マレー半島北東部に位置する、マレーシア・トレンガヌ州の州都クアラトレンガヌは、マレー系の住民が多く、イスラム色が強い地方都市として知られています。クアラトレンガヌの中心部は東が海、西がトレンガヌ川に面した水の豊かな都であり、フローティングモスク(正式名称:テンガ・ザハラ・モスク)は、イバイ川の河口の水面に建てられました。まさに水上建築の傑作と言えるでしょう。
フローティングモスクは、1991年9月から1994年1月にかけて建設され、イスラム文明とマレーの建築様式が組み合わされた美しい外観となっています。面積は1372平方メートル、塔の高さは30メートルあり、収容可能人数は1000人と言われています。ちなみに正式名称は、トレンガヌの後期スルタン・マフムード氏の母親の名前から名付けられたそうです。
フローティングモスク内には、祈りの場以外にも王室の部屋や小規模の図書室、司祭のオフィスなどがありますが、残念ながら異教徒は入ることができません。しかし、外観を見るだけでも非常に美しいため、今も多くの観光客が訪れています。
フローティングモスクは、確かに水に浮かんでいるように見えますが、本当に浮かんでいるのでしょうか?
よくよく観察してみると、確かに土台には杭が打ち込まれており、その上にモスクが建設されていることが分かります。イタリアのベニスの水上都市と同じ工法ですね。その意味では確かに「フローティング」と言っても過言ではありません。
モスクへ渡る橋も、ご覧のように杭の上に建造されています。橋の欄干も美しく装飾されており、とても綺麗です。
それでは、モスクの周りを歩いてみましょう。モスク周辺は遊歩道が設置されており、様々な角度から美しいフローティングモスクを眺めることができます。
写真は遊歩道から見たフローティングモスクです。湖面に映る姿も美しいですね。隣のオレンジの屋根の建物はレストランです。フローティングモスクを見ながら美味しい食事を楽しむのも素敵です。
遊歩道を歩くたびにモスク全体の角度が変わり、その表情も変わって見えます。日本の「回遊式庭園」を思い起こさせる作りで、その意味でも楽しめます。ところでこの池には伝説があり、昔から白いワニが住んでいるとか。探してみるのも一興ですね。
さて、フローティングモスクは単なる祈りの場としてだけではなく、周辺は市民の憩いの場としても機能しています。モスク周辺には各所に写真のようなコテージがあり、団らんを楽しむ姿やピクニックを楽しむ姿が随所で見られます。
また、子供の遊戯施設がいくつも用意されています。子供連れも安心して楽しめますね。ちょっと見えにくいですが、アイスの販売カーも来ています。週末は多くの家族連れで賑わうことでしょう。
モスク入口付近には、洋服屋や土産物屋など、小さなお店が数多くあります。南国特有の鮮やかな色の服が目立ちます。その他にも、飲み物を売るお店やちょっとした食べ物も調達できます。ヤシの木陰に設置したテントづくりのお店が、南国らしさを醸し出しています。
遊歩道から少しだけ逸れると、南シナ海が広がっています。キラキラとした青い海がとても綺麗です。お祈りの後は海水浴も楽しめそうですね。
浜辺には浜ヒルガオが群生していて、更に綺麗です!
海は透明度もあり、非常に美しいです。綺麗な貝殻も沢山打ち上げられており、素敵なアクセサリーが作れそうです。
いかがでしたでしょうか?フローティングモスクはその建築の美しさだけではなく、様々な角度で表情を変え、見る者を楽しませてくれます。また、周囲には海あり憩いの場ありで、全く退屈することはありません。マレーシアに来る際は、是非クアラトレンガヌのフローティングモスクを訪ねてみてはいかがでしょう。
住所: Kuala Ibai, 20400, Kuala Terengganu, Terengganu
電話:+609-622-1553(トレンガヌ・ツーリストインフォメーションセンター)
行き方:トレンガヌ市内からタクシーで約10分
観光客の入場:不可(イスラム教徒のみ可)
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(2023/12/10更新)
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