富士山は2013年、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として世界文化遺産に登録されました。はるか昔から富士山は霊峰として信仰の対象になり、葛飾北斎や歌川広重の浮世絵などによって芸術の題材にもなって、海外にも広く知られています。
そして世界遺産に登録されたことにより、ここ富士山のふもと、富士宮市に2017年12月23日、富士山の情報を発信するための拠点施設として静岡県富士山世界遺産センターがオープンしました。
静岡県富士山世界遺産センターは街中でも非常に目立つ、逆さ富士をイメージした独特のフォルムの建物です。正面の富士山の地下水を満たした水盤には、静岡県産の富士ヒノキの木格子を使用した特徴的な建物の正面が映っており、水面に映った建物は富士山の形をしています。
外観同様、内部もとてもユニークな形をしています。画面右下のスロープを歩いて、この木格子の中に入っていき、らせん状になっている内部を見学しながら上階に上っていくという構造になっています。
センター内は、1階から、らせんスロープを使って展示を見ながら5階の展望ホールまで上がれるようになっています。まるで富士山を疑似登山するかのようです。スロープを歩いていくと、途中の壁には、海と富士山、茶畑と富士山など、静岡県ならではの風景が現れては消えていきます。
2階には、265インチの大画面に富士山の4K映像を上映している映像シアターがあり、色々な顔の富士山をじっくり堪能することができます。
大スクリーンに映し出される、富士山から見るご来光、白い雪に覆われた山頂など、富士山の魅力をあますところなく伝えており、7分間はあっという間に過ぎてしまいます。
展示スペースには、富士山のなりたちや歴史、富士山に題材をとった浮世絵、文学や信仰など、富士山に関する様々なジャンルの事柄をタッチパネル形式で見ることができます。
頂上(最上階)までたどり着くと、暗い館内から急に視界が開け、真正面に本物の富士山が見えるという趣向です。
展望ホールに出た瞬間、屋根と壁、そして床が、額縁代わりになり、富士山と富士宮の街が、絵画のように眼の前に広がります。
晴れた日には最上階からはっきりとした富士山をさえぎるものなく見ることができ、富士宮の街が裾野に広がっている為、富士山の大きさがより際立って見え、圧倒されることでしょう。
富士山世界遺産センターから徒歩3分ほどの、富士山本宮浅間大社の赤い大鳥居にも目をひかれます。富士山本宮浅間大社は富士山と関わりが深く、江戸幕府によって富士山の8合目以上を寄進されて以来、富士山の頂上は富士山本宮浅間大社の所有となっています。
一階は無料で入れるスペースになっており、カフェや富士山関連の書籍を集めたライブラリー、富士山グッズを購入できるミュージアムショップなどがあります。
富士山をモチーフにしたお土産が置いてあり、あさぎりバタークッキーなどのご当地お菓子も充実しています。お土産の中には、青一色のギターピックが、使用しているうちに、白と青の富士山に変化するなどの変わり種のお土産も。
カフェには地元富士宮のヨーグル豚のソーセージを使用したホットドッグ・「ヨーグル豚ドッグ」や、甘さ控えめメロンパンにアイスを挟んだ、富士山の溶岩をイメージした「溶岩アイス」があります。コーヒーは富士山の湧水を使用。
ヨーグル豚はヨーグルト状の特別な飼料(ヨーグルト・牛乳・大豆・野菜など)で育てられた豚で、肉が柔らかくおいしいと言われています。ご当地富士宮ならではのメニューです。
住所:静岡県富士宮市宮町5-12
TEL:0544-21-3776
開館時間:午前9時〜午後5時まで(7・8月は午後6時まで)
休館日:毎月第3火曜日、施設点検日
入場料:大人300円(70歳以上、大学生以下、障害者は無料)
アクセス:JR身延線・富士宮駅から西方向に徒歩8分。車の場合は100台ほど駐車できる「富士宮市神田川観光駐車場」(有料)にとめることができます。
2017年12月の情報です。最新情報は公式サイト等でご確認下さい。
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