金沢に観光に来たならば、誰もが必ず立ち寄るのが兼六園や香林坊。それらからほど近い場所に金沢21世紀美術館があります。
『まちに活き、市民とつくる、参画交流型の美術館』と謳っているように、屋外だけでなく屋内にも多くの無料作品を有し、さらに参加型のイベントも数多く実施しています。私が訪れた日も、いくつかの作品の前での市民による演奏会が行われていました。
美術館の紹介資料で露出度が最も高いのがこの作品。レアンドロ・エルリッヒによる、その名もそのままな(!)"スイミングプール"です。見たことある!って方も多いのでは?
これ、実際の水深はプール中ほどのたったの10センチしかないのですが、上から見ると、本当に普通の深さのプールの底に人が沈んでいるように見えるので不思議。プールの下に入って、自分が作品の一部になるのも現代美術ならではのお楽しみです。
数ある作品の中で、ぜひ時間をとって見ていただきたいのが、ジェームズ・タレルの"ブルー・プラネット・スカイ"。部屋の壁に沿ってベンチが設置してあり、写真のように、天井に開いた空間から空を見るという作品です。
四角く切り取られた空を見る、言ってしまえばただそれだけなのですが、刻々と変わるその光景には飽きることがありません。
しかもこの作品、無料で公開されているんです。なんてスバラシイ!もし私が金沢市民になることがあったら、足繁く通ってしまうこと請け合いです。
また、直島の地中美術館に"オープン・スカイ"という同時期・同趣向の作品があるので、それも機会があったら見ていただきたいと思います。私はそちらを先に見たのですが、2つを見ることで、ますます彼の作品にはまってしまいました(笑)。
さて、地元金沢にちなんだ作品が、マイケル・リンの"市民ギャラリー 2004.10.09 -2005.03.21"。加賀友禅の歴史や手法を学んだうえで制作にあたったそうです。館内全体が白を基調とした落ち着いた空間なので、こちらの色鮮やかさは格別です。
壁一面の作品の下には同じモチーフをデザインした椅子が備え付けてあって、前方の屋外作品をガラス越しに鑑賞できるという趣向になっています。座ってしまうと、この作品自体は見えなくなってしまうのが、ちょっぴり残念。
金沢というと「古都」のイメージが最初に来ますが、しっぽりとした風情だけでなく、こんな美術館やセンスあふれるカフェや雑貨屋さんなどの「現代」の風情も楽しんでみてください。
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(2024/12/13更新)
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