江戸時代の秘伝レシピ!香取市「小堀屋」のまっ黒蕎麦グルメ

江戸時代の秘伝レシピ!香取市「小堀屋」のまっ黒蕎麦グルメ

更新日:2017/11/09 14:41

Naoyuki 金井のプロフィール写真 Naoyuki 金井 神社・グルメナビゲーター
江戸末期からの建造物が残る千葉県香取市佐原にある「佐原の町並み」。
その情緒ある町並みには、国の史跡である伊能忠敬旧宅を始め多くの文化財があり、その一つが今回ご紹介する江戸時代から続く老舗蕎麦屋「小堀屋本店」。そして、その名物が、江戸時代から伝わるレシピによる「黒切りそば」なのです。
インパクトの強いビジュアルの蕎麦が一体どんな味なのか、文化財である小堀屋の家屋と共にご紹介いたします。

小江戸の名残の佐原の町並み

小江戸の名残の佐原の町並み

写真:Naoyuki 金井

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そもそも佐原の町並みは、江戸時代に船運が盛んになり、小野川沿いの町が物資の集散地として栄えたもの。それ以降、昭和前期までに建てられた木造の町家建築、蔵造りの店舗建築、洋風建築などが現在まで残り、情緒豊かな町並みを形成しています。

小江戸の名残の佐原の町並み

写真:Naoyuki 金井

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その小野川には幾つもの橋が架けられており、これも船運で栄えた町らしい風情を醸し出しています。

特に「樋橋」は、かつて小野川の東から対岸の水田に用水を送る為にあった大樋を、現代の観光用としてイメージして作られた橋です。30分ごとに落水し、ジャージャーと音を立てるので「じゃあじゃあ橋」の通称で親しまれており、「残したい日本の音風景100選」の一つにも選ばれています。

小江戸の名残の佐原の町並み

写真:Naoyuki 金井

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様々な歴史的建造物がある小野川沿いですが、その中でも代表的な建物が、日本地図で知られた伊能忠敬の旧宅です。じゃあじゃあ橋の前にある旧宅は、一際大きく当時の伊能家の反映振りを映し出しています。

それもそのはず、当時の伊能家は佐原村の名主で、幼名三治朗の名で婿入りした伊能忠敬は、隠居する50歳までここに住んでいました。商才もあり、商売をかなり拡大させた実業家であったというのは意外ですね。

老舗中の老舗の佇まい

老舗中の老舗の佇まい

写真:Naoyuki 金井

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その伊能家旧宅から樋橋を渡り150mほどにあるのが、今回ご紹介する小堀屋です。
元々醤油醸造を営んでいましたが、江戸時代後期の1782年に蕎麦屋を開業し、今日に至っています。現在のご主人は創業以来九代目で、その佇まいはまさに江戸時代を彷彿とさせる有数の老舗です。

老舗中の老舗の佇まい

写真:Naoyuki 金井

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蕎麦屋を開業した1782年は天明の大飢饉の前年です。この頃、伊能忠敬は37歳で佐原村の名主として村の貧民救済に尽力していた頃なので、もしかすると伊能忠敬も訪れていたかも知れません。

老舗中の老舗の佇まい

写真:Naoyuki 金井

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店内の土間の両側は畳敷きの客席で、現在は使用されていませんが、二階ももともと客席でした。奥の間仕切り以外、ほとんどが建築当時のままで、床の間、天井、梁などの造りや黒光りする色調が歴史の重みを感じさせてくれます。

江戸時代まんまのグルメ

江戸時代まんまのグルメ

写真:Naoyuki 金井

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老舗のポイントは建物だけではありません。ここには建物以外にも数々のお宝があり、特に家宝として受け継がれてきた江戸時代の1803年に書かれた秘伝書には、57種類の麺の製法が記されています。

江戸時代まんまのグルメ

写真:Naoyuki 金井

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その秘伝書レシピの特異な蕎麦が「黒切りそば」。北海道日高昆布を練りこんだ真っ黒な細打ちの麺は、独特の歯ごたえとのど越しが特徴です。
微かに香る潮のかおりが、200年の伝統と歴史を感じさせてくれるのです。

小堀屋の基本情報

住所:千葉県香取市佐原イ505
電話番号:0478-52-4128
アクセス:
【電車】JR成田線 佐原駅から徒歩8分
【車】東関東自動車道 佐原香取ICから4km
水曜日定休(祝日の場合は営業、翌日休。正月1日2日休)
営業時間 11:00〜16:00<予約不可>

2017年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/08/13 訪問

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