和歌山・奈良・三重の三県境を訪れる吉野熊野国立公園の旅

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和歌山・奈良・三重の三県境を訪れる吉野熊野国立公園の旅

和歌山・奈良・三重の三県境を訪れる吉野熊野国立公園の旅

更新日:2017/08/31 10:18

常盤 兼成のプロフィール写真 常盤 兼成 学習塾経営・講師、フリーライター、旅行プランナー

3つの県境が交わる三県境は、北海道、長崎県、佐賀県、沖縄県を除いた全国43都道府県にありますが、和歌山県と奈良県と三重県の三県境はなんと5か所も存在しています。通常は1か所しかあり得ない三県境ですが、和歌山県北山村と新宮市の一部が飛び地になっていることから5か所の三県境ができています。北山川を流れる「瀞峡」や「川湯温泉」などの国立公園の名所を巡りながら、その三県境のひとつを訪れてみましょう。

川からお湯が沸き出る和歌山県の「川湯温泉」から出発

川からお湯が沸き出る和歌山県の「川湯温泉」から出発

写真:常盤 兼成

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和歌山、奈良、三重の三県境があるエリアは紀伊半島の山深い地域。日帰りで訪れるのには少々無理があるので、世界遺産「熊野本宮大社」にほど近い「川湯温泉」に前泊してはいかがでしょう。

「川湯温泉」は和歌山県田辺市本宮町にあり、熊野川支流の大塔川の川底から70度以上の源泉が絶えず湧き出している温泉。大塔川の川の水と混ざり合いちょうどよい湯温になっていることから、河原には源泉を直接堪能できる露天風呂が作られています。一年を通して楽しめる温泉ですが、冬場には広大な露天風呂「仙人風呂」が作られます。

川からお湯が沸き出る和歌山県の「川湯温泉」から出発

写真:常盤 兼成

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大塔川に近づくと川面から湯気が上がっているのが分かります。大きな石で囲みながら自作の露天風呂を作ることもできるので、大きさや深さも思い思いにお風呂づくりを楽しめます。冬場の「仙人風呂」も趣があってよいのですが、川遊びで冷たくなった体をすぐに温泉であたためることができる夏場もおすすめです。

川の場所によってはとても熱いお湯が噴出しているところもありますので、お湯加減を手や足で確認しながらお風呂づくりを楽しみましょう。

川からお湯が沸き出る和歌山県の「川湯温泉」から出発

写真:常盤 兼成

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「川湯温泉」にはいくつもの宿泊施設がありますが、露天風呂からも見えるひときわレトロな外観の旅館があります。国の有形文化財に登録された全10室の「亀屋旅館」。昭和初期に建てられた木造の建物が特徴で、客室はすべてリバービュー。敷地内の地下わずか8メートルに源泉があり、かけ流しで使用されています。お食事は、自然の恵みを生かした薬膳料理がメイン。地産食材をふんだんに使ったお料理と、美肌効果の高い源泉かけ流し温泉で、身も心も癒されること間違いなしです。

和歌山県から奈良県を経由して三重県「湯ノ口温泉」のトロッコに乗車

和歌山県から奈良県を経由して三重県「湯ノ口温泉」のトロッコに乗車

写真:常盤 兼成

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「川湯温泉」を出発し、いよいよ三県境を訪れますが、まずはドライブしながら県境をいくつか越えてみましょう。「川湯温泉」から国道168号線、169号線を使って和歌山県北山村方面へ進むと、いくつかトンネルを過ぎ奈良県十津川村に入ります。十津川村から国道311号に入りしばらく進むと、北山川を渡り今度は三重県に入ります。

実はこの近くに三県境もひとつがあるのですが、近くにアクセスできる道路がないため、三県境の最寄りの温泉地、三重県熊野市紀和町「湯ノ口温泉」を訪れます。

「湯ノ口温泉」を訪問する際におすすめなのが三重県でここだけしか走っていないトロッコ列車。「湯ノ口温泉」手前の「ホテル瀞流荘」に車を置き、鉱山鉄道として使われていたトロッコ列車に乗車します。

