“紅く燃える天空の池”四国一美しい山・三嶺(徳島県側のコース)

“紅く燃える天空の池”四国一美しい山・三嶺(徳島県側のコース)

更新日:2017/10/31 16:33

春野 公比呂のプロフィール写真 春野 公比呂 歴史研究家、郷土文筆家、郷土登山家
高知県の最高峰で県境にある剣山系の三嶺は、四国では石鎚山、剣山に次ぐ人気を誇り四国一美しい山と言われています。美しさの一つが徳島県側からのコース沿いにある天空の池。ゆえに上るときは徳島県側からのコースがオススメ! そこから稜線一帯を覆う天然記念物のコメツツジは、10月中下旬から11月上旬に紅く燃え上がります。その紅葉の赤とミヤマクマザサが覆う大平原の緑のコントラストをお楽しみ下さい。

新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴う、県境をまたいだ移動の自粛が2020年6月19日より解除されます。また県境をまたぐ観光については「徐々に行い、人との間隔を確保すること」というガイドラインが政府より示されています。各種報道機関の発表、施設や各自治体のホームページなどで最新の情報をご確認ください。(LINEトラベルjp)
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山上の池は邪馬台国の溜池?

山上の池は邪馬台国の溜池?

写真:春野 公比呂

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三嶺の最短コース登山口は徳島県三好市側の三嶺林道終点にあり、ここからなら高知県側のコースより1時間以上短い2時間少々で登頂できます。しかし近年、この林道は治山工事等で通行止めになることも…。しかし、その場合は林道入口から違うコース(平尾谷川コース)を登っていけば大丈夫。50分以上よけいに時間がかかりますが、それでも高知県側から登るよりは楽です。

尚、山名の読み方は徳島県側では「みうね」ですが、高知県側では「さんれい」と読みます。国土地理院では「みうね」を採用しています。

林道終点からのコースはブナやヒメシャラ等の自然林が豊富。10分ほど登った地点を始め、二、三ヶ所に紅葉樹林帯があります。高木のため、下から写真を撮ると日光が葉に当たり、鮮やかに写ります。
「ダケモミの丘」付近の尾根上の三叉路に出て、一旦北西に下った所の鞍部で平尾谷川コースと合流すると、一気に登山者が増え、「登山銀座」と化します。

山上の池は邪馬台国の溜池?

写真:春野 公比呂

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尾根の形が不明瞭になると急傾斜のガレ場(石ころだらけの礫地)を登るようになります。しかし樹林帯がなくなることから、展望は振り返ると素晴らしいかぎり。

ガレ場を過ぎると一帯が天然記念物であるミヤマクマザサに覆われるようになり、斜面には巨石や大岩が点在していますが、紅葉のコメツツジも顔を出し始めます。

山上の池は邪馬台国の溜池?

写真:春野 公比呂

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尾根に出るとそこは”天空の池”見残池南の三叉路。見残池には周回する歩道があり、景観が優れていることから、山頂よりも人気が高い場所。寒い日や降雨時は畔に建つ避難小屋「三嶺ヒュッテ」を利用できます。

こんな標高の高い所に満々と水を湛えた池があることは不思議ですが、「邪馬台国四国山上説」によると、これは先史の古代人が築造した溜池だとされています。

空飛ぶ池

空飛ぶ池

写真:春野 公比呂

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見残池の東下一帯が断崖となっているため、まるで池と周辺の地形が宙に浮いているように見えます。まさしく天空の池。

空飛ぶ池

写真:春野 公比呂

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見残池から標高1893.4mの山頂までコメツツジ群落が続いており、登山道沿いのそれはまるでファイヤーベルト。この花は花弁が米のように見えることから名付けられました。花期は6月下旬から7月中旬。

空飛ぶ池

写真:春野 公比呂

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標高が高いだけにガスが稜線を覆うことも多いのですが、山頂から南の東熊山(1720m)へと続く尾根の東斜面を見ると紅葉で埋め尽くされています。

山脈の全ての山が燃える

山脈の全ての山が燃える

写真:春野 公比呂

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燃えるコメツツジ群落は山頂から西熊山(1815.9m)を経て、鋭鋒・天狗塚(1812m)まで続いています。山脈自体が燃えているのです。

