「ギャラリー喫茶・こけむしろ」はその名の通り、敷地内に何種類もの苔を敷き詰めた庭園式のカフェです。
元々はスギの植林地だったこの地を店主が約5年の歳月を掛けて、山の斜面に自生している苔を少しずつ移植して整備。店主いわく「苔は面白い生き物で、手入れするうちに苔自身が勝手に自生し始めた」とのこと。学校の体育館とほぼ同じ広さを誇る敷地内にはヒヨクゴケやスギゴケなど、今では店主も知らない苔が自生するようになり、まるでジブリの世界に降り立ったような感覚になること間違いなしです!
敷地内には、写真のデッキ(屋外)、森の中のテラス、ギャラリー(屋内)があり、その時の気分によって滞在する場所を変えてみるのも良いでしょう。
かつて松尾芭蕉が出羽・立石寺で詠んだ句に「閑さや岩にしみ入る蝉の声」がありますが、ここで紹介する動画を見れば、その一句に勝るとも劣らない場所がここ愛媛・宇和町にも存在することがわかります。しかもその場所が茶房であることが魅力です。
まさに癒しのスポットがこの場所であり、筆者おススメの空間です。
さてメニューの中で一番人気は、地下水を利用したコーヒー。くせがなくおいしいと評判で自家製の苔まんじゅうやシフォンケーキと併せてオーダーするのが女性に支持されています。
森の中のテラスはオープンデッキになっていて、360度見渡す限り苔の世界が広がります。間伐された杉の森は心地よい陽の光が差し込み、水の音を聞きながらカフェを楽しむことができるまさに至福の時間です。
写真のメニューは、抹茶+苔まんじゅう(500円)。
饅頭は小石に苔が乗ったイメージで作られ、まん丸した形をせずに敢えてゴツゴツ感を出しているとのこと。別メニューのシフォンケーキは地元産の米粉が入った手作りのケーキ(400円)が人気で、数に限りがあるために休日は午前中で無くなってしまう事もあるとか。
虫が苦手という人におススメな場所がこのギャラリー。
大きな窓から見えるのは木々の間に敷き詰められた苔の絨毯です。右前方には水車が回り、時折、人が横切る姿も見えるので「静」だけでなく「動」の世界も楽しむことができます。
ただ、お店自慢のコーヒーを飲んだ後はギャラリーに留まらずに、戸外に出てみることをおススメします。
この空間は以前に店主が一日ひと組限定の飲食店を営んでいた場所。その当時の常連さんから戴いた名前が「苔莚(こけむしろ)」という店名であり、後のギャラリーカフェを営むきっかけになったとのこと。
今ではお遍路に興味がある人向けとして、お遍路関連の絵などを展示。館内から戸外に目を向ければ、これまた立派な庭園が広がっていて、ギャラリーカフェとは違う世界を堪能できます(拝観料:100円)。
ちなみにこの場所は、四国八十八ヶ所第43番札所明石寺がすぐ近くにあるところからお遍路さんにも人気のあるスポットなのです。
今現在も少しずつ姿を変えている「こけむしろ」は、苔だけでなく木々や草花と合わせて四季折々で違った表情を見せてくれます。癒しを求めて何度も来れる場所がここなのです!
ただし苔の中に入ることはNG。マナーを守って楽しみましょう。
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