエドワード懺悔王の支配下にあった当時のイングランドでしたが、王の死後、その妻の兄に当たるハロルド2世が即位しました。そのことを不服とし、兵を挙げたのがエドワードの従甥であったウィリアム1世。勝利を収めたウィリアムがノルマン朝を開き、現在のイギリス王室の開祖となりました。

歴史の中で幾度も繰り返されたであろう戦火の数々。この戦もそのひとつに過ぎませんが、特筆すべきは、王となったウィリアムがノルマン人(フランス人)であったということ。その後ノルマン人はアングロ・サクソン人に同化されてゆきますが、イギリス王室がフランス人の手によって開かれたという史実に驚かされます。

廃墟と青い海のコントラスト「ヘイスティングス城」

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そのウィリアム1世が建設したとされるのが「Hastings Castle(ヘイスティングス城)」。現在では城跡を残すのみですが、その崩れかけた姿に寂れた味わいがあります。

小高い丘の上に建つ城跡は、絶好のビューポイント。お天気のよい日には英仏海峡を見渡せるほか、美しいビーチとかわいらしい町並みが一望できます。歴史を刻む廃墟と青い海のコントラスト。どの角度をとってみてもフォトジェニックであることに間違いありません。

昔の面影を今に伝えるビーチサイド

昔の面影を今に伝えるビーチサイド

写真:Lady Masala

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ヘイスティングス城からも見下ろせる「Hastings Pier(ヘイスティングス・ピア)」は、19世紀に建てられたという桟橋。落雷や火災による被害により再建され、現在のものは2016年より使用されています。施設内には、軽食のストール(屋台)のほか、土産物店、展示のコーナーもあります。

桟橋の上に立ち、間近に迫る海を眺めてみてください。吹きぬける潮風が肌に心地よく、心身ともにリラックスできそうです。

昔の面影を今に伝えるビーチサイド

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桟橋を下りてビーチへと向かいましょう。ここは、砂ではなく小石が敷き詰められた礫浜(れきはま)。石に足をとられて少し歩きにくいですが、青く澄んだ海と寄せては返す波の音は、リゾート気分を盛り上げてくれるでしょう。

昔の面影を今に伝えるビーチサイド

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桟橋を背にするようにビーチを歩いていると、停泊する漁船と古い木造の建物が見えてきます。黒くて背の高い建物は「Net Shops(ネット・ショップ)」とよばれる魚網の保管庫。第2種指定建造物にも認定されている歴史的建造物です。魚市場やレストランとして使用されているものもあるというネット・ショップ。同様の古びた建物が並ぶ一角には、漁船や錨もディスプレーされ、伝統的な港町の姿を垣間見ることができます。

アンティークとおしゃれ雑貨に出会える「オールド・タウン」

アンティークとおしゃれ雑貨に出会える「オールド・タウン」

写真:Lady Masala

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町並みが美しいことでも知られているヘイスティングス。ビーチからも程近い「Old Town(オールド・タウン)」には、かわいらしい建物がそこかしこに見られます。イギリスらしい重厚な石造りの教会、木製のフレームと土壁が美しい縞模様を描いているハーフティンバー様式の家。歴史を刻む古い建物がレストランやショップとして使用されている様は、古いものを大切にするイギリスらいい風景と言えるでしょう。

アンティークとおしゃれ雑貨に出会える「オールド・タウン」

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「オールド・タウン」には、おしゃれで気の利いた雑貨屋、カフェやレストランがたくさん。なかでもアンティークショップの多さは群を抜いています。正統派からガラクタにいたるまで、その内容もさまざま。間口の狭いお店の中に入ってゆくと、予期せず数々のストールがひしめき合うアンティークモールであったりして、驚かされることもしばしば。

テディーベアやヴィンテージ食器、シャビーシックな家具など、店主のこだわりが感じられる専門店もあれば、ありとあらゆるものを集めた百貨店のようなお店もあり、掘り出し物と出会える期待が高まります。

港町で堪能する本場の味「フィッシュ&チップス」

港町で堪能する本場の味「フィッシュ&チップス」

写真:Lady Masala

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港町での楽しみのひとつは、なんと言ってもおいしいシーフードを味わうこと。海沿いには、イギリス名物「フィッシュ&チップス」をリーズナブルな値段で提供するレストランが軒を連ねています。たいていのお店では、テイクアウェイ(イギリス英語でテイクアウトのこと)も可能です。お天気がよければ、ビーチで海を眺めながら新鮮な魚に舌鼓を打つのもよいでしょう。

「Neptune Fish & Chips(ネプチューン・フィッシュ&チップス)」は、ネット・ショップを思わせる伝統的なたたずまいの庶民派レストラン。ここでは、ヘイスティングスが本場であるという「ドーヴァー・ソール(舌平目)」も味わうことができます。

港町で堪能する本場の味「フィッシュ&チップス」

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「フィッシュ&チップス」を注文するなら、魚の種類とサイズを選びましょう。お勧めは、Haddock(ハドック)やCod(コッド)とよばれるタラ。Medium(中)でも巨大なフィッシュに山盛りのチップスが付いてきます。Large(大)なら、女性二人で一皿をシェアできるくらいの特大サイズ。

熱々の「フィッシュ&チップス」には、塩とモルトビネガー(大麦麦芽酢)をかけて食べるのがイギリス流。揚げものにお酢とは奇妙な組み合わせですが、米酢よりも強烈にすっぱいモルトビネガーの酸味が油っぽさを中和してくれます。テーブルには、タルタルソースやケチャップも置いてあるので、好みの味でいただきましょう。ただし、最初の一口は何もつけずに素材の味を楽しむことを忘れずに。

美しいビーチと町並みが魅力の「ヘイスティングス」

伝統的な漁港と美しい町並みを誇る「ヘイスティングス」。ロンドンからのアクセスもよく、日帰でも充分に楽しむことができます。大都会とは雰囲気を異にする港町ヘイスティングスで素敵な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

アクセス:
London Victoria station(ロンドン・ヴィクトリア・ステーション)より、Southern Railway Train(サザン・レールウェイ・トレイン)に乗車。約2時間。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/08/15 訪問

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