秋吉台の山焼きは、秋芳洞が発見された約650年ほど前から続く伝統行事となっています。伸びた雑草を燃やして新芽を育てることが目的で、毎年2月の第3日曜日が開催予定日となっており、山口県を代表する春の風物詩です。
地元の人やボランティアの方々ら約800人が火入れに参加され、午前9時半になると一斉に点火。
パチパチ・・メラメラ・・の音と共に帯状の炎が裾野から上に向かって燃え広がり、瞬く間にカルスト台地が炎と煙に包み込まれます。約1500haもの広大なカルスト台地が茶色の草原から黒いじゅうたんに変わっていくダイナミックな光景は見る者を圧倒します。
山焼きの炎は5〜6mの高さにも達し、1,500haのカルスト台地をほんの数時間で焼きつくします。延焼を防ぐ対策もしっかりされているとはいえ、風向き次第では煙に巻かれて不測の事態にもなりかねませんので、火入れ場所直近への立ち入りは厳禁です。
写真のように炎と同時に真っ黒な灰も舞い上がりますので、多少は灰をかぶってもいいくらいの服装で出かけられたほうがいいかもしれませんね。
この灰は風向きによりかなり遠くまで飛んでいくので、当日は洗濯物を外に干さないご家庭も多いようです。
山焼きは「野火の祭典」として夜にも行われるんです。これがまたすごい!!
夜の祭典のために残しておいた展望台近くの若竹山周辺約30haが焼かれるのですが、昼間の山焼きを超える「ど迫力の光景」が目前で広がります。
以前は山焼き当日の夜に開催されていましたが、近年は日程をずらして開催されています。関連サイト等で予定が発表されますので、要チェックです。
祭典の開始直後。
足下の灯り確保のためにまずは竹灯籠(というよりも松明に近い)に点火され、徐々に期待が高まります。
帯状になって燃え上がる炎はさしずめ龍のように見えてしまいます。
昼間の山焼きとはイメージが全く違い、夜の「野火の祭典」では感動的かつ幻想的な光景を堪能できます。写真は剣山に浮き上がった「火文字」。徐々に文字の形になっていく様子は必見です。(状況により火文字を行わない年もあります)
燃え上がる炎によって浮かび上がる石灰岩もまた印象的です。
補足ですが、数十発ではありますが終了間近には花火も打ち上がります。
冬の夜空に上がる大輪の花火はとってもきれいですよ。予告無しでいきなり打ち上がりますので、撮影される方はタイミングを合わすのが難しいかもしれません。
火が消えて黒くなった草原は、5月には一面の新緑で覆われます。それまでは、白い靴では絶対に行かないで下さいね。真っ黒の靴になっちゃいますから(笑)
自然が相手イベントですので天候次第では開催日が延期されることもたびたびです。
関連サイトにて開催情報が掲載されますので、事前にチェックされることをおすすめします。
開催日は、朝8:00から山焼き終了までカルスト展望台周辺やカルストロードは車両通行止めになります。
秋芳洞バスセンター周辺に車を停めてバスを利用するか歩くかの選択になりますが、秋芳洞内を通っても上がれますので、鍾乳洞を楽しみながら歩いて行かれるのもおすすめです。
夜の「野火の祭典」は交通規制無しですが、開始間近には周辺の駐車場はいっぱいになりますので、少し早めの会場待機が無難です。
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