更新日:2014/01/14 16:22
寺の開祖、元三(がんさん)大師良源が千年余り前、護摩供を妨げようとした鬼を法力で追い払ったとされる故事にちなむ鬼おどり。出番を前に3匹の鬼は堂内に鎮座中♪
鬼の体の色は3色。赤が「どん欲」、青が「瞋恚(しんい)(憎悪)」、黒が「愚痴」と、それぞれ欲をむさぼる心、怒りやねたみの心、真理を知ろうとしない人間の愚かな心を、それぞれの鬼に見立てています。
普段は静寂な雰囲気の廬山寺。節分の日は鬼おどりのための特設舞台が設けられ、鬼おどりの時間(午後3時からスタート)ともなれば多くの観光客が集まってきて、大賑わいとなりますが、午前中は人もまばら。
できれば人が少ないうちに、廬山寺をゆっくりご覧になっておいてください。由緒ある廬山寺、見どころは他にもあります。まず、本堂前には、紫式部にちなんで『源氏庭(げんじてい)』と呼ばれる平庭は、一面の白砂に設けられた苔地とのコントラストがとてもキレイです。
そして決して見逃してはならないのが、秘仏である元三大師が鬼を退治したと云われる『独鈷・三鈷』ならびに、大師が宮中で使用したと伝わる『降魔面』。節分の日限りの特別開帳です!
はじめに追儺師(ついなし)、蓬莱師(ほうらいし)、大導師(だいどうし)、福娘(ふくむすめ)、寺侍(てらざむらい)などが行列をなして元三大師堂の中へ入って行き、読経が始まります。
しばらくすると太鼓とほら貝が鳴り響き始め、人間の3つの煩悩を表す3体の鬼たち、松明と宝剣を持った赤鬼、大斧を持った青鬼、大槌を持った黒鬼が大師堂前の特設舞台に出現。大きく足を上げて、拍子を刻みながら護摩供が営まれる大師堂に乱入していきます。太極拳のようなゆったりした動きで、太鼓にあわせてドン!とやる様はなかなか面白いです。
鬼たちが堂内に乱入後、しばらくすると追儺(ついな)師が登場!口上の後、5本の邪気払いの矢を東、南、西、北、中に放ちます。運がよければあなたも矢をゲットできるかも!?
その後再び太鼓とほら貝が鳴り響き始め、3匹の鬼が登場!苦しみながら退散していきます。よくみたら手に持っていたはずの松明や剣などがありません。弱ってきた証なのでしょう(笑)
鬼が逃げてしばらくしてから福餅・豆撒きがスタートします。
冒頭でも記載した邪気を祓われた鬼によるお祓い、「鬼のお加持(おかじ)」は午後2時15分〜45分、午後4時過ぎ(鬼おどり終了後)の2回に分けて、それぞれ約30分実施されます。大勢の人が行列しているのでできるだけ早めに並ぶようにしてください。
邪気を祓われて白くなった?追儺式には登場しない色の鬼が登場、体の悪いところを伝えると、手に持った宝剣でちゃんとそこを加持してくださいます。
廬山寺で節分にまかれる豆、「蓬莱豆」は単なる豆まきの豆ではなく、外側を砂糖でコーティングされたもので、お子さんでも食べやすいものとなっています。蓬莱豆を紅白一粒ずつ食べるとその人の寿命が延び、福餅を食べると開運出世するそうですよ。
節分の日、京都では至る所で節分祭が催されています。どこへ行こうか悩んでいる方は多いと思いますが、冒頭にも記載したとおり、鬼がお祓いしてくれるなんてところはここしかありません。貴重な体験を求めて、是非お立ち寄りください。
京都の節分祭といえば吉田神社が圧倒的な露店の数と賑わい等も含めて有名ですが、廬山寺から吉田神社へは徒歩圏内(約25分)にあり、セットで回るのもおススメです。
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