有田焼と色彩変化の湯!長野・戸倉上山田温泉「有田屋旅館」

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有田焼と色彩変化の湯!長野・戸倉上山田温泉「有田屋旅館」

有田焼と色彩変化の湯!長野・戸倉上山田温泉「有田屋旅館」

更新日:2017/11/24 10:40

永澤 康太のプロフィール写真 永澤 康太 温泉旅行ライター

開湯のきっかけは村を救うため。遡ること明治期、文明開化は千曲川流域の戸倉村に鉄道をもたらした。だが、駅は隣村に開設。活気失う戸倉を憂慮した戸長の坂井量之助は、温泉開発を決断し、明治26年に戸倉温泉を開湯。明治36年には有志八人が上山田温泉を開湯した。以後、精進落としの湯として長野の一大温泉地、戸倉上山田温泉が築かれる。歓楽的な印象が強いが温泉にも優れ、「有田屋旅館」は色が特徴的な良い湯を掛け流す。

宿を語るは有田焼

宿を語るは有田焼

写真:永澤 康太

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戸倉上山田温泉は千曲川を挟み、左岸の戸倉温泉と上山田温泉、右岸の新戸倉温泉で構成される。「有田屋旅館」が暖簾を掲げるのは上山田温泉で、飲み屋の集中する新世界通り、思い出の町通りに隣接。大正4年創業と100年以上の歴史を誇る老舗でもあり、帳場付近に当時の面影が見て取れる。

宿を語るは有田焼

写真:永澤 康太

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屋号にもあるように、宿を営む以前は九州で有田焼の行商をしていた。現在も有田焼は旅館の象徴として館内に飾られている他、器本来の役割として使われており、料理や飲み物を引き立てている。

宿を語るは有田焼

写真:永澤 康太

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「有田屋旅館」は2階建てで、各階に客室がある。和室だけでなく、ベッドを置いた和洋室(スタンダード、ファミリー向けの2タイプ)が用意され、一人旅も可。エレベーターが設置されていない分、1階の各客室と風呂との導線が短くなっているので、足腰に自信のない方は、宿に相談されては如何だろうか。

無色からエメラルドグリーンへ、「有田屋」プチ不思議温泉

無色からエメラルドグリーンへ、「有田屋」プチ不思議温泉

写真:永澤 康太

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戸倉上山田温泉の湯質、その実力の高さに関して知りたいのであれば、「有田屋旅館」を訪れることが解の1つであろう。宿では上山田温泉の共同源泉を引き、24時間利用可能な大小2つの内風呂がある(22時に男女入れ替え、ただし当日の男女比率により実施しない場合あり)。泉質は単純硫黄温泉、厳冬期に加温する以外、一切手を加えないピュアな湯が注ぐ。

掛け流しにプラスして、信州の温泉で多く見かけるサイフォン穴(湯船の底と縁が繋がっていて、下に溜まった古い湯を排出している)により、湯は常に鮮度良好。さらりとした浴感で、鼻をくすぐるタマゴ臭はいかにも温泉へ来たという感じがして、気分が盛り上がる。さて、上記写真は大浴場を16時に撮影したもの。この時点で温泉は無色透明だが…。

無色からエメラルドグリーンへ、「有田屋」プチ不思議温泉

写真:永澤 康太

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こちらの写真は翌朝7時に撮影。見事にエメラルドグリーンへと変化している。「自分もどうしてこうなるのかよくわからない。小さい頃から不思議に思っていた」と若旦那の談。1泊かけて浸かれば湯の良さはもとより、温泉の奥深さが垣間見える印象的な湯浴み体験となるだろう。

信州の味覚と郷土料理と有田焼の歓待

信州の味覚と郷土料理と有田焼の歓待

写真:永澤 康太

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夕食を彩るのは有田焼と信州食材の数々。若旦那手作りの信州ローストビーフから始まり、信州豚のしゃぶしゃぶ、更科蕎麦と続き、季節により庭で収穫したプルーンやアンズが上ることも(なお、アンズは千曲市の名産品)。地の物での歓待は、旅行に出掛けた甲斐があったと感じさせる。

