都内屈指の崖地のユニークな坂道!御茶ノ水・駿河台の男坂と女坂

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都内屈指の崖地のユニークな坂道!御茶ノ水・駿河台の男坂と女坂

都内屈指の崖地のユニークな坂道!御茶ノ水・駿河台の男坂と女坂

更新日:2017/09/28 14:39

雲本 らてのプロフィール写真 雲本 らて ブロガー、坂道探検家

JR御茶ノ水駅から徒歩圏内に都内ではここだけという変わった坂道があります。神社の参道につくられることが多い男坂と女坂。ただし今回取り上げる場所は神社ではありませんし、もちろんまわりにも神社はありません。ではなぜこんな東京のど真ん中といえる街なかに男坂と女坂ができたのか?今回はそんな謎にもせまりながら紹介します。

男坂はまっすぐに

男坂はまっすぐに

写真:雲本 らて

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「男坂」という坂名は都内にもいくつか存在します。そのほとんどは神社の参道につくられています。今回の男坂は神社とは無関係な場所につくられ、坂名自体が地域名とはほぼなにも関係ないという意味でもめずらしい坂道です。

ちなみに神社の参道によく見られる男坂と女坂はセットでつくられることがほとんどで、直線的で急な階段を男坂、緩やかで男坂にくらべれば上り下りしやすい階段を女坂と名付けられています。これは今の通常の階段に対してバリアフリーのスロープを設けるのと似たような発想だったようですが、昔はそこに男坂&女坂と名前をつけることで、空間的な物語性も付加させていたというのが通説です。

男坂はまっすぐに

写真:雲本 らて

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駿河台の男坂は、段数でいえば73段もある一直線の階段で、その分、坂上との高低差もかなりあるため坂下からの眺めも爽快です。神社の参道ではよく見られる形状ですが、やはりここは御茶ノ水という都心部の街中に忽然と存在するところがユニークです。

また坂道の両サイドには明治大学の校舎があり、男坂も大学内のものだと思われがちですが、上空に施設をつなぐ歩道が渡っていることからも、この階段が大学とは関係ない場所であることを物語ってくれています。

男坂はまっすぐに

写真:雲本 らて

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坂上からの眺めも爽快です。かつては坂上から九段の街並みも見えたのですが、今は坂下側の地域にもビルが立ち並び、その面影は見当たりません。

なお、男坂は見た目は階段のため、坂道ではないのではないかと考える方も多いとは思いますが、坂道のある場所は崖地であまりに急勾配なためスロープ状の形状にするとあまりに危険なので階段形式になったと捉えてみるといいかもしれません。

カーブしている女坂

カーブしている女坂

写真:雲本 らて

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神社の参道につくられる女坂のほとんどは階段ではなくスロープ形状の坂道なのですが、駿河台の「女坂」は階段です。男坂と比べると段数が82段のため高低差だけでみればすこし高い位置まであるのかもしれませんが、踊り場の数が3つと男坂の1つに対して多いため、すこし緩やかで形状も曲線的なつくりになっています。

ちなみに、坂名の由来を示す坂の碑(案内版)が女坂の坂上にあり、そこには『男坂が一直線の急坂であるのにくらべ、中途で中やすみするようになっているので、”女坂”と呼ばれています。』と書かれてあります。

カーブしている女坂

写真:雲本 らて

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坂上からの景色は、かつては近景の街並みとともに遠景に富士山まで見えた可能性もありますが、現在は男坂と同じく、坂下にビルが立ち並んでいるため、かつてのような眺望は望めません。

また坂上そばには1913年に開校した仏語教室であるアテネ・フランセがあります。こちらは建物自体も有名で建築家の吉阪隆正らが設計したことでも知られています。なお、アテネ・フランセとともに有名で1921年に開校した文化学院もこのそばにありましたが、現在は2014年にキャンパスは移転し、それとともに趣のあった校舎も取り壊されています。

都内屈指の崖地

都内屈指の崖地

写真:雲本 らて

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男坂と女坂はともに、都内では比較的新しい部類に入る坂道で、1924年の帝都復興区画整理によってできた坂道です。近くに並行してあり、一方は直線で急勾配、もう一方はすこし緩やかな勾配だったことから、昔からの定番でもあった神社の参道に見られる男坂&女坂にちなんで名前がつけられたという説が有力です。新しく名前のない場所だったからこそつけられたユニークな発想ですね。

また、このあたりの地域は、かつて坂上の台地側と坂下の低地側が崖によって分断されていたことから、区画整理時に地域をつなぐ役割として、男坂と女坂が誕生したとも言われています。

あわせてめぐってみたいスポット

あわせてめぐってみたいスポット

写真:雲本 らて

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男坂の坂下には、「東京音楽大学発祥の地」の石碑もあります。東洋音楽学校として明治40年にこの地に設立されたこと示すものです。

また、石碑のすぐぞばには、マンガ評論家・コミックマーケット創立メンバーの1人でもある米沢嘉博氏の名前を冠したまんがとサブカルチャーの専門図書館「米沢嘉博記念図書館」もあります。

街中にひっそりと佇むユニークな階段めぐり

今回は、御茶ノ水・駿河台の男坂と女坂というユニークな成り立ちを持つ階段坂について取り上げてみました。男坂と女坂の組み合わせといえば、神社の参道などにつくる伝統が昔からありますが、今回の男坂と女坂については、それを街中に取り込んだことがポイントだと思います。また、これは今のところ、都内でもここだけなのです。

見た目こそ、街中にひっそりと佇む階段ではありますが、成り立ちを知ると楽しいものです。御茶ノ水を訪れた時は、ぜひこのセットの階段坂のことも思い出してみてください。

<基本情報>
男坂
所在地:東京都千代田区神田駿河台1丁目と猿楽町2丁目の間
アクセス:JR御茶ノ水駅より徒歩6分

女坂
所在地:東京都千代田区神田駿河台2丁目と猿楽町2丁目の間
アクセス:JR御茶ノ水駅より徒歩8分

掲載内容は執筆時点のものです。

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