写真:高橋 しゅう
地図を見る長野方面から飯山線に乗車した場合、ほぼ中間に位置しているのが過去に日本最高の積雪を記録したこともある森宮野原駅です。この駅を過ぎると列車は長野県から新潟県へと入って進んで行きます。
飯山線沿線は全線を通して有人の駅は限られていて、ほとんどの駅が小さく乗り降りする人も少ない無人駅となっています。車窓から眺めていると、かなりの高さまで雪に覆われた駅、木々の中にひっそりとたたずむ駅、集落の中にある駅、木造駅舎の駅等、駅によって様々な表情があります。そして途中駅から地元の方々が、一人ふたりと乗り込んでくる生活路線としての日常の光景を見ていると、ローカル線ならではの旅情をいっぱいに感じることができます。
写真は雪に覆われた無人駅の足滝駅です。
写真:高橋 しゅう
地図を見る飯山線の途中駅、新潟県津南町にある津南駅は、駅舎に温泉が併設されている珍しい駅です。駅の改札を抜けて2階に上がると、そこが温泉というとても便利な場所にあり、しかも浴室の窓から湯船に浸かりながら飯山線の走行風景が見られるという鉄道好きにもたまらない温泉でもあります。(但し、本数が少ないので列車が見られる機会は多くありません。)
旅程に余裕がある方は寒い冬の時期、途中下車して温泉入浴で温まり、リフレッシュしても良いのではないでしょうか。尚、入浴される際は、飯山線の運行本数が少ないので時刻表を確かめてご利用下さい。但し、月曜日(祝日の場合は翌日)は休館日となりますのでご注意下さい。
※詳細は関連メモを参照下さい。
写真:高橋 しゅう
地図を見る飯山線は、大部分が信濃川(長野県内では千曲川)に並行するように通っていて、川に沿ったり離れたりしながら列車は進んで行きます。その為に車窓からは、白銀の世界の中を悠々と、時には急流となって流れる日本一長い大河と、その向こうには越後の山並みが広がります。
飯山線の旅では、列車に乗っているだけで、美しい雪景色や大自然の風景が堪能できますので、この路線の魅力となっています。
写真:高橋 しゅう
地図を見る列車の旅では、座席に座って流れる景色を見ることが、旅の大きな楽しみになりますが、飯山線を走る車両では、車両の最後尾に立って景色を見ることもできるのです。
車両の最後尾は通常、乗務員(車掌)が使う場所となりますが、ワンマン運転(車掌が乗務しない)が主体の飯山線では、ほとんどの列車で運転台を除いて、乗客も立ち入ることができるのです。※戸狩野沢温泉〜越後川口の区間となります。
運転台脇の最後尾の窓は、流れ去るレールと景色を堪能できる眺望抜群の特等スペースです。時には、自分の座席から離れて違う車窓を楽しむのも面白いものです。ちなみに車両前方は運転手のスペースとなりますので、運転席越しになりますが、そこからも前面を展望することができます。
写真:高橋 しゅう
地図を見る飯山線は、新潟県内においては米どころとして名高い魚沼地区を走りますので、随所に田園風景を見ることができ、冬の間は田畑は雪で覆われ、真っ白な風景が広がります。車窓からは辺り一面の雪原、雪に覆われた棚田の風景、伝統的家屋が点在する農村風景が、移り変わりながら流れて行きます。
そんな風景をみながらエンジン音を響かせて、雪景色の中を進んで行くディーゼルカーに乗っていると、きっと旅の情緒にたっぷり浸ることができると思います。
飯山線は、ローカル線として旅の魅力あふれる路線となっていますが、反面運行本数が少ない路線でもあります。特に、途中駅の戸狩野沢温泉(長野県)〜越後川口(新潟県)までの区間は1日の運行本数が上下各8〜10本程度(区間による)となり、さらに途中駅で乗り継ぎが必要となる時間帯もありますので、予め時刻表でスケジュールを確かめてからお出かけ下さい。
また、豪雪地帯を走る為、冬期間においては大雪で運休となったり、不定期で除雪作業の為に一部列車が運休となる場合もありますので、JR東日本の運行情報等もあわせて確認して下さい。
雪国を走るローカル線ならではの不便な点もありますが、それを乗り越えても、乗ってみる価値のあるお勧めの路線です。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
高橋 しゅう
旅に出ることがとても好きな「高橋しゅう」です。小学生の頃からの日帰り一人旅に始まり、学生時代は国内・海外各地を旅行、就職後は旅行会社勤務と休日の個人旅行を続け、旅が人生の中心にある生活を楽しんでいまし…
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索