写真：権丈 俊宏
地図を見る“おんせん県おおいた”と言われる大分県。中でも別府温泉郷は、日本最大の温泉湧出量と源泉本数を誇ります。大きく8つの温泉地に分かれ、その中心的存在の別府温泉は、別府駅周辺から海岸線沿いにかけての範囲に広がる温泉地です。
「長寿荘」は別府駅から徒歩10分、商店街の裏手にひっそりと佇む温泉宿です。外観はほどんど昭和風の民家で、とても温泉宿には思えない佇まい。
しかし、決して侮ってはいけません。“一泊朝食付き3000円で泊まれる自家源泉かけ流しの宿”、と温泉通が重宝する穴場なのです。
しかも税込の3000円ですので小銭が要らず、千円札三枚で宿泊出来るという分かり易さが嬉しい限り。また「長寿荘」は一人泊も可能。あらゆる点で、旅人に優しい温泉宿と言えるでしょう。
写真：権丈 俊宏
地図を見る内装は、いかにも昭和の旅館と言った印象。しかし清掃は行き届いており、何かホッとする佇まいです。必要以上に気を使うこと無いアットホームさが、何よりも魅力に感じます。
また無料駐車場もありますが、台数に限りがあります。車の方は宿泊予約の際、事前に駐車場も予約された方が良いでしょう。
写真：権丈 俊宏
地図を見る宿泊料金の安さも魅力ですが、「長寿荘」の大きな魅力は上質の温泉にもあります。自家源泉で、水も熱も加えず、全く加工することの無い“生源泉”を堪能出来ます。
浴室は貸切風呂１ヶ所のみで、日帰り入浴不可。宿泊者しか入浴出来ないので、ゆったりと温泉を楽しめます。
写真：権丈 俊宏
地図を見る泉質は、ナトリウム・マグネシウム・カルシウム－炭酸水素塩・塩化物泉。重曹成分を主に含み、別府温泉では一般的な泉質です。
お湯が薄っすらと濁り、湯船の廻りに温泉成分が付着。それは、温泉に含まれる鉄分やカルシウム成分のためです。循環していない本物の温泉である証でもあります。
日帰り入浴不可で、湯の鮮度が良い点も、温泉好きにはたまらない魅力。入浴していると、フワッと感じられる金気の香りに癒されます。
「長寿荘」は、お湯にこだわる人に特におすすめしたい温泉。別府の土類重曹泉の代表格と言える泉質であり、隠れた良泉とも言えるでしょう。
写真：権丈 俊宏
地図を見る客室も昭和そのもの。しかしストレスにまみれた現代人には、むしろホッとする空間。決して豪華さや華美さは求められませんが、気兼ねなく寛げる雰囲気が嬉しいです。
エアコン・浴衣は備え付けてあり、必要最低限の設備は整っています。トイレと洗面は、廊下にある共用のものを利用します。
写真：権丈 俊宏
地図を見る「長寿荘」では、サービスで朝食が頂けます。部屋食で、事前に時間を伝えれば、その時間に食事を運んでくれます。
内容は写真にある様に、トースト・目玉焼き・サラダ・コーヒー・味噌汁、と和洋折衷。まるで友人宅のお母さんに作ってもらった様な、愛情たっぷりの食事に心温まります。
「長寿荘」は、商店街・歓楽街も至近距離で夕食や買い出しにも困らず、利便性が高いことも特筆すべき点。また徒歩圏内だけでも数十か所の共同浴場が点在し、温泉めぐりの拠点としても適しています。
安価な宿泊料だけに、旅慣れた固定客が多い宿ですが、初めての宿泊者も心配要りません。昭和風情たっぷりのアットホームな雰囲気に、きっと誰もが心和むでしょう。宿泊費を抑えて、観光や温泉めぐりに費用を回したい方におすすめの宿です。
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(2024/12/12更新)
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