黄金の大地に浮かぶ60の島々!秋田の天然記念物「象潟」九十九島

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黄金の大地に浮かぶ60の島々!秋田の天然記念物「象潟」九十九島

黄金の大地に浮かぶ60の島々!秋田の天然記念物「象潟」九十九島

更新日:2017/08/31 17:34

かのえ かなのプロフィール写真 かのえ かな ライター、駅舎愛好家、マンホール愛好家

「東の松島、西の象潟」と、並び称されてきた秋田県象潟(きさかた)。約200年前の地震で地盤の隆起が起こり、現在は田園に60以上の島々が浮かぶ独自の絶景が見られるようになっています。
エリア一帯は「九十九島」と呼ばれ、国の天然記念物です。稲穂が実る時期に訪ねると、黄金の大地に島々が浮かぶ光景が見られますよ。今回は、九十九島を一望できるスポットや散策ポイントをご紹介しましょう。

道の駅象潟「ねむの丘」展望塔から九十九島を一望

道の駅象潟「ねむの丘」展望塔から九十九島を一望

写真:かのえ かな

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象潟の九十九島(くじゅうくしま)を一望するなら、道の駅象潟「ねむの丘」がおすすめです。6階の展望塔は360度ガラス張りで、九十九島はもちろんのこと、日本海や鳥海山も見ることができます。

道の駅象潟「ねむの丘」の最寄り駅は、JR羽越本線の象潟駅です。徒歩約15分で行くことができますが、歩くのが辛い場合は駅前のタクシーを利用するといいですよ。

ちなみに館内には、温泉施設や物産館、秋田県観光情報センターなどもあります。

道の駅象潟「ねむの丘」展望塔から九十九島を一望

写真:かのえ かな

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こちらが展望台から見た九十九島の一部です。鳥海山のふもとに黄金の大地が広がり、60以上の島が浮かぶ様子が分かります。周囲には山地が連なり、山雲が漂っているのが幻想的です。

写真は小雨が降る日の景色です。この地を訪ねた松尾芭蕉は、「象潟や 雨に西施が ねぶの花」という句を残し、この雨にかすむ象潟が美しいと称えたと言い伝えられています。

かつてこのエリアは「東の松島、西の象潟」と並び称されていました。そして松尾芭蕉は、2つの絶景スポットを、「松島は笑うがごとく、象潟はうらむがごとし」と表現しました。つまり、宮城県の松島には陽の魅力があり、秋田県の象潟には陰の魅力があるということです。

松尾芭蕉はこの憂いを含む象潟の景色が気に入り、奥の細道ではこれら2つの句を残しています。晴天が絶景なのはもちろんのこと、雨の日の景色も魅力的なのが、九十九島の良いところです。

象潟の九十九島の絶景を間近で見よう

象潟の九十九島の絶景を間近で見よう

写真:かのえ かな

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「ねむの丘」の展望塔から九十九島の全体像を眺めた後は、実際にエリア内を歩いてみましょう。「ねむの丘」から九十九島は、徒歩約5分で行くことができます。象潟駅から直接エリア内に入りたいという場合も、徒歩5〜10分でエリア入口に着きますよ。

象潟の九十九島の絶景を間近で見よう

写真:かのえ かな

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象潟の九十九島にこうした小さな島々が点在するのは、紀元前466年に鳥海山の山体崩壊が起こったためです。山頂から滑り落ちてきた岩のかたまりが、現在の島の原型となっています。

これらの島は、かつては湖(潟湖)に浮かんでいました。しかし、1804年に象潟大地震が起こり、地盤が2m以上隆起したため、陸地に島が浮かぶようになりました。そして、この陸地を稲田に使ったことで、この絶景が生まれたのです。

有名な島をめぐりながら九十九島を散策しよう

有名な島をめぐりながら九十九島を散策しよう

写真:かのえ かな

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九十九島に浮かぶ小さな島は、ひとつひとつに名前がついています。あまりに数が多いので全部の名前を把握することは困難ですが、有名な島をめぐってみるのもおすすめです。

九十九島はどこを切り取っても絵になるので、目的なくブラブラ歩いても十分に楽しめますが、目的ある散策もまたいいですよ。

有名な島をめぐりながら九十九島を散策しよう

写真:かのえ かな

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九十九島のエリア一帯には、いたる所にこうした案内板が立っています。この案内通りに散策すれば、いろんな島をめぐることができますよ。

有名な島をめぐりながら九十九島を散策しよう

写真:かのえ かな

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島のすぐそばまで行けるという点では、能因島(のういんじま)がおすすめです。能因島は、平安時代の歌人である能因法師が、俗世間を避けてひっそりと暮らしたという伝説がある島です。

松尾芭蕉もこの地を訪ねており、『奥の細道』の中では「まず能因島に舟をよせて、三年幽居の跡をとぶらひ」と記しています。つまり、象潟に着いたら最初に能因島へ行って、能因法師を偲ぼうということです。

『奥の細道』の中で能因法師の歌を何度も引用していることから、松尾芭蕉にとって心惹かれる人物だったのでしょう。そんな歴史も感じることができます。

象潟の九十九島を象徴する蚶満寺も忘れずに

象潟の九十九島を象徴する蚶満寺も忘れずに

写真:かのえ かな

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九十九島のエリア内には、いくつかお寺や神社があります。中でも有名なのが、蚶満寺(かんまんじ)です。

蚶満寺は、853年に慈覚大師によって開山された歴史ある寺院です。かつては干満珠寺と呼ばれ、九十九島の絶景を眺めるビュースポットとして人気を集めていました。いわば、象潟の九十九島を象徴する存在です。松尾芭蕉も蚶満寺に足を運んでいます。

象潟の九十九島を象徴する蚶満寺も忘れずに

写真:かのえ かな

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蚶満寺は、山門が木造ならではの重厚な造りで迫力があり、こちらも必見です。格の高い建築物に使われる切妻造(きりづまづくり)による屋根は、本を開いて伏せたような形が特徴的。いつごろ造られたかという詳細は不明ですが、江戸中期のものだろうと推測されています。

象潟の九十九島、見ごろはいつ?

象潟の九十九島、見ごろはいつ?

写真:かのえ かな

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黄金に染まった九十九島を見るなら、稲が実り始める9月以降がおすすめです。ただし、9月末ごろに入ると稲刈りが始まってしまいます。なので、その年の天候にもよりますが、9月中〜下旬の間ごろに行くと良いでしょう。

稲刈りが終わった後は、写真のように隆起した島の様子がより鮮明に分かるようになります。これはこれで見ごたえがありますよ。

田んぼに水が張られた風景が見たいという人は、例年4月〜GW前ごろがおすすめです。水に浮かぶ島々が見られるので、地震で地盤が隆起する前の様子がイメージしやすくなりますよ。

象潟の九十九島にしかない、田園に浮かぶ島々を見に行こう

じゅうたんを広げたかのような黄金の大地は、見る者を圧倒します。特に、田園風景から遠ざかる生活を送っている人にはインパクト大です。そして、黄金の大地に浮かぶ60以上の島々。この幻想的な風景は、象潟の九十九島でしか見られません。

道の駅があり車でのアクセスが便利なほか、徒歩圏内にJR象潟駅があるので鉄道旅の人も行きやすい立地です。ぜひ、松尾芭蕉が気に入った景色を見に行ってくださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/09/12 訪問

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