現実逃避したいひとへ 東京・鳥越の密かな異空間ベスト

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現実逃避したいひとへ 東京・鳥越の密かな異空間ベスト

現実逃避したいひとへ 東京・鳥越の密かな異空間ベスト

更新日:2017/10/13 11:17

藤井 麻未のプロフィール写真 藤井 麻未 元秘境系海外旅行添乗員、トラベルライター

ストレスフルな現代社会、日常の喧騒、煩雑な人間関係・・・そんなものから一瞬でも解放されたいと思ったことはないだろうか。今回はそんなあなたへ、ひととき現実から逃れられる異空間をご紹介しよう。浅草からも程近い鳥越の下町に、密やかな隠れ家が集まっている。

海と宇宙と鉱物のアトリエカフェ「Andart」

海と宇宙と鉱物のアトリエカフェ「Andart」

写真:藤井 麻未

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闇夜に紛れて歩く住宅街。辺りは静寂が漂い人の姿もめったに見られない。こんなところに何があるのだろう?そろそろ疑問を持ち始めた時、その異空間は現れる。

「Andart」という小さなアトリエカフェは、暗闇に浮かび上がる水槽のように鮮やかな青い光を放っている。窓の中には惑星を模った模型や様々な鉱物で作ったアクセサリー、アンティークな品々が並び怪しい光を放っている。その前を通りかかった者は突然現れた不思議な空間を覗いてみたい衝動に駆られるに違いない。

海と宇宙と鉱物のアトリエカフェ「Andart」

写真:藤井 麻未

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Andartは、海と宇宙と鉱物の世界をモチーフにしたハンドメイドのアクセサリーを作るアトリエだ。その昔、宙と海は繋がっていると考えられていた。そんな発想にロマンを感じたオーナー夫婦が海、宇宙、鉱物をテーマにアクセサリーを作り始めたのが始まりである。そのうち、アクセサリーを目当てに訪れる客が品物をゆっくり見ながら休憩できるように、とアトリエの片隅でコーヒーを飲めるようにしたのだという。

アクセサリーは全てハンドメイド。世界中から集められた鉱物を使ったピアスやリング、ベツレヘムで入手した白蝶貝のブローチなどは光の当たり具合によって絶妙に色が変化する。店内にはその他にも海外の星座のカードや惑星の天球儀、貝をモチーフにしたアンティークなティーセットなど、いずれも海や宇宙をテーマとした魅力的な品々が置かれ、その独特の世界観に思わずうっとりと魅入ってしまう。

海と宇宙と鉱物のアトリエカフェ「Andart」

写真:藤井 麻未

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アトリエの片隅でスイーツとドリンクを頂くことができる。落ち着いた店内には静かな音楽が細く流れ、ブルーを基調とした内装が異空間に身を置いているような感覚にさせる。
喫茶のメニューはコーヒーやカフェオレ、宇宙をテーマとしたサイダーなど、スイーツ類はワッフルやトースト、ケーキ等があるが、おススメはシュガーバタートーストだ。カリカリに焼き上げられたトーストにはうっすらシュガーバターが染み渡り、シロップをかけて頂くと堪らなく美味だ。トーストは星形にくり抜かれ、コーヒーにもよく見ると小さな星が浮かんでいる。どこかしら宇宙を思わせる演出が心憎い。

<基本情報>
住所:東京都台東区台東2-23-5星丸ビル102
営業時間:月金17:00〜22:00 土日祝12:00〜21:00 火水定休
アクセス:東京メトロ日比谷線仲御徒町1番出口徒歩7分

珈琲×チョコレートで究極のマリアージュ「珈琲とチョコレート蕪木」

珈琲×チョコレートで究極のマリアージュ「珈琲とチョコレート蕪木」

写真:藤井 麻未

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時おり買い物カゴを下げた地元民が自転車で走って行く。長閑な鳥越の下町を歩いていると、一瞬見過ごしてしまいそうなシンプルな建物に小さな「営業中」の看板が立て掛けてある。表札には「蕪木」の文字が。そう、ここは知る人ぞ知る珈琲とチョコレートの専門店だ。まさかこんなところに珈琲が飲める店があるとは思わない。蕪木はその佇まいからして只ならぬ雰囲気を醸し出している。

