標高328mだけど凄い!!栃木百名山・岩山の絶景ベンチと天然アスレチックに挑戦しよう

標高328mだけど凄い!!栃木百名山・岩山の絶景ベンチと天然アスレチックに挑戦しよう

更新日:2014/01/16 11:59

鮎川 キオラのプロフィール写真 鮎川 キオラ 子どもの好奇心を育てる旅育ライター、ホテル朝食研究家
関東圏で手軽に行けて、おもしろい山歩きをお探しの方へおススメしたい山があります。それは、都心から在来線で2時間ほどの栃木県鹿沼市の岩山(いわやま)です。標高328mと小さい山ながら、この山で味わえるスリルと感動は、大きい。岩場を登り、頂から眺める360度の眺めは、絶景のひと言。登山初心者から経験者まで楽しめるコースです。

【山歩き時間:2時間半から3時間、道標あり、回遊コース】

小さな山で大いなる感動

小さな山で大いなる感動

写真:鮎川 キオラ

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栃木県鹿沼市の岩山は、標高328mほどの低い山です。住宅街のある麓付近の標高が150mほどなので、実際には小高い丘くらいにしか見えません。しかし、あなどるなかれ、この山に登れば、その絶景にだれもが息をのむはず。

ハイキングコース入口は、住宅街にひっそりと佇む日吉神社すぐ横のゆるやかな山道を登ります。15分ほど進むと、突如目の前に岩場が現れます。岩山は、その名前の通り岩の多い山、いや岩ばかりの山なのです。岩場を上り下りしながら、岩の連なる尾根沿いをハイキングするコースとなっています。

見た目には登山上級者が挑む難所に見えます。しかし、この岩は柔かく、浸食によって凹凸がついているので、握りやすく、足場を確保することができます。急な岩場には、足をかける足場が掘られているので、小さな子でもこの写真の通りよじ登ることができます。コース中には一部、鎖や鉄製のハシゴなども用意されています。

岩頭では絶景ベンチがお出迎え

岩頭では絶景ベンチがお出迎え

写真:鮎川 キオラ

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歩き出して、一番初めに現れる長い岩場を登ると、その岩頭には絶景を眺めるベンチが用意されています。眼下にはのどかな田園風景と鹿沼市街地が見渡せます。標高300m程の低山ながらスリル満点の絶景です。ベンチのすぐ先は断崖絶壁なので、絶景ベンチと言うよりは、度胸試しベンチとも言えそうです。でもご安心を。ベンチは、コンクリートでしっかり岩場に固定されているので、安定した座り心地なんですよ。

ベンチ先の鋭鋒の上に人影が見えます。岩山は、知る人ぞ知るロッククライミングの練習場でもあります。クライマーがいる峰とベンチのある峰の間から本格的な岩山ハイキングのはじまりとなります。

日光連山も一望!!360度のパノラマを楽しめます

日光連山も一望!!360度のパノラマを楽しめます

写真:鮎川 キオラ

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山登りの醍醐味が、山頂からの眺望なら、岩山はその醍醐味を幾度も味わえる山となります。急な岩場を登った先には、必ずと言っていいほど、視界が開け、大パノラマの風景が目の前に広がります。「岩場を登ってきてよかった」と思わせるご褒美の眺めです。普通の登山が頂上まで登頂した時に1回だけ味わえる達成感が、何度も味わえる山なのです。

特に三角点がある一番岩からの眺めは、この山一番の眺望。少し広めの広場となっているので、360度の大パノラマを堪能することができます。比較的登りやすい岩場ですが、確実な足場を見つけながらの山歩きは神経が疲れるもの。その疲れが吹き飛ぶくらいの絶景です。

クライマックスは、ほぼ垂直なクサリ場「猿岩」

クライマックスは、ほぼ垂直なクサリ場「猿岩」

写真:鮎川 キオラ

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一番岩まで辿りついたなら、下山することになるのですが、最後のクライマックスこそが、岩山の一番の難所となります。一番岩の岩頭から降りると「クサリ場0.5km」との案内があります。

クサリ場とは、猿岩と呼ばれる一枚岩をクサリを頼りに下山するコースとなります。猿岩は3段になっていて、最初の1段目は傾き60度ほど、その次の2段目、3段目は傾き70〜80度ほどとなります。気分的にはほぼ垂直にしか見えません。

この猿岩は、足場が掘り込まれていないので、クサリを持つ自分の腕力だけで身体を支えて下らなくてはなりません。岩山は初心者にも歩きやすいと言いましたが、この猿岩だけは、腕力の弱い女性やご年配の方にはおススメしません。岩山のコースは、三番岩−二番岩−一番岩−猿岩を辿ります。下山する時は、二番岩と三番岩の間にある下山道を利用しましょう。30分ほど同じ道を戻ることになりますが、安全に下山できます。

コース案内とアクセス

コース案内とアクセス

写真:鮎川 キオラ

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コースを外れないようにするには、道標を見逃さないことです。写真右手の岩に生える木の根元に赤丸が見えます。案内板も所々ありますが、岩や木に書かれた朱色の丸印や矢印、木に結ばれた白や赤のビニールテープを辿っていきます。時々、「え!?ここ登るの?」と道標にツッこみたくなるものもあるのですが、よじ登れそうにない岩場を避けて安易な道を選ぶと結果的に行き止まりになることもありますので道標にしたがいましょう。

【コース案内】※猿岩から下山せず、引き返すコース
日吉神社=(15分)=岩場=(20分)=三番岩=(30分)=二番岩=(30分)=一番岩=(10分)=猿岩=(10分)=一番岩=(30分)=二番岩=(10分)=下山道分岐=(10分)=舗装道=(15分)=日吉神社

【装備】
軍手があるとよい、登山靴または靴底のやわらかい運動靴が適当

【アクセス】
<電車の方>
東武日光線「新鹿沼駅」またはJR日光線「鹿沼駅」よりバス利用。「鹿沼西中バス停」下車。バス下車後、徒歩3分で日吉神社。

<マイカーの方>
日吉神社に5,6台の駐車スペース有り。カーナビで「日吉神社」で検索できない場合は、近くの「日吉保育園」で検索。

飽きないハイキングコース

どんな山歩きが好きかは人それぞれですが、今回紹介した岩山は、連続するスリルと絶景に飽きのこないハイキングコースと言えます。岩場を登った先には視界が開け、美しい野山の風景と共に心地よい風が吹いてくる。300m程の低い山ながら、難易度の高い山々に登った時のような達成感を短時間で手軽に味わえる山です。

岩場が多いので、安全には十分注意しながら、ぜひスリルと感動を求めて挑戦してみてください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/01/11 訪問

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