島根・奥出雲町の秘境「鬼の舌震」で恋の吊橋と渓流散策

島根・奥出雲町の秘境「鬼の舌震」で恋の吊橋と渓流散策

更新日:2017/09/11 09:40

「鬼の舌震」と呼ばれる秘境が島根県奥出雲町にあります。昭和2年には国の名勝及び天然記念物に指定された由緒ある場所。2013年には長さ160mにもなる「舌震の“恋“吊橋」と「バリアフリーの遊歩道」が整備され、観光がとても便利になっています。

奥出雲の大自然の中を散策し、大いにリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。そして散策の最後には美味しいご当地サイダーを、ぜひともお試しを。

「鬼の舌震」とは

「鬼の舌震」とは
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斐伊川支流の大馬木川上流に位置するのが「鬼の舌震」です。これは「おにのしたぶるい」と読み、出雲国風土記の中にある「和仁のしたぶる」が変化したものだと言われています。ちなみに出雲国風土記とは、元明天皇により編纂が命じられたもので、時代は和銅6年(713年)となり、それから約20年の歳月をかけて完成したものです。

「鬼の舌震」とは
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和仁とは何でしょうか。鳥取県の白兎神社で有名な「因幡の白兎」が騙した相手がワニザメ。ワニとサメは通ずるものがあり、和仁もサメを意味しているとされます。そしてしたぶるは「慕う」の意味から来ているのです。

「鬼の舌震」とは
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名前の由来はこちらの伝説から。昔、日本海に住むサメが阿伊の里にする玉白女命に恋をし、夜な夜な会いに来るようになりました。これを厭うた玉白女命が川の水を堰き止めて和仁(サメ)を拒否。これで諦めるどころか一層恋心を増したと言われることから、慕うが使われるようになったのです。

駐車場から吊橋へ

駐車場から吊橋へ
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駐車場から歩いてすぐの場所に見事な吊橋があります。それが「舌震の“恋“吊橋」で、2013年に完成した高さ45m、長さ160mと見事な大きさ。もちろんここは絶好の撮影スポット!

日本各地に吊橋は多くありますが、この吊橋は国内トップクラスの美しさと言えるのではないでしょうか。

駐車場から吊橋へ
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圧倒的な吊橋の迫力を感じてみましょう。そして、ちょっと勇気を出してこの橋を渡り、いよいよ散策の開始です。

大自然を楽しむ

大自然を楽しむ
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「舌震の“恋“吊橋」を過ぎてからは、吊橋と同じく2013年に完成したバリアフリーの散策路を歩きます。多少の落ち葉や小枝はあっても安全に通行することが可能。観光客に対して温かな配慮がなされた名勝地なのです。

大自然を楽しむ
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そこから見下ろすように歩く渓谷は美しく、時に迫力も感じられるはずです。遊歩道はきれいに整備されていますが、それでも自然の中であることに変わりはありません。足元には十分に注意をして観光を楽しみましょう。

並ぶ奇岩の中の名勝岩

並ぶ奇岩の中の名勝岩
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巨岩、奇岩が約2kmも続く鬼の舌震ですが、もっとも見どころの奇岩と言えば「はんど岩」でしょう。遊歩道を歩きしばらくすると見えてくる天狗橋まで来ると目的地はすぐそこ。

並ぶ奇岩の中の名勝岩
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橋を渡ってすぐに見えてくる高さ約10mのはんど岩は、絶妙なバランスで立っています。ちなみに「はんど」とは、出雲地方の言葉で「陶器の水がめ」と言われ、岩の姿が蓋のついた水がめに見えることからこの名前が付いたのです。

これだけの巨岩を人工的に配置したとは思えません。大自然のすごさを実感させられる巨岩に圧倒されて下さい。

この付近まで来ると遊歩道のほぼ中央となり、さらに進んで別の場所から駐車場に戻るか、あるいはこの場所から来た道を再び楽しみながら戻るかの選択。自然の中の観光は実に楽しいことですが、時間と現地の状況により戻るタイミングを判断しましょう。

売店で休憩しユズサイダー

売店で休憩しユズサイダー
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駐車場付近にある売店で、ちょっと一休みしてはいかがでしょうか。

売店で休憩しユズサイダー
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一休みでお勧めするのは、島根県のご当地サイダーで大田のユズサイダーです。柚子果汁が入っているすっきりとした飲み物。甘すぎることはなく、汗をかいた体にぴったりの飲み物なのでお試し下さい。

最後に

奥出雲の名勝地「鬼の舌震」は、漢字のイメージからは程遠く恋の話が入っており、そのギャップが面白いと言えます。なお、この地は与謝野鉄幹、晶子夫妻が歌を詠んだことでも有名ですので、付近の歌碑を探してみるのも面白いのでは。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/09/24 訪問

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