アクセス簡単!フィレンツェ近郊の「小さな村」チェルタルド

アクセス簡単!フィレンツェ近郊の「小さな村」チェルタルド

更新日:2017/08/25 16:57

中山 久美子のプロフィール写真 中山 久美子 日伊通訳&コーディネイター、ライター
BSにイタリアの小さな村をテーマにした人気番組があるように、イタリアにはガイドにもあまり載っていない素敵な小さな村がたくさんあります。ただそんな場所は電車やバスが通ってなかったり、乗換が多かったり、本数が極度に少なかったり。しかし今回ご紹介するチェルタルドは、フィレンツェやシエナから公共交通機関だけで簡単に行けるんです!小さな村に行ってみたいけどハードル高そう、と思っている方にイチオシの村ですよ。

フィレンツェやシエナから電車1本!そこからケーブルカーで旧市街へ

フィレンツェやシエナから電車1本!そこからケーブルカーで旧市街へ

写真:中山 久美子

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チェルタルドへは、フィレンツェからは直通電車あるいはエンポリ経由で約1時間、シエナからは直通電車で約40分。駅の東側に出たら、正面にあるVia II Giugno=6月2日通りを直進して、5分ほど歩くだけです。
駅周りの平地は新市街、駅からは「アルト=高い」と呼ばれる旧市街が小高い丘の上に見えるので、すぐに分かりますよ。

5分も歩くと、右側に大きな広場=ボッカッチオ広場に着きます。ここにはチェルタルドで生まれた中世の作家・ボッカッチオ像、そして市役所もある新市街の中心となる広場になります。

フィレンツェやシエナから電車1本!そこからケーブルカーで旧市街へ

写真:中山 久美子

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駅から直進したちょうど正面、ボッカチオ広場の角にあるのがケーブルカー乗り場です。この乗り場のある左右の道から徒歩で旧市街に行く上り道もありますが、上りはケーブルカーが楽でおススメ。チケットは片道か往復か選べます。チケット売り場は下の新市街からの乗り場しかないので、帰りが心配な方は往復を買っておいてくださいね。
運行は15分間隔、運行時間帯は季節によって変わるので、記事最後のTiemme社のリンクを参照して下さい。

フィレンツェやシエナから電車1本!そこからケーブルカーで旧市街へ

写真:中山 久美子

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ケーブルカーの乗車時間はたったの1分。眼下にはチェルタルド新市街の全景が広がります。新市街を正面にして左側、天気がよければ山の向こうに、世界遺産の塔の町・サンジミニャーノも小さく見ることができますよ。

お得な共通券で3つのミュージアムを巡ろう

お得な共通券で3つのミュージアムを巡ろう

写真:中山 久美子

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チェルタルドの旧市街には4つのミュージアムがあり、そのうち3つが6ユーロの共通チケットで全て見学できるようになっています。
まず最初に、メインストリートであるボッカッチオ通りの一番奥、プレトーリオ宮に行き、ここで共通チケットを購入しましょう。

プレトーリオ宮 は元々1200年代のもので、当初はアルベルティ伯爵の館として、のちにフィレンツェの執政長官の館となりました。建物正面に残っているのはその代々長官の家紋。牢獄、謁見の間、古文書保管室、礼拝堂、長官のプライベートルームなどが見学できます。

お得な共通券で3つのミュージアムを巡ろう

写真:中山 久美子

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チェルタルドと言えば、ルネサンス初期の名作「デカメロン」の作者・ボッカッチオ。彼の名前のついたメインストリートに高く伸びる塔がボッカッチオの生家ですが、建物の大部分は第二次世界大戦後に修復され、現在はミュージアムとなっています。当時の家の様子がそのままに修復され、パネル展示などでボッカッチオや当時の様子を知ることができるほか、各国語に翻訳された「デカメロン」などを集めた図書館や、修復時に見つかった14世紀の靴などの展示もあります。
また塔の上まで登ることができるので、そこから旧市街はもちろん、周囲を含めた美しいパノラマを堪能することができます。

