日本で唯一料理の神様を祭る高家神社は、千葉県南房総市千倉町にあります。千倉町は房総半島の最南端に位置し、外房の山と海に囲まれたのどかな町で、近年ではお洒落なカフェも出来、夏にはリゾート地としても人気があります。
東京から車でわずか2時間程の場所でアクセスも良く、お花摘みのバスツアーや外房の海の幸を求めてくる観光客など、楽しみ方は多彩。平成17年からは町をあげて「花の民宿・おもてなし宣言」を策定し、町内約50軒の民宿の活性化を図っている事もあり、泊まりで訪れる人も多くみられます。
高家神社は千倉駅からは南に約2km、歩いて20分程の場所にあり、駐車場もしっかり完備されているので車での観光も安心ですよ!
こちらの写真の場所から鳥居までは約50m、364坪あると云われる境内には本殿、幣殿、拝殿・鞘殿、社務所が建ち並びます。
高家神社は磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)を祀っており、その歴史は古く日本書紀にも記されています。「日本書紀」の第十二代景行天皇の条に祭神・磐鹿六雁命について記された内容では・・・
『景行天皇が安房の浮島の宮を訪れた時、御供の磐鹿六雁命が、弓の弦をとって海で魚を釣り、さらに砂浜ではまぐりをとった。磐鹿六雁命はこの魚とはまぐりをなますにして天皇に差し上げると、天皇はたいそう喜びその料理の技を褒め称え、磐鹿六雁命は膳大伴部を賜った。これにより若狭の国、安房の国の長と定められ、以後代々子孫は皇室の食事を司るようになる』
後に、大いなる瓶(かめ=べ)高倍(たかべ)さまとして宮中醤院で醤油醸造・調味料の神として祀られたそうです。醤は今でいう漬物・味噌醤油・塩辛の三種で、いわば日本料理の基礎となるもの。これが磐鹿六雁命が料理の祖神とされる由縁となったといわれています。
そうそう、高家神社は一度所在不明になっていたそうです。この場所で祀られるようになったのは江戸時代の初頭で、現在の宮司の祖先が御神体を発見したところから改めて祀られるようになったそうですよ〜。
参道の途中に石碑があります。「高家音頭」と書かれていて、近づくとわかるのですが高家音頭の歌詞が彫られています。石碑にはスピーカーが仕込まれていて、横にあるボタンを押すと、なんとこの歌を聴くことができちゃいます!!
ボタンを「ポチ」っと。
あ〜夏祭りで踊ったような昔懐かしの音頭!高家音頭は、この神社のために作られた歌で、それを有名な民謡歌手の方が歌っているそうです。
歌は3番まで延々と流れ、ボリュームの調整もできないようで、広い境内に鳴り響く音の大きさにある意味圧倒されるでしょう(^^;)
訪れた際は、ぜひ一度「ポチ」っとしてみてくださいね〜。
境内の一角には絵馬が吊るされた場所があります。こちらの写真は吊るされている絵馬の1つ。
「料理」を生業とする、または「料理人」を目指す方の絵馬が多く、『つけ麺道を貫く』『料理人として大成する』などの強い決意表明がたくさん!!
その中にちらほら『恋人ができますように』などのお願い事が込められた絵馬もあり、読ませて頂いてとっても温かい気持ちになりますよ(^^)
皆さんの熱い想いを見て、料理は基本が大事と一般的に云われますが、まず自分自身の基本的な部分を見つめ直す良い機会にもなりそうです!
また高家神社には「包丁式」という昔の宮中行事を今に伝える儀式があります。烏帽子、直垂をまとい、庖丁とまな箸を用い、一切手を触れることなく、鯉、真鯛、真魚鰹(まながつお)などを調理する行事で、古式に則った所作と包丁さばきなど熟練の技が見られます。毎年、10月17日(旧神嘗祭)と、11月23日(旧新嘗祭)に高家神社境内で庖丁式の奉納が執り行われますので機会があればぜひ見学してみてくださいね!
海外からメディアが取材に来た事もあるそうですよ〜。
異文化交流にも高家神社は一役かっているんですね!
料理の神様を祀る高家神社、とっても興味深いところですよね。
アクセスも良く、高家神社を見学した後は南房総千倉町で美味しい海鮮を頂く。
さらに春でしたらお花摘みなども楽しんで帰れるという、一石三鳥!?のドライブが楽しめちゃいますよ(^^)
日本で唯一の料理の神様!!
ぜひお参りに訪れてみてはいかがでしょうか♪
この記事の関連MEMO
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索