男子禁制じゃありません!「奈良女子大学記念館」特別公開

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男子禁制じゃありません!「奈良女子大学記念館」特別公開

男子禁制じゃありません!「奈良女子大学記念館」特別公開

更新日:2017/10/14 15:08

乾口 達司のプロフィール写真 乾口 達司 著述業/日本近代文学会・昭和文学会・日本文学協会会員

奈良市の奈良女子大学といえば、東京のお茶の水女子大学と並び、日本で2つしかない国立の女子大学として、その名をご存知の方も多いでしょう。明治時代に設立された奈良女子高等師範学校に起源を持つ奈良女子大学には、当時の大学教育のありようを伝える貴重な建築遺産も残されており、毎年春と秋に一般公開されています。今回は重要文化財に指定されている奈良女子大学の建築遺産をご紹介しましょう。

誰でも見学できる「奈良女子大学記念館」

誰でも見学できる「奈良女子大学記念館」

写真:乾口 達司

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奈良女子大学は、1908年(明治41)、女性教員を養成するための教育機関として設立された奈良女子高等師範学校に由来します。東京にあるお茶の水女子大学と並び、国立の女子大学は全国でわずか2校のみ。それだけでも奈良女子大学がいかに貴重な教育機関であるか、推察出来るでしょう。

そんな100年以上の歴史を持つ奈良女子大学には、当然のことながら、当時の教育状況をいまに伝える貴重な建築遺産も残されています。その中心となるのが、写真の建造物。「奈良女子大学記念館」の名で呼ばれているこちらの建造物は創設から間もない1909年(明治42)に竣工されたもので、現在、国の重要文化財に指定されています。まさしく奈良女子大学の歴史を見守って来た由緒ある建造物といえるでしょう。

しかし、女子大生ばかりの大学構内に部外者が立ち入るのは気が引ける。そんな思いを抱く方も多いでしょう。そういった方は毎年春と秋におこなわれる記念館の特別公開時に訪問することをお勧めします。特別公開の日時は奈良女子大学のホームページに紹介されているのでこまめにチェックしましょう。

2017年秋の公開期間:
10月30日(月)〜11月5日(日) 
各日9時00分〜16時30分(入館は16時00分まで)

モダンな印象の外観

モダンな印象の外観

写真:乾口 達司

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記念館は木造で総2階建て。創建当初より1階は事務室として利用され、2階は後で紹介するように講堂となっています。

外観でまず目を引くのは屋根の中央にそびえる頂塔(ランタン)。なかなかオシャレな造形だと思いませんか?板壁と漆喰壁とから成る外壁にはめ込まれた木材のデザインもオシャレですよ。細部の意匠もじっくり眺めてみましょう。

モダンな印象の外観

写真:乾口 達司

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こちらは東向きの正面玄関を撮影した一枚ですが、車寄せの上に取り付けられた明かりとそのまわりにほどこされた意匠も独特的ですね。

広い講堂と貴重な「百年ピアノ」

広い講堂と貴重な「百年ピアノ」

写真:乾口 達司

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特別公開の期間中は、一般人が館内へ立ち入ることりも認められています。せっかくの機会ゆえ、内部に足を踏み入れてみましょう。

なかでも、ぜひご覧いただきたいのが、2階の大半を占める講堂。ご覧のように広々としており、並べられている長椅子は当初からのもの。画面の左手、講堂の正面に取り付けられている扉は「奉安殿」といい、戦前の学校教育に絶大な影響を与えた教育勅語や天皇の御真影などが安置されていました。

広い講堂と貴重な「百年ピアノ」

写真:乾口 達司

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講堂に置かれたこちらのグランドピアノ、いったい何だと思いますか?このピアノは「百年ピアノ」と呼ばれており、奈良女子大学の前身に当たる奈良女子高等師範学校の創立当時に購入されたもの。戦後はその存在も忘れられ、倉庫に仕舞われていましたが、2005年より修復され、講堂に安置されることとなりました。

購入から百年以上の歳月を経ていますが、まだまだ現役。特別公開の期間中は「百年ピアノ」を使ったコンサートがもよおされることもあるほど。一般人も鍵盤にタッチすることが出来ます。実際に弾くことの出来るピアノとしては日本最古級の「百年ピアノ」。その音色もお確かめください。

広い講堂と貴重な「百年ピアノ」

写真:乾口 達司

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「百年ピアノ」にばかり目を奪われず、天井にも目を向けてみましょう。天井から吊された灯りもオシャレですが、特に注目したいのは、そのまわりの花形飾り。こちらの飾りは換気口になっており、室内の熱気を外部へ逃がす役割を果たしています。

奈良女子大学百年の歴史を感じさせる展示品の数々

奈良女子大学百年の歴史を感じさせる展示品の数々

写真:乾口 達司

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特別公開中は誰でも館内に立ち入ることが許されています。館内の一室には、奈良女子大学の歴史を紹介したパネルコーナーもあります。パネルコーナーに掲示された当時の写真をご覧になって、あらためて奈良女子大学の百年の歴史を実感しましょう。

奈良女子大学百年の歴史を感じさせる展示品の数々

写真:乾口 達司

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他の部屋には、教育機関として購入されたさまざまな事物が展示されています。こちらは野鳥の剥製。いまでも講義で使われるようです。

奈良女子大学百年の歴史を感じさせる展示品の数々

写真:乾口 達司

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こちらは埋蔵文化財の陳列ケース。古代の土器や三彩が並べられています。奈良女子大学が所蔵する貴重な文化財をご堪能ください。

記念館だけじゃない!重要文化財に指定されている正門と守衛室

記念館だけじゃない!重要文化財に指定されている正門と守衛室

写真:乾口 達司

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このように魅力にあふれた記念館ですが、文化財は何も記念館だけではありません。写真は奈良女子大学の正門。こちらも記念館ともども国の重要文化財に指定されています。

記念館だけじゃない!重要文化財に指定されている正門と守衛室

写真:乾口 達司

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そして、それは正門の内側にある守衛室も同様です。十字の形をした建造物で、記念館と良く似た意匠が見られます。

記念館だけじゃない!重要文化財に指定されている正門と守衛室

写真:乾口 達司

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守衛室と反対側に位置しているのは、ご覧の建造物。こちらは記念館2階の講堂にあったものと同じく、教育勅語や天皇の御真影をおさめた奉安殿です。戦前の教育施設にはしばしば見られましたが、現存しているのはきわめて珍しいとされます。

奈良女子大学の基本情報

奈良女子大学の歴史をしのぶのに格好の建造物である記念館、いかがでしたか?普段は一般には公開されていないこともあり、この機会にぜひ館内を見学し、奈良女子大学の歴史の豊かさをご堪能ください。

<基本情報>
住所:奈良市北魚屋東町
電話:0742-20-3204
アクセス:近鉄奈良駅から徒歩5分

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/10/29 訪問

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