写真:鮎川 キオラ
地図を見るNEXCO東日本が、人気時代小説「鬼平犯科帳」とコラボした「鬼平江戸処」を東北道上り線羽生PAにオープン。鬼平こと小説の主人公・長谷川平蔵が活躍した約200年前の文化文政時代へタイムスリップ。この時代は、江戸庶民が最も華やぎ、町に活気があふれていた時代となるそうです。
東北自動車道と言えば、江戸時代の江戸を起点とした5街道の日光街道から奥州街道にあたる現代版陸上交通路。羽生PAの隣町の栗橋には、江戸への入り口となる栗橋関所がありました。江戸時代に重要な関所の役目を担ってきた場所に、時を超えて江戸への入り口が登場したわけです。さぁ、高速を走って江戸時代へタイムスリップ!!
写真:鮎川 キオラ
地図を見る「鬼平江戸処」は、上り線羽生PAのリニューアルに伴い、2013年12月にテーマ型パーキングエリアとしてオープン。出来立てほやほやの新しい施設なのですが、建物は古き良き江戸の町を思わせる町並みに仕上がっています。薄黒くくすんだ白壁に緑色に錆びた雨どい、古びた看板など町を飾る小物にいたるまで、江戸時代の空間をリアルに再現しています。民俗学者監修のもと、アートディレクターが江戸の空気感を追及したこだわりの空間となります。
鬼平犯科帳に登場する盗賊に、押し入られた日本橋のお店の看板や、密偵とのつなぎ(合図)の小物があちこちに隠れているんですよ。鬼平ファンなら、きっとワクワクするはず。ぜひ探してみてくださいね。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る鬼平ファンなら一度はどんな味か食べてみたいと思っていたに違いない五鉄の軍鶏鍋。小説に度々登場する軍鶏鍋屋「五鉄」は架空のお店。鬼平や密偵たちが集う五鉄のモデルとなったのは、人形町で宝歴10年(1760年)から続く、老舗の鶏料理屋「玉ひで」と言われています。玉ひで監修により、鬼平が舌鼓を打ったあの軍艦鍋が定食スタイルでいただけるんです。
軍鶏鍋膳1,800円也。PAの食事にしては少しお高めの値段設定ですが、国産軍鶏肉を使用した軍鶏肉はとってもやわらかくてジューシー。五鉄の雰囲気そのままの店内で、ここでしか味わえない鬼平が愛した味をどうぞ。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る鬼平犯科帳を書いた小説家・池波正太郎は美食家としても有名な方です。鬼平が闊歩した深川の町を再現したフードコートには、五鉄の軍鶏鍋だけでなく、池波氏が愛した名店や小説にも登場した味がお手軽に楽しめるんです。
写真は、鬼平犯科帳でも登場する一本饂飩(うどん)850円。濃いめの割り下に漬け込んだ極太のうどんを温泉卵や水菜と一緒にいただきます。もちもちしていて、美味。ちくわぶやすいとんの食感がお好きな方にはきっとたまりません。この魅力的なルックスの極太うどんは、江戸時代にもあったそうですよ。ただ太くすればいいってもんでもなく、このうどんを再現するのに3年も費やしたなんて逸話もあります。型崩れなく芯まで煮込むのに3時間もかかるそうですよ。
こちらのPAには今どきな食べ物はありません。江戸の庶民も親しんだ味ばかり。斬新なメニューが並んでいるわけではないのに、「何を食べようかな〜」と目移りしてしまします。
【鬼平江戸処 フードコートあれこれ】
「五鉄」創業250年の老舗・玉ひで監修による軍鶏鍋と一本饂飩。
「本所さなだや」鬼平も、そして池波氏もひいきにしたそば屋。監修・神田まつや。
「忠八」江戸の味を代表するうなぎ。店頭にて炭火焼した香ばしいうな重をいただけます。
「弁多津」池波氏が愛した洋食屋・日本橋たいめいけんが監修による江戸風中華めん。
「万七」江戸の庶民が食した“江戸めし”をテーマに専門家が監修したお店。
写真:鮎川 キオラ
地図を見るお土産だって江戸の味。文化2年(1805年)創業のくず餅の元祖「船橋屋」が高速道路初出店。くず餅は、450日も寝かせてつくる自然発酵食品なんですよ。素朴な味わいと秘伝の黒蜜で200年以上前の江戸時代から愛されてきた老舗の味です。くず餅は個別包装されていないけど、大勢でワイワイいただけるところもいいですよね。旅の土産話のお共にもってこいな一品です。
そして、お土産としておススメしたいのが人形焼です。人形焼は、芝居の町として栄えた人形町が発祥のお菓子です。笑っている微笑ましいたい焼きが人気の「おめで鯛焼き本舗」が鬼平の家紋入りや笑うえびす様の人形焼を提供しています。見た目も可愛らしいのですが、しっとりしていて優しい味の餡に顔がほころぶほど美味しい!! 私が今まで食べた人形焼No.1の美味しさです。
【鬼平江戸処 お土産あれこれ】
「船橋屋」元祖くず餅の有名店。店内であんみつなどの甘味もいただけます。
「文楽焼本舗」オリジナル人形焼がおススメNo.1。笑う鯛焼きもボリューム満点です。
「屋台連」鬼平犯科帳関連商品や江戸にちなんだ味やお土産を販売しています。
鬼平ファンならわざわざ立ち寄りたくなる、ザ・鬼平ワールドな東北道上り線羽生PA「鬼平江戸処」。こだわりの空間で小説の世界観を堪能できます。
もちろん江戸の町並みと味を再現したテーマ型パーキングエリアは、鬼平ファンでなくても充分楽しめます。PAなのに休んでなんかいられない、カメラ片手に街歩きが楽しくなります。休憩しなくても眠気も吹き飛ぶくらいワクワク、ドキドキが詰まっています。東北方面の旅のお帰りに、はたまた江戸こと東京の旅の始まりにぜひ立ち寄ってみてくださいね。
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(2023/12/6更新)
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