和歌山県から奈良県を経由して三重県「湯ノ口温泉」のトロッコに乗車

写真:常盤 兼成

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ここ熊野市紀和町は古くから鉱山の町で、1200年以上も前から銅を採掘していました。その鉱山で使われていたトロッコを観光用に走らせており、全長1キロ、約10分間の小さな旅が楽しめます。夏でもひんやりとしたトンネルの中をゆっくりとしたスピードで進むトロッコ。小さな車内に響き渡る車輪の音が心地よいですよ。

瀞峡巡りのウォータージェット船が滑走する北山川

瀞峡巡りのウォータージェット船が滑走する北山川

写真:常盤 兼成

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トロッコに乗って山の景色を楽しんだら、別の三県境を訪れてみます。「湯ノ口温泉」から北山川を再度渡り、奈良県十津川村に入ります。先ほどの国道169号を再び北上すると和歌山県新宮市に戻ってきます。

新宮市熊野川町のこのエリアでは北山川を滑走するウォータージェット船が見られます。この船は「瀞峡」めぐりの観光船で、時速40キロというスピードで川面をすべるように走っていきます。

瀞峡巡りのウォータージェット船が滑走する北山川

写真:常盤 兼成

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「瀞峡」めぐりのウォータージェット船は、北山川を北上しながら「瀞八丁」と呼ばれる国の特別名勝天然記念物に指定されているエリアを進みます。

船内では「夫婦岩」「亀岩」「ライオン岩」「トサカ岩」など、ガイドが詳しく川の両岸にそびえる岩々の説明をしてくれます。

瀞峡巡りのウォータージェット船が滑走する北山川

写真:常盤 兼成

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「瀞峡」を巡るウォータージェット船に乗ると、「瀞峡」の終点、田戸乗船場にて休憩があります。

車の場合は先ほどの和歌山県新宮市熊野川町から、国道169号線にて再び北上するとまたまた奈良県十津川村に入ります。十津川村に入ったところから北山川まで細い道を下りていくと、ウォータージェット船が止まっている田戸乗船場に到着します。

5つの三県境の中でいちばんアクセスしやすい「瀞峡」の三県境

5つの三県境の中でいちばんアクセスしやすい「瀞峡」の三県境

写真:常盤 兼成

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写真にもありますように三県境には位置関係を表す看板があります。5つある三県境の中でも、名勝になっている「瀞峡」がいちばんアクセスがしやすいのですが、それでも、3つの県を何度も出たり入ったりしながらようやく到着です。

ちなみにこの三県境がある看板の位置は奈良県十津川村。車で走っていると、自分が現在いる位置が何県だかわからなくなってきます。

5つの三県境の中でいちばんアクセスしやすい「瀞峡」の三県境

写真:常盤 兼成

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この三県境の看板は、ウォータージェット船の田戸乗船場から階段を何段も上ってきたところにあり、吉野熊野国立公園「瀞峡」の看板もあります。車でもウォータージェット船でもアクセスできますが、ウォータージェット船の場合は20分の休憩時間しかありませんので、ちょっとあわただしいかもしれません。

5つの三県境の中でいちばんアクセスしやすい「瀞峡」の三県境

写真:常盤 兼成

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田戸乗船所には現在はカフェとして営業している「瀞ホテル」があり、なかなか風情のあるたたずまいを見せています。

三県境めぐりの終点として、カフェからの優雅な眺めで贅沢な時間を過ごすのもおすすめですよ。

和歌山、奈良、三重の三県境は名所めぐりにもなります

日本で唯一、5つもの三県境がある、和歌山、奈良、三重エリア。この珍しい三県境を巡ると、周辺の観光スポットも同時に楽しめるというとてもおすすめの地域。車、トロッコ、ウォータージェット船、と乗り物のバラエティも豊富で、川遊びや温泉もありファミリーにも最適。県境を越えた時に現れるカーナビの表示もめまぐるしく、今、何県にいるのか混乱してしまう楽しさもあります。世界遺産や熊野古道で注目されるエリアですが、ちょっと変わった三県境めぐりもぜひ楽しんでください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/07/02 訪問

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