写真:もんT
地図を見るSLやまぐち号が運行を開始したのは1979年。日本の鉄道路線からは1975年に蒸気機関車が完全に姿を消していましたが、SLを懐かしむ声を受け観光用に復活…。現在では全国各地にSL列車が復活していますが、SLやまぐち号はそのさきがけでした。
SLやまぐち号が走るのは、新山口駅から島根県の津和野駅までの62.9kmの区間。山深い峠を越え、のどかな山里の風景の中をおよそ2時間かけて駆け抜けます。先頭の蒸気機関車は、貴婦人の愛称を持つC57型1号機。レトロ風の35系客車5両を牽引します。
運転は毎年春から秋の観光シーズンの週末を中心に、各日1往復。年末年始も運転されることがあります。運転日や時刻は、ウェブサイトや時刻表などでよく確認しておきましょう。全車指定席の快速列車なので、乗車の際は目的地までの乗車券に加え、事前に指定席券を購入する必要があります。指定席券は全国のJRみどりの窓口などで1か月前から発売。予定が決まったら早めに切符をおさえましょう。
実は、2017年にSLやまぐち号には大きな変化がありました。まず長年牽引されてきた12系客車が9月に引退。新しい35系客車に代わりました。新造客車ですが、外観は昔の旧型客車にそっくり…。昭和のレトロ感があふれ、旅情を誘います。そして牽引機のほうも、これまでのC57に加え、D51(デゴイチ)が復活!11月25日から正式に営業運転に加わりました。蒸機時代に山口線で活躍したD51型の復活で、SLやまぐち号はいっそう昔の姿を忠実に再現したものに…。そんなSL列車の雄姿をぜひ見に行きましょう。
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地図を見るSLやまぐち号は、蒸気機関車2台により、毎年、観光シーズンを中心に運行が計画されますが、どちらも古い機関車ゆえに、2台とも点検や修理で、運用を離脱することもあります。そんなときに代わりに運用につくのは、DD51やDE10といったディーゼル機関車。こちらの国鉄時代の機関車も、今や全国的に数を減らしている貴重な機関車です。ディーゼル機関車による運転のときは、「DLやまぐち号」という列車名で運行されます。
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地図を見る旅の起点は新山口駅。ホーム上の広島寄りにはD51の動輪がモニュメントとして鎮座しています。SLやまぐち号の現在の主役はC57ですが、もともと山岳路線の山口線で活躍した主役は、急勾配に強いD51でした。そのD51が復活して山口線を走るなんて…、昔を知る人は特別なノスタルジーを感じますね。
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地図を見るSLやまぐち号は1番線ホームに10時半頃に入線し、10:50に発車します。沿線にて走る雄姿を撮るには、その前を走る8:55発の普通列車山口行きに乗りましょう。山口駅にて益田行き普通列車が接続していて、これに乗り継いでいくとSLやまぐち号よりも先回りできます。
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地図を見る宮野(みやの)駅を過ぎると、列車は峠越えの区間に…。仁保(にほ)駅、篠目(しのめ)駅と思わずふらっと降りたくなるような秘境ムード漂う駅が続きますが、SL撮影で今回おススメなのは、その次の長門峡(ちょうもんきょう)駅!駅からすぐのところに、迫力ある走行シーンが撮れるイチオシの撮影ポイントがあります。
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地図を見るポイントは長門峡駅を降りて、駅前の国道9号線を右(北東)方向へ歩いて7分ほど。山口線の鉄橋のあたりです。写真のように、長門峡駅を発車し、鉄橋にさしかかったSLやまぐち号を望遠で切り取れます。この場所は十分なスペースがあるので、アングルも自由に選べますし、満員でカメラを構える場所がない…という心配も普通はまずありません。10:12着の普通列車で来て、付近を少し散策してからでも大丈夫でしょう。津和野行きのSLやまぐち号の通過時刻は、12:03頃です。
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地図を見るこの写真のように、広角レンズでも風景を入れた良い絵が取れます。つまりズームレンズがあれば、定点でいろいろなカットが撮れますね!撮影後は、長門峡駅そばに「道の駅長門峡」がありますので、そこで食事ができるでしょう。この地の特産品「あとう和牛」を使った料理がおススメです。
また、道の駅の横から、長門峡へと遊歩道が延びています。散策を楽しんでから、帰りのSLやまぐち号乗車を楽しむのも良いかも…。帰りのSLやまぐち号の長門峡発時刻は16:42です。
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地図を見る新山口行きの帰りのSLやまぐち号を撮りたい!という場合のおススメスポットも、この先にあります。国道9号線を津和野方面に、さらに2kmほど進んでいきましょう。徒歩30分のちょっとしたハイキングですが、国道が山口線の線路を跨ぐあたり、絵になる風景が展開します。この場所はもう渡川(わたりがわ)駅に近く、渡川駅からなら徒歩17分ほどです。新山口行きのSLやまぐち号は、ここを16:38頃に通過します。
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地図を見るこのポイントからは渡川城跡へと続く登山道が延びています。登山道を少し入った所からはサイド気味に川や石州瓦の家並みと共に鉄道写真が撮れます。先ほどのポイントも、こちらも、スペースは十分あり。ただこちらのほうが、国道から少し離れるので、静かに撮影が楽しめます。写真は特急おき号です。
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地図を見るDLやまぐち号のときは、渡川駅すぐそばの道端からの撮影もおススメ。SLやまぐち号のときは、迫力ある煙が出ないポイントであるために、撮影者が集まらないのですが、ディーゼル機関車のときは大勢のファンでにぎわいます。十分に広い場所なので、思い思いにカメラを構えることができるでしょう。望遠でも広角でも、レンズも自由です。
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地図を見る渡川城跡がある山頂は標高350mほど…、登山道入り口から20分ほどで登れます。山頂も含め山全体がうっそうとした木々に覆われていますが、山頂の北東側は樹木が伐採されていて、パノラマが展開!渡川駅周辺の水田や家並みが良く見渡せます。写真のような俯瞰撮影が楽しめます。
写真:もんT
地図を見るSLやまぐち号だけでなく、ローカル列車も絵になりますね。山頂付近はベンチも用意されていて、のんびりと風景を堪能できます。帰りのSLやまぐち号が渡川駅を通過していくのは16:37頃です。
SL撮影後の帰りの列車の時刻ですが、新山口行きの普通列車が、渡川は17:38、長門峡は17:42発です。18:49に新山口駅に戻れます。
長年にわたって山口線を走り続けてきたSLやまぐち号。これからも、日本の鉄道の原風景を演出してくれるでしょう。SLやまぐち号、皆さんぜひ、乗るのも撮るのも楽しんできてください。
2023年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/10/9更新)
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