山脈の全ての山が燃える

写真:春野 公比呂

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登山初級者や体力のない方は山頂から来た道を引き返せばいいのですが、余力のある方はここから東熊山へと向かい、縦走回遊してみましょう。三嶺からの下りは最初、急勾配になっているため、ロープを掴んで下りる箇所もあります。
東熊山は別称を「カヤハゲ」と言いますが、これは茅のハゲ山という意味でしょう。その名の通り、山頂一帯はまばらに生えた草地になっています。当然展望は良好。ここから韮生越(にろうごえ)までも牧歌的景観。

山脈の全ての山が燃える

写真:春野 公比呂

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道標の建つ「白髪分岐」は「土佐富士」こと白髪山(1769.7m)へのコースとの分岐。ガスさえかかっていなければ、振り返ると東熊山から三嶺の雄大な景色を望むことができます。

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白骨林の立つ広大な美しい笹原

白骨林の立つ広大な美しい笹原

写真:春野 公比呂

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白髪山も360度の展望を誇りますが、分岐から往復すると1時間20分ほどかかるため、やり過ごし、広大な笹原が広がる白髪避難小屋の建つ広場へと向かいます。こちらもガスがなければ、写真のようなパノラマが広がります。その広場の一角には白骨林もあり、点景となっています。

白骨林の立つ広大な美しい笹原

写真:春野 公比呂

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避難小屋の側に三嶺林道方面の道標が出ており、そこからその「四ツ小屋谷コース」を下山するのですが、近年、麓の案内板や自治体が発行する登山マップにはこのコースが記載されていません。それはコースの約7割が消滅しているからです。そのコースは単純に尾根や谷沿いを下るのではなく、最初、山腹を下り、途中からいくつもの沢と斜面をトラバース(横切る)していくのです。

それでも随所に先人が付けた赤テープ等がコースサインとしてあるため、それさえ見逃さなければコースを外すことはありません。
ルート沿いにはカツラ等の大木もありますが、中には下部が空洞となっている巨木もあり、しゃがめば通り抜けられそうです。

白骨林の立つ広大な美しい笹原

写真:春野 公比呂

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地形図を見ただけでは分からない、いくつもの沢を渡渉して行きますが、下方に来ると浅いせせらぎになっている箇所も目立ちます。
この復路、最後に急勾配の上りが待っています。それを登り切った所が三嶺林道の終点です。

「四国一美しい」には理由あり

三嶺は「日本二百名山」の一つでもあり、四国では有名な山ですが、標高が石鎚山や剣山より若干劣るため、四国以外の入山者はその二山に比べるとはるかに少ない状態です。しかしその二山のような観光地化はされていないため、自然が麓から山頂まで豊富。更に真っ赤に燃えるコメツツジの大群落の紅葉は、他の山域ではなかなかお目にかかれません。

山上の池についても同様。高山の池は全国各地にありますが、まるで山塊から分離して宙に浮いているかのような景観の「天空の池」はなかなかありません。
実際に登ると必ず「四国一美しい高山」であることを実感できることでしょう。

<三嶺の基本情報>
所在地:徳島県三好市東祖谷と高知県香美市物部町との県境
問合せ先: 0120-404-344(三好市観光案内所)・088-637-1230(徳島森林管理署)
アクセス:公共交通機関利用時はJR阿波池田駅より四国交通バス久保行きで約1時間50分、終点降車→三好市営バス剣山行きで25分、名頃降車(市営バスは土日祝祭日のみ運行、夏休み期間は毎日運行)→徒歩3時間ほどで三嶺山頂

車で徳島県方面からは徳島自動車道井川池田IC→国道32号(高知方面)→県道45号→県道32号→国道439号→三嶺林道入口駐車場(全行程:約2時間)→徒歩3時間弱で三嶺山頂。

車で高知県方面からは高知自動車道大豊IC→国道32号(徳島方面)→県道45号以降、ルートと所要時間は上記とほぼ同じ。

コースタイム:三嶺林道終点からの本コース回遊は5時間半ほど。
※三嶺林道入口の通行止めガードが路肩に寄せられている場合は林道を車で通行できますが、車高の低い車は走行不可。林道終点手前に駐車場あり。車両通行の可否については徳島森林管理署へお問い合わせください。

※2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 1996/10/20−2014/10/26 訪問

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