写真:bow
地図を見る世界遺産登録後、一気に注目度は上がったのですが
日本でありながらこれほど行くことが困難な地はありません。
小笠原諸島への定期便は現在のところ
小笠原海運が運航する「おがさわら丸」、(通称・おが丸)しかありません。
このおがさわら丸は東京・竹芝桟橋から
25時間30分かけて小笠原諸島・父島へと向かいます。
往復の時間を考えれば、まるまる2日間は船の上ということになります。
これをどうにかせねば、小笠原諸島の観光は立ち行かぬ!
ということで以前から何度か、空港設置の話が出たりしていたのですが、
いつの間にやら立ち消えになってしまい・・・。
そうかと思えば数年前にはおがさわら丸の代役としてデビュー予定だった高速次世代船、
「テクノスーパーライナー」がちょうど燃油高騰問題のあおりを受けてしまい、
結局一度も航路に出ることもなく、船は行き場を失ってしまい
挙句の果てに訴訟沙汰になってニュースになっていたのは皆さんもご存じかと思います。
結局、不便ではあっても元々のおがさわら丸で行くしかないのです。
写真:bow
地図を見るさて、小笠原諸島へ行くにはおがさわら丸しかないということは前述の通りです。
当然の事ながら、行く時に乗ったおがさわら丸でしか帰ってこれない事になります。
実は、ここが重要なのです。
夏休みなどの繁忙期を除けば、通常おがさわら丸は父島に3日間停泊します。
そして次の日に本土・東京へ向けて出港します。
乗船時間は往路・復路共に片道25時間30分。
何が言いたいかお分かり頂けますでしょうか?
上記の日程を計算すると、来た船で帰るにしても6日間です。
もう一度言いますと、小笠原諸島へ行くには最低でも6日間が必要なのです。
これが小笠原諸島への旅の大きなハードルなのかもしれません。
頑張って6日間の休みを作りましょう!!
ちなみに来た船で帰る小笠原ステイを「1航海」と呼びます。
来た船を一度見送り、次に来た船で帰る事を「2航海」と呼びます。
「2航海」のステイをするには11日間が必要になります。
余談ですが、小笠原諸島フリークは「1航海では小笠原諸島の良さはわからない」と言います。
片道25時間30分、の長い船旅。
言葉で言うのは簡単ですが、本当に長いです。
「まぁ、ずっと寝ておけばいいんじゃないの?」
とお考えの方もいるかと思いますが丸一日以上、船の上で過ごすという事は想像以上にヒマです。
旅行中の計画を練るのも良し、本を読みふけるも良し、
とにかくこの長時間の航海に対しては何か対策を練っておきましょう。
さて、長い船旅どうしようかと悩ませてしまいましたが、
実は全くイベントがないわけではありません。
実はおがさわら丸の内部を案内してもらうツアーがあるのです。
往路・復路共に開催され、参加費は無料です。
申込みの案内は出港後に館内放送でお知らせがあります。
聞き逃さないようにして申込みに行きましょう。
このツアーは操舵室やエンジンルームなど、
通常入れないエリアをじっくりと案内してくれます。写真撮影も可能です!
さらにお天気のいい日の夜には、星が見やすいように船内のライトを消してくれるようなイベントもあります。
星は本来こんなに見えるんだ!という事を大海原のど真ん中で実感できますよ。
あともう一点おすすめするならば、
おがさわら丸が外洋に出たら、一度くらいは明るいうちに甲板で海を眺めてみましょう。
普段では見ることのできない、深いブルーの海がそこにあります。
ぜひその目に焼き付けておいてください。
おがさわら丸は小笠原航路の為に造られた船です。
太平洋という外洋、更に黒潮を横切って進む為に
横揺れ防止のスタビライザーを装備しています。
しかしながら、天候などによっては相当に揺れる時もあります。
船酔いする方は対策を怠らないようにしてください。
客室はいわゆる雑魚寝の2等、2段ベッドの特2等、
2名部屋、4名部屋(相部屋)の1等、さらに特1等と特等の船室があります。
快適性を求めるならば特2等以上は必要です。
予算に余裕があるならば、ランクを上げて予約しておきましょう。
また、乗船後に部屋の空きがあれば等級変更を受け付けてくれます。
しかし、早いもの勝ち競争になりますのでご注意を。
長い船旅を終え、小笠原諸島の島影が見えてきた時には
言い表せない程の感動を覚えることでしょう。
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(2024/12/6更新)
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