写真:風祭 哲哉
地図を見る能登は世界農業遺産にも認定されている豊かな里山里海の地。黄金の稲穂を実らせている田んぼやおいしいお米、豊かな海とその恵みである海産物はすぐにイメージできるのですが、ワインというと意外に思う方がほとんどなのではないでしょうか。
しかしこの能登半島のほぼ中央部、穴水町にこのブドウ畑の絶景が広がっているのです。
写真:風祭 哲哉
地図を見るこの絶景を望めるのは、能登ワインの屋外ガーデンから。旭ヶ丘と呼ばれる穴水町の小高い丘の周辺には能登ワインのワイナリーを中心に生産農家やワインカフェが集まっていて、ワインをめぐる様々な体験ができるのです。
写真:風祭 哲哉
地図を見る能登ワインの産地では、生産者とブドウ畑をめぐるツアーが行われています。このツアーを企画・実施しているのは株式会社OkuruSky(オクルスカイ)。
ツアー参加者は同社のワインカフェ「RYU-CRU」からツアー専用のミニバンに乗ってすぐ近くのブドウ畑に向かうのですが、ブドウ畑に到着しても車は止まらずズンズン畑の中へ。そう、ブドウの木々の間を縫うように畑の中をクルマで走る、という演出からこのツアーは始まるのです。
写真:風祭 哲哉
地図を見る畑の中に到着するとこのツアーの主催者でもありこのブドウ畑の生産者でもある株式会社OkuruSky(オクルスカイ)のスタッフが能登のブドウ栽培やその年の成育具合などについて詳しく話してくれます。
この周辺では2万本を超えるワイン専用の葡萄が育てられていて、そのスケールは北陸最大。ここでのブドウ栽培の最大の特徴は、牡蠣の里として知られる穴水湾で養殖された牡蠣の殻をブドウ畑の土壌に混ぜ込んでいる点。海のミネラルをたっぷり含んだ土がおいしいブドウを育て、能登ワインの風味を形成しているのです。
写真:風祭 哲哉
地図を見るブドウ畑ツアーのもう一つの演出は、ブドウ畑でのテイスティング。バンに積まれたボックスから能登ワインの人気銘柄が取り出され、なんとその場でテイスティング。緑の大地に小さなテーブルを広げて、一面のブドウ畑に囲まれてワイングラスを片手に・・・なんてなかなかニクイ演出じゃないですか!
この生産者とブドウ畑をめぐるツアーはランチやワイナリーめぐりもセットになっていますが、不定期開催となりますので、詳細は下記関連MEMOから株式会社OkuruSky(オクルスカイ)へお問い合わせください。
写真:風祭 哲哉
地図を見る能登ワインめぐりの中核となるのが能登ワインの醸造所(ワイナリー)。ここでは収穫されたブドウがワインに醸造される過程を見学することができます。
能登ワインで造られるのは加熱処理されない本格的な生ワイン。収穫されたブドウは房ごと潰され、白ワインは潰した葡萄の果汁だけをタンクに入れ発酵させます。赤ワインは潰した葡萄をそのままタンクに入れ、発酵の後に圧搾し皮と種を取り除きます。発酵させたワインは樽やタンクで熟成され、深い風味をつくりだします。
ワイナリーでは、こうした過程の説明を受けることができますが、土日祝日は事前に申し込みが必要ですのでご注意ください。
写真:風祭 哲哉
地図を見るまた、ワイナリーには能登ワインの展示販売スペースと試飲コーナーがありますので、是非お気に入りのワインを探してみてください。
おすすめは「ヤマソーヴィニヨン」。「ヤマソーヴィニヨン種」は、カベルネ・ソーヴィニヨンと日本の山ブドウを交配し品種改良した日本固有のブドウで、能登ワインの主力品種。野性的な独特の風味があり、濃い色あいや深みある味わいで飲み応えのある赤ワインです。
このほかやさしいマスカットの甘い香りや、熟した果実の風味が豊かな「マスカットベリーA」や、能登ワインの最上ブランド銘柄である「クオネス ヤマソーヴィニヨン」、厳選されたヤマソーヴィニヨンをオーク樽で約6ヶ月間貯蔵、熟成させた「心の雫」なども人気のブランドです。
写真:風祭 哲哉
地図を見る能登ワインの屋外に出ると冒頭に紹介した一面のブドウ畑が。ここにはテーブルと椅子が並び、絶景を望みながら休憩することができるのですが、晴れていればこの空間が能登ワインめぐりの最高の演出だと言えます。
能登ワインには併設のレストランがないので、通常はこの景色を見ながら食事をすることはできないのですが、後述するワインカフェ「RYU-CRU」でランチボックスを用意してもらえばここで優雅に絶景ランチを楽しむこともできます。
写真:風祭 哲哉
地図を見るまた、9月中旬から11月中旬頃までの収穫期限定ですが、Perle(ペルレ)と呼ばれるスペシャルドリンクが登場します。これはワインの赤ちゃんと言われるアルコール度の低いもので、発酵途中のワインになる前の段階のもの。アルコール度数は1〜5%で甘く微炭酸なのでジュースや発泡酒を飲む感覚で楽しむことができるのです。ビールのようにシュワシュワと泡が出ているのがおわりでしょうか。ワイナリーでしか飲めない特別なドリンクですので、期間中の訪問であればぜひお試しください。
写真:風祭 哲哉
地図を見るワインカフェ「RYU-CRU」は能登ワインのワイナリーから徒歩10分ほど。ここは醸造用ブドウ栽培農家が運営するカフェで、地産地消をテーマに、能登の里山里海の食材を使った料理とワイン、醸造用ブドウ果汁のジュースのほか、ワイン発祥の地「グルジア」の郷土料理も楽しめます。
料理はテイクアウトもOKですので、ワイナリーのガーデンに持っていって絶景を見ながらのボックスランチもおすすめです。
また店内では「HI TO TSU」という自社ブランドの瓶詰めの商品も販売しています。「ブドウ畑とワイングラスの間におきたくなるもの」というコンセプトで自社農園のブドウや野菜を使用したすべて手作りのこだわりの品々ですのでお土産にも最適です。
冒頭に紹介した「能登ワイン生産者とのブドウ畑ツアー」はここから出発し、ランチもこのお店で提供されます。
石川県の奥能登地域では「奥能登スローツーリズム」という新しいプロジェクトがはじまっています。これは能登の豊かな里山里海から生まれた食材や食文化を中心に、美しい景観や伝統文化の魅力を「本物志向」「体験型」の観光を通じて提供し、訪れた旅行者にゆったりと滞在していただこうというもの。この能登ワインをめぐる旅もそのひとつで、ここでしかできないワインツーリズムを目指しています。
9月〜10月の秋の収穫期がベストシーズンです。ぜひ能登でワインを楽しみながらゆっくりと最高の休日をお過ごしください。
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(2023/11/29更新)
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