金峰山は標高2599m、瑞牆山荘ルートからだと標高差累計登り下り共に1188mと中級ハイク。山頂には金櫻神社の本宮があり、御神体である五丈石を中心に山域全体で蔵王権現を祀る山岳です。
金峰山は公共機関の場合、韮崎駅から登山バスが出ていますがコースタイム7hを考えると、日帰りの場合マイカーでの登山をオススメしたいところです。中央自動車道 須玉ICより県道23号線増富ラジウムラインを通過して瑞牆山荘を起点に金峰山頂上を目指すことになります。
金峰山は花の百名山に選ばれており、富士見平に至るミズナラ林は紅葉の時期、辺り一面真っ赤に染まる景観は圧巻です。さらに大日岩近辺は初夏の頃、アズマシャクナゲの甘い香りが漂い、点々と茂るシラカバも登山を楽しませてくれる一要素となるでしょう。
瑞牆山荘・トイレ、駐車場(50分)→富士見平・トイレ、水場(90分)→大日岩
金峰山自体は瑞牆山とワンセットで登られることが多く、富士見平もしくは大日小屋で設営し、ゆとりのあるプランも魅力的です。金峰山はなかなかの急坂が続きますので、出来るだけ軽量化した装備で挑みたいところですね。
富士見平で瑞牆山との分岐を経て、縦八丁と呼ばれる急坂を登れば大日岩。この近辺は瑞牆山の良いビュースポットとなりますので、時折振り返るのも良さげです。ヤッホーという声を横耳に聞きながら、さらに高見を目指し急坂を登っていきましょう。金峰山の地形特徴としては、森林限界までは眺望も少なく露岩も目立つ急坂続き。稜線以降は大岩地帯を通過するクライミングハイクです。終始一歩一歩着実に。
見て下さいこのどこまでも広がる好眺望を。こちらの写真は大日岩からほどなくして森林限界突破し、砂払ノ頭近辺で撮影したのもです。一度稜線に立ってしまえば急坂続きの疲れもウソのように吹っ飛ぶことでしょう。
視界には甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山など見通すことができる天然の展望台といったところです。ここまで来ることが出来ればピークまであとわずかです。
金峰山でも特に稜線美を楽しむことができる千代ノ吹き上げ近辺は、見事に南面が断崖絶壁と化しています。花崗岩は風化しやすいといえ、ここまで恐ろしくも美しい造形美が見られるのはハイカーの特権ですね。絶景です。
大日岩(110分)→金峰山・五丈石
千代ノ吹き上げで金峰山小屋の巻き道を左に分け、手や足など総動員して突き進んでいきます。ハイマツ帯を通過し前方に異様に目立つ岩塊の基部に取り付けば山頂まであとわずか。刻一刻と五丈岩に近づいて行くワクワク感は、まさに神々の領域に立ち入ったかのように思えてくるでしょう。
眺望を楽しみながら進んで行くと突如として開けた広場に出ます。ここが金峰山のピークにして御神体である五丈石が鎮座する場所。その整った造形物は見る者を魅了し、決して冗談ではない、涙滲む神秘性があります。
実はこの五丈石、2千数十年前に人の手によって頂上に運び込まれたなんていう噂がある代物で、今なお謎が残る御神体となります。またこの五丈石、クライミングできることで有名で、中間は右手側から糸口を見つけて、上部は固定ロープで登ることができます。本当の意味での絶景が広がることでしょう。
まだまだダイナミックな景色を楽しみたい方には、金峰山小屋で一泊するのもオススメです。また東側の金峰山最短ルートでもある、大弛峠からは150分程度で登ることができますので、麓にある大弛小屋で宿を取り瑞牆山荘側に下るのもいいでしょう。こちらは取り付きに若干の難あり。
こちらの写真は金峰山直下の金峰山小屋。山頂から20分ほどで至ることができます。よくみたら巨石の上にさらに積まれた石。自然が作ったのか人道的なものなのか、もはや確かめる方法は無い、不思議な景観です。
帰りは勿論、増富ラジウム温泉郷で疲れを取りましょう。増富の湯は放射能泉で特に免疫力向上に効果があります。ぬるめの温泉なので長時間入る際には湯船で眠りこけないように気をつけましょう。また驚異の秘湯、不老閣で一泊宿を取りつつ湯治とワンセットで金峰山を楽しむのもありですね。
「不老閣」
五つの源泉、貸し切り水晶風呂、入浴指導を中心に増富ラジウム温泉郷きっての放射能泉で、まさに秘湯といった面持ち。湯治にうってつけです。ちなみに立ち寄り湯も可能(12:30〜15:00までの間、約60分)で混雑時は入浴できない場合もありますが、こちらは熱々のラジウム温泉に入ることができますよ。
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