千葉「成田山新勝寺」参詣!もう1つの愉しみ方!

千葉「成田山新勝寺」参詣!もう1つの愉しみ方!

更新日:2017/11/13 21:07

井伊 たびをのプロフィール写真 井伊 たびを 社寺ナビゲーター、狛犬愛好家
成田山新勝寺は、初詣などで超有名な寺。境内には御利益を授かりたい“お堂”や、見どころがたくさんあるが、今回は成田山の“もう1つの愉しみ方”をご紹介しよう!それは、「狛犬愛好家」が“メッカ”と呼ぶほど、バラエティーに富んだ「狛犬」が、境内のあちこちに点在することだ。そんな愛嬌のある狛犬たちを巡りながらの参詣は、愛好家でなくても充分愉しめるだろう。お帰りのころ、あなたも“狛犬愛好家”になっているかも?

「総門」をガッチリ護る狛犬は、203歳!

「総門」をガッチリ護る狛犬は、203歳!

写真:井伊 たびを

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参詣者はまず、高さ15mの総欅造りの立派な「総門」に迎えられる。荘厳な雰囲気が漂うこの「総門」は、開基1070年の記念事業として、平成19年(2008年)に、建立されたもので、まだ真新しい。文句なしで“成田山の表玄関”の風格がある。

この「総門」を、ガッチリ護っている狛犬。生まれは文化11年(1814年)で満203歳になる。考えてみれば、長い間頑張っているものだ!

「総門」をガッチリ護る狛犬は、203歳!

写真:井伊 たびを

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たてがみの流れの柔らかさ、ピタリと定まった目線。台座にまで及ぶ毛並みは、江戸形狛犬の特徴を彫り込んである。誕生させた“石工のこだわり”を現代に伝えている芸術品だ。

「総門」をガッチリ護る狛犬は、203歳!

写真:井伊 たびを

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先を急いで「総門」をくぐり抜けないように見あげてみよう!「総門」の蟇股(かえるまた)という欄間にあたる部分には、十二支の木彫刻が施されている。また、楼上には八体の生まれ歳守り本尊が奉安されている。

「仁王門」へ伸びる参道にいる狛犬

「仁王門」へ伸びる参道にいる狛犬

写真:井伊 たびを

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総門をくぐって「仁王門」へ至る参道の中ほどにいる狛犬。参詣者は、眼前に現れる「仁王門」の華麗さに心奪われ、残念ながら見過しがちだ。岩山のてっぺんで、誇らしげなポーズをとっている狛犬。その躍動感あふれる姿を、360度一回りしながらじっくり鑑賞してみたい。

「仁王門」へ伸びる参道にいる狛犬

写真:井伊 たびを

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参道から見あげる威風堂々たる「仁王門」は、天保2年(1831年)に再建された“国指定重要文化財”。門の左右には、「密迹金剛(みつしゃくこんごう)」、「那羅延金剛(ならえんこんごう)」の二尊が奉安され、昔から成田山の門を護っている。

ところで、見過ごす参詣者も多いだろうが、仁王さんの裏仏として、広目天(こうもくてん)、多聞天(たもんてん)の二天が、背面に奉安されている。金網の隙間から見上げるお姿に、その御利益を授かりたいものだ。

また、中央の「魚がし」の文字が大きく目立つ“大提灯”は、魚河岸講の奉納によるもので、重量は800Kgもある。

「仁王門」へ伸びる参道にいる狛犬

写真:井伊 たびを

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大きな口をあけて「いらっしゃ〜〜い!」と、叫んでいるわけでもないんだろうけど、参道から「仁王門」へ向かう、急勾配の階段を上り切った右手にいる「阿吽像」の“阿像”。それにしても、いい加減アゴが疲れるだろうな!と、いらぬ心配をしてしまう。

「清龍権現堂」はスマートな狛犬が護る!

「清龍権現堂」はスマートな狛犬が護る!

写真:井伊 たびを

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「大本堂」の裏手を奥へ進んで来れば、「光明堂」の右手奥に「清瀧権現堂」を見つける。こちらは、享保17年(1732年)に建立されたもの。時の将軍は、徳川吉宗だが、“桃山様式”のような華麗な色彩で覆われている。“成田山の鎮守”として、「地主妙見」と「清瀧権現」が合祀されている。

「清龍権現堂」はスマートな狛犬が護る!

