マレー半島トレンガヌ州の州都、クアラ・トレンガヌは、純白のビーチと青い海の楽園が数多く点在するリゾート島やタイ国境を目指す人々の中継地点として知られています。マレーシアの国教はイスラム教で、多くのモスクが各州に点在していますが、マレーシアの中で一番美しい!とトレンガヌっ子が胸を張るモスク、それが水に浮かぶ白亜のモスク「フローティングモスク」と、今回ご紹介する「クリスタルモスク」です。
スチールとガラス、そしてクリスタルで建造された「クリスタルモスク」は、2006年から2008年にかけて建設され、同年2月8日にトレンガヌ州のスルタン・Mizan Zainal Abidinによって正式に開かれました。
このクリスタルモスクには、一度に1,500人以上の礼拝者を収容する能力があり、また礼拝の時間以外は観光客にも開放されている珍しいモスクなのです。(通常のモスクには、イスラム教徒以外は入れません)
それでは早速、クリスタルモスクの入り口に入ってみましょう。門をくぐると、写真のような噴水のある中庭に出ます。案内板が出ていますので迷う心配もありません。モスク内部に入る前に、まずは周囲を散策してみましょう。
モスクの周りには、このように綺麗に整備された遊歩道があり、雄大なトレンガヌ川を望むことができます。美しいモスクを間近で鑑賞するもよし、川沿いの遊歩道を歩くもよしです。近くにはTシャツやジュースを売るお土産屋さんもありますので、のんびり休憩することもできます。
上の写真はモスクの建物にある回廊と遊歩道です。白亜のアーチがまるでレース編みのように美しく、またモスクの建物のガラス戸も、アラベスクが金色に装飾されています。モスクの外観だけではなく、こういった細かな部分まで繊細に作りこまれていることから、モスクや神への並々ならぬ信仰と愛を感じます。
さて、そろそろモスクに入りましょう。でもその前に身を清めることが大切です。写真は男性用の洗い場で、男女別になっています。ここでまず両手(手のひら、指)を手首まで洗い、口をすすぎ、鼻孔をすすぎます。更に顔を額から顎の下までと…と、まだまだ洗う場所はありますが、紙面の関係で割愛します。現地の方が親切に教えてくれますので、是非トライしてみましょう。
さて、身を清めた後は、受付の男性にクリスタルモスクに入る許可を得て入場しましょう。
女性は髪をスカーフで覆い、肌を出さないようにしましょう。半ズボンや半袖の女性はここで上着を借りることができます。また、スカーフも貸して貰えますので安心です。神聖な場所ですので、くれぐれも服装にはご注意を。
それでは準備が整ったら、いよいよクリスタルモスクの内部に入ってみましょう。内部も白と金を基調にしており、その美しさに圧倒されます!
正面は説教壇とミフラープです。ミフラープはメッカのカーバ神殿の方向を示すもので、アーチによって縁どられています。これらも細かな装飾が施されており、一見の価値ありです!また絨毯も非常に美しく、整然と設置されています。
ちょっと上に目を向けてみると、大きなシャンデリアがあるではありませんか!これまた非常に細かなパーツで作られており、アルハンブラ宮殿を思い起こさせます。周囲は金色の文字でアラビア語が記載されています。神を讃える言葉でしょうか。白地に金がとても美しいです。
それでは、女性の祈りエリアにも行ってみましょう。イスラム教のモスクでは、同じモスク内でも祈る場所が男女別に分かれています。男性はミフラープに近い前側、女性は衝立の後ろ側になっています。この衝立の向こう側が女性の祈りエリアです。
女性の祈りエリアも先ほど同様、美しく装飾されています。光が窓の装飾を浮き立たせ、とても綺麗です。
女性エリアには観光客用の貸し服が設置されています。大勢の観光客が来る時は、この洋服達も総動員なのでしょうね。更に衝立の向こうでは、女性が熱心に祈りを捧げていました。彼女の祈りが神に届きますように…。
いかがでしたでしょうか?日本人には馴染みの薄いモスクですが、祈る気持ちや聖域を大切に守る気持ちは万国共通です。イスラム教はISのせいで色々と誤解されていますが、その誤解を解く意味でも、実際にこの目で見て実際にモスクに入り、そして教義を学んでみるのも相互理解の一歩なのではないでしょうか。黄金に輝くクリスタルモスクは、異教徒の訪問も暖かく迎えてくれます。是非一度、訪れてみてはいかがでしょう。
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