お得な共通券で3つのミュージアムを巡ろう

提供元:アゴスティアーニ修道院

http://www.conventoagostiniani.it/地図を見る

3つ目はMusero Arte Sacra=宗教芸術ミュージアムで、アゴスティニアーニ修道院の中にあります。
エルザ渓谷のフィレンツェ側の教会から集められた宗教画や祭壇画、典礼で使用される銀器などがカテゴリー別、年代別に展示されています。聖ヤコポ・聖フィリッポ教会とこの修道院をつなぐ、可愛らしい中庭も必見ですよ。

絵になる!インスタ映えする!胸がときめくシーンがいっぱい

絵になる!インスタ映えする!胸がときめくシーンがいっぱい

写真:中山 久美子

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チェルタルドの小さい旧市街には、胸がキューンとなるような建物や路地、広場などがあちこちに散らばっています。

例えばこの蔦の絡まる建物は、レストラン併設の三ツ星ホテルですが、チェルタルドの写真でプレトーリオ宮と並んでよく使われる人気の写真スポットです。

絵になる!インスタ映えする!胸がときめくシーンがいっぱい

写真:中山 久美子

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こちらは、ボッカッチオの生家近くにあったカフェ。
白とピンクのインテリア、門周りのグリーンや赤い花が、石造りの建物に華やかに映えます。

絵になる!インスタ映えする!胸がときめくシーンがいっぱい

写真:中山 久美子

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一方こちらは、メインストリートから離れた別の路地。こんなところにも素敵なシーンがたくさん隠れていますので、宝物探しのように気ままに歩いてみることをおススメします。

あなただけのお気に入りの場所を、ぜひ見つけて下さいね!

特産品の「赤玉ねぎ」とサラミ「ブリスト」を味わうのも忘れずに!

特産品の「赤玉ねぎ」とサラミ「ブリスト」を味わうのも忘れずに!

写真:中山 久美子

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旅の楽しみの1つはやっぱりグルメ。その場所でしか食べられない食材やメニューは欠かせませんね。
プレトーリオ宮に近いこのオステリア(庶民的なレストラン)では、チェルタルドとその地域の特産品のメニューを2つ食べることができます!

特産品の「赤玉ねぎ」とサラミ「ブリスト」を味わうのも忘れずに!

写真:中山 久美子

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一番はやはり、この赤玉ねぎ。チェルタルドの市章にも描かれ、ボッカッチオも「デカメロン」の6章で言及しているほどの昔からの特産品なんです。
最も赤玉ねぎの食材の美味しさが堪能できるのが、このスープ!スープの中にぎゅっと玉ねぎの旨味が凝縮しており、そのままでも、トーストしたパンですくいながらでも、いつまでも食べ続けたくなる美味しさです。

特産品の「赤玉ねぎ」とサラミ「ブリスト」を味わうのも忘れずに!

写真:中山 久美子

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もう1つは、トスカーナ、特にチェルタルドのあるエルザ渓谷地方でよく食べられるブリストという名のサラミ。豚の頭部の肉や脂肪、そして血を混ぜたサラミで、柑橘類やスパイスが効いています。これを角切りにして目玉焼きと一緒にシンプルに。味が濃い目なので、卵の白身やサラダと一緒に食べると美味しいですよ。

イベントに合わせて訪れると、楽しさも100倍!

チェルタルドは年間を通して有名なイベントもたくさんあります。その際たるものが7月半ばに5日間に亘って行われるメルカンティア=国際ストリートショーフェスティバル。他にも6月の中世晩餐会、8月末の玉ねぎ祭り、10月のボッカッチェスカ=地元の特産物展など、毎月大小のイベントが何かしら行われています。
これらの日程を加味した上でイタリア、トスカーナ旅行を計画されてはいかがですか?観光都市ばかりを巡る旅とはまた一味違う特別な旅になること、間違いなしです!

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/05/15 訪問

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