写真:井伊 たびを

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ここ「清瀧権現堂」を護っているのが、スマートな狛犬。「ゼンゼン“狛犬”らしくなくて、まるでどこにでもいそうな普通の“痩せ犬”のようだ!」とか、「オオカミのようだ!」なんて、話している参詣者もいる。それでも、狛犬は結構真剣な様子だ。

「清龍権現堂」はスマートな狛犬が護る!

写真:井伊 たびを

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それにしても、狛犬の特徴である“巻き毛”もないし“髪”もない。それに、尾は縦に巻き上げている。やっぱり!どこかのペット犬のようだ。

「釈迦堂」には、狛犬仲間が大集合!

「釈迦堂」には、狛犬仲間が大集合!

写真:井伊 たびを

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「釈迦堂」前にいる存在感溢れる狛犬だけで、満足されてはいけない!なるほど、堂々とし風格は、総門前の狛犬と同様だが、この「釈迦堂」前には、“いろいろな狛犬”があちこちに潜んでいる。

ところで、ここ「釈迦堂」は、安政5年(1858年)に建立された重要文化財である。かつての本堂であり、大本堂の建立にあたって昭和39年(1964年)に、現在の場所に移されたものだ。

仏教を開いた“釈迦如来”や、普賢、文殊、弥勒、千手観音の「四菩薩」が奉安されている。周囲には、五百羅漢や二十四孝の彫刻がほどこされ、江戸時代後期の特色をよく残している総欅づくりの御堂だ。厄除お祓いの祈祷所でもある。

「釈迦堂」には、狛犬仲間が大集合!

写真:井伊 たびを

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その御堂へ上る階段の足もとに注目!そこには、「これは、芸術品だ!」と参詣者を唸らせる狛犬たちがいる。「狛犬愛好家」ならば、けっして見逃さないだろうけど・・・。

「釈迦堂」には、狛犬仲間が大集合!

写真:井伊 たびを

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さて、お次は、「狛犬愛好家」といえども、見つけ出すのに一苦労する狛犬たち。灯篭の足もとにひかえる八体。しっかり見てまわろう。それぞれ、違う表情が、「とてもユーモラス!」だって、多くの参詣者を和ませている。

“狛犬見つけ隊”になって探してみよう!

“狛犬見つけ隊”になって探してみよう!

写真:井伊 たびを

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まずは、“狛犬見つけ隊”の初級編。こちらは、誰にでもすぐに見つけ出される“成田山一の人気者”である「江戸形ブロンズ狛犬」だ。「仁王門」をくぐれば、すぐに目に飛び込んでくる。嘉永3年(1859年)生まれの満158歳。狛犬仲間では、まだまだ若輩ものだ!

“狛犬見つけ隊”になって探してみよう!

写真:井伊 たびを

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続いて中級編。「もしかして、あなたは後期高齢者?」と思しき姿のブロンズ製の狛犬。「光輪閣」へ向かう石段の上り口に居る。“玉取り”と“子取り”の対である。成田山駐車場から“出世開運隧道”をぬけて来れば、まず最初にお目にかかれる狛犬だ。

“狛犬見つけ隊”になって探してみよう!

写真:井伊 たびを

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いよいよ!“見つけ隊”の超上級編。こちらの狛犬が見つかれば、あなたも立派な「狛犬愛好家」になっている。

成田山公園“紅葉まつり”へ行こう!

狛犬巡りをしながらの参詣は、もしかして、あなたを「狛犬愛好家」にしてしまうかも?

ところで、成田山の境内には、東京ドーム約3.5個分(16万5000u)にも及ぶ広大な公園が整備されている。その“成田山公園”では、梅・桜・藤・菊・紅葉など四季折々の姿を愉しむことができる。

毎年11月中旬に見ごろを迎える紅葉は公園一帯を彩り、秋の成田山を紅一色に染め上げる。そんな美しい紅葉が、広がる公園の散策はイチオシである。

今年(2017年)の“成田山公園紅葉まつり”は、11月11日(土)〜11月26日(日)の期間で開催されている。“狛犬見つけ隊”になって、色づく深まる秋を堪能されてはいかがだろう?

<大本山成田山新勝寺の基本情報>
住所:千葉県成田市成田1番地
電話番号: 0476-22-2111(代表)
アクセス:京成電鉄「京成成田駅」またはJR線 「成田駅」より徒歩10分

2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/10/09 訪問

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