備前焼の里は、大阪駅から新幹線などを利用して電車で約2時間、JR赤穂線・伊部(いんべ)駅の北側周辺にあります。こじんまりとした街なので、2〜3時間もあれば全て散策する事ができます。駅を降りると、さっそくあちこちに備前焼を販売するお店が見えてきて、ここがまさしく備前焼の街である事が実感できます。
さらに進むと、レンガ造りの大変美しい煙突があちこちに立ち並んでいるのが見えてきます。これは備前焼の制作の際の窯のものです。この煙突、真下に立つと意外に高さがあります。そして、眺めているとなぜか懐かしいような切ないようなノスタルジックな気分になっていくのです。この不思議!な心持ちは、ぜひ実際に訪れて体感してみてくださいね。
また、伊部の街の魅力はやはり何と言っても「お買いもの」!数多くの備前焼の販売店が軒を連ね、どのお店に入るか迷ってしまうほどです。「備前焼」と一口に言っても、その作風や見た目は様々。一般に知られている素朴な味わいのものから、あまり流通していない「青備前」といったものもあります。店舗によって、置いてある系統もちょっとづつ違うので、好みにあったお店でじっくり選ばれるのが良いでしょう。気鋭の若手作家の斬新な作品を販売しているモダンなお店もあります。
JR伊部駅から北に徒歩約7分ほど行ったところに、「天津(あまつ)神社」があります。伊部地域の氏神であり、学問の神様・病気平癒の神様と共に、備前焼の神様も祀っています。こちらの神社の特色は、なんといっても「備前焼づくし」なところです。まず最初に訪れて目に入ってくるのは、重厚感のある赤茶色の狛犬。大変珍しい事に、なんとこれも備前焼でできているのです。また、参道の足元を見てみると、そこには神社らしからぬモダンな備前焼のタイルが!奥に進む前から「備前焼づくし」な状態に期待は高まります。
こちらの天津神社、本殿や神門など、江戸時代に創建された建物が多く残る大変由緒正しい神社です。なかでも必見は「神門」。階段を登ると、赤褐色の瓦を乗せた神門が表れてきます。神門は江戸時代に建てられたもので、瓦と壁のタイルは全て備前焼でできています。境内にはこのように備前焼でできたものがあちこちにちりばめられています。「これも備前焼!」と探して歩くのも非常に楽しいでしょう。
更にこの神社の北側裏山には「伊部北大窯跡」と呼ばれる史蹟があります。室町時代から江戸時代にかけて、この地の備前焼の同業者が共同で使用した大規模な窯の一つだそうです。なんとなんと、足元を見てビックリ!当時の陶器の破片が地面に大量に落ちているではありませんか!歴史好き&考古学好きの方はきっと興奮する体験ができるはずです。
伊部北大窯跡から更に奥に進んだところに展望台があります。こちらは、レンガの煙突が調和する、美しい町並みが一望できる絶好のビューポイント!!実際に歩いた時には気付かないのですが、かなりの本数の煙突があちこちに建っている事が分かります。こちらの展望台、神社からの距離はほとんどないのですが足元がかなり悪いので、スニーカーなどの準備をする事をおススメします。
【名前】天津(あまつ)神社
【住所】岡山県備前市伊部628
【電話】0869-64-2738
【アクセス】JR赤穂線伊部駅から徒歩7分
備前焼の里、岡山県・伊部(いんべ)の旅はいかがでしたでしょうか?観光地としてはそれほど有名ではありませんし、休日でも観光客はまばらです。でもそのおかげで、まるでタイムスリップしたかのような、不思議な懐かしさを覚える街並みを堪能できるのです。ぜひ一度、岡山観光のついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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(2024/10/14更新)
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