信州の味覚と郷土料理と有田焼の歓待

写真:永澤 康太

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有田焼に盛り付けられた料理は、一層上品に見える。尚且つ、実際に器として使うと、飾って眺めるだけではわからない焼き物の良さというものが現れてきて、舌のみならず視覚でも食事が楽しめる。

信州の味覚と郷土料理と有田焼の歓待

写真:永澤 康太

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朝食も負けていない。温泉街に店を構える「鮎甘露煮の島屋」で造られたニジマスの甘露煮は、頭から尻尾まで食べられ、ご飯と合う。同じく地元の「中島醸造」が漬け込んだ郷土料理のしょうゆ豆と若旦那謹製の燻製三点盛り(上記写真)はこれまた旨い。満足度が高く、朝食は確実に頼みたいところ。

戸倉上山田温泉、夜のお楽しみガイド(全年齢向け)

戸倉上山田温泉、夜のお楽しみガイド(全年齢向け)

写真:永澤 康太

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戸倉上山田温泉と言えば飲み屋、と言うのはあくまで一つの顔。ここでは「有田屋旅館」の立地も考慮しつつ、老若男女、どなたでも楽しめる夕食後の過ごし方について提案しようと思う。

まず、信州千曲観光局が実施している「姨捨夜景ツアー」。千曲市にある篠ノ井線の姨捨駅は、スイッチバックや日本三大車窓に数えられる善光寺平の絶景が有名だ。一方、夜景にも定評があり事実、観光列車「四季島」専用の夜景ラウンジが建てられる程。

ツアーでは宿のすぐ近くの集合場所から出発して、姨捨駅と長野自動車道姨捨SA(ここも夜景が評判)、コースによっては味噌蔵を巡る。お土産がついて代金2000円(2017年11月現在)、もちろんその価値は十分で、夜景百選の名に恥じぬ光景だ。宿経由で当日申し込みもOKなので、気軽に参加してみては?(実施時期注意、詳細はリンクを参照)

戸倉上山田温泉、夜のお楽しみガイド(全年齢向け)

写真:永澤 康太

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続いて思い出の町通り、もしくは新世界通りを歩いてみよう。少し進むと飲み屋に混じって射的屋が現れる。レトロさと一種独特な雰囲気が融けあう中、弾を詰めてポンッと撃っても的に当たらないのは御愛嬌。この難しさ、単純さが夢中にさせるし盛り上がる。夜遅くまで開いており夜景ツアーに参加した後でも遊べ、宿には一部店舗で使える割引券も置いてあるので要チェック。

締めは朝のコーヒーで

締めは朝のコーヒーで

写真:永澤 康太

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朝食を付けた場合、ロビーでモーニングコーヒーをサービスしてくれる。その際、棚に20種以上も並ぶ有田焼のカップとソーサーの中から好みのものが選べるのがミソ。この宿らしいもてなしだ。

締めは朝のコーヒーで

写真:永澤 康太

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出てくるのはごく普通のコーヒーだ。しかし、有田焼の器に注がれることで、苦みに優雅さが加味され、普段より少しプレミアムな安らぎを運んでくる。滞在の締めくくりとしてふさわしい。

「湯」良し、「宿」良し、「人」も良し

宿では1泊2食の基本的なものに限らず、様々なプランがあるのでサイトにて確認してほしい。そして若旦那夫婦は本当に親切で、心地良く宿泊できるのもそのおかげだろう(ちなみに、チビ女将が館内で駄菓子屋を運営しており、来館した方はそちらも注目)。有田焼と色の変わるちょっと変わった温泉が魅力の戸倉上山田温泉「有田屋旅館」へ、是非お出掛けを。

*一口メモ
泉質/単純硫黄温泉
・立ち寄り入浴不可

2017年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/09/13−2017/09/14 訪問

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