珈琲×チョコレートで究極のマリアージュ「珈琲とチョコレート蕪木」

写真:藤井 麻未

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店内に入ると、一瞬にして蕪木独特の凛とした空気に包まれる。仄暗い店内にはカウンターとテーブル席が三つ。狭い店内ではあるが、思い思いに寛ぐ人々を見ても居心地の良い空間であることが分かる。静かな店内はランプの他に白布ごしに柔らかな外の光が差し込むのみだが、その仄暗さに湯の沸く音があいまって絶妙に心身を癒してくれる。

カウンターには店主の蕪木祐介氏が自ら立ち、全ての珈琲を淹れる。こうした静かな雰囲気作りをしている店は気難しい店主がいたりして余所者には近づき難かったりするが、ここは違う。カウンター越しに珈琲と向き合う店主の姿には何か好ましい真摯さが滲んでいる。

珈琲×チョコレートで究極のマリアージュ「珈琲とチョコレート蕪木」

写真:藤井 麻未

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蕪木氏は大手チョコレートメーカーに勤務した後珈琲専門店で働いた経歴を持つ。蕪木で味わう珈琲、チョコレートの全ては、チョコレート技師であり珈琲焙煎師である蕪木氏の手によって生み出されたものだ。珈琲とチョコレートに長年向き合ってきた蕪木氏の作品は芳醇な香りと深いコクが特徴だ。カカオの調達から製造まで一貫して氏が手がけるこだわりのチョコレートは、お好みで、もしくはドリンクとピッタリの組み合わせをチョイスしてくれるのも嬉しい。

これらを存分に堪能して店をあとにする時、蕪木氏はお客一人一人の目を見て「今日はありがとうございました」と丁寧に頭を下げる。疲れた心身に染み渡るほろ苦い珈琲と甘いチョコレート。その後味が爽やかなのは、店主の真心のお陰なのかもしれない。

<基本情報>
住所:東京都台東区鳥越1-15-7
電話番号:03-5809-3918
営業日:13:00〜20:00 水定休(他不定休有り)
アクセス:台東区巡回バスめぐりん「鳥越神社前」より徒歩2分

看板の無い古道具屋「白日」

看板の無い古道具屋「白日」

写真:藤井 麻未

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鳥越のおかず横丁から一本裏路地に入ったところに、不思議な佇まいの建物がある。こちらは何の看板も目印も出ていないため行き当たりばったりではまず出会うことのできない秘密の穴場だ。石造りの堅牢な建物は、かつて蔵だった建物なのだという。

中に入っているのは古道具屋「白日」だ。思わず開けるのをためらうほどの重厚な扉を引くと、中には蝋燭の光りで照らされた薄暗い空間に白布が張られている。奥から店主が出てこなければ、まるで別世界へ通じているかのように思えてしまう。玄関で靴を脱ぎ、狭くて急な階段を上がっていってみよう。

看板の無い古道具屋「白日」

写真:藤井 麻未

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ギシギシと軋む木の階段を上がりきると、そこは外界をシャットアウトしたかのような小さな異空間が存在している。独自の感性でセレクトされた古道具は随分と古いものもあり、時を越えてこの空間に蘇っている。

燭台や花瓶、器類などその道具の辿ってきた歴史に思いを馳せながら一つ一つを手にとってみたい。基本的に店内は写真撮影禁止だ。その空間の魅力は実際に訪れてみてからのお楽しみ。撮影だけの冷やかしはお断りというところも、この場所が秘密めいている理由かもしれない。

<基本情報>
住所:東京都台東区鳥越1-7-7
電話番号:03-6447-1920
営業日:木金土日月13:00〜19:00
アクセス:台東区巡回バスめぐりん「鳥越神社前」より徒歩5分

おわりに

さて、鳥越の下町に点在する密かな異空間はいかがだっただろうか。現実世界に存在しながらもそこからひと時逃避させてくれる、ここに挙げた三箇所はまさにそんな場所だ。東京きっての観光地浅草や秋葉原、上野といったスポットからも程近いながら、喧騒から隔たれた長閑な立地というところも現実逃避するのにうってつけだ。思い立ったらふらりと訪れ、その不思議な空間に癒されてみてはいかがだろうか。

2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/09/20 訪問

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