この世の極楽浄土!「浄瑠璃寺」の九品仏と貴重な仏様〜京都府木津川市加茂町〜

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この世の極楽浄土!「浄瑠璃寺」の九品仏と貴重な仏様〜京都府木津川市加茂町〜

この世の極楽浄土!「浄瑠璃寺」の九品仏と貴重な仏様〜京都府木津川市加茂町〜

更新日:2014/09/30 12:38

いずみ ゆかのプロフィール写真 いずみ ゆか ライター

皆様は京都と奈良の境に極楽浄土を現したお寺があるのをご存じでしょうか?
京都府木津川市加茂町の「浄瑠璃寺」は平安時代に盛んに信仰された阿弥陀浄土信仰の形式を残す貴重なお寺。ここには数体の秘仏や現存する唯一の九体阿弥陀如来像などがお祀りされており、国宝や重文に指定された貴重な仏様の宝庫でもあります。
九体揃った国宝阿弥陀如来様(九品仏)のお姿はまさに圧巻!この地で極楽浄土を体感してみましょう。

静謐な雰囲気の山門・・浄土への入り口

静謐な雰囲気の山門・・浄土への入り口

写真:いずみ ゆか

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浄瑠璃寺は奈良のお寺と勘違いされている方が多いのですが、実際は京都のお寺。アクセスは奈良からの方が大変便利で、JR奈良駅や近鉄奈良駅から奈良交通バスを利用し、所要時間約30分で訪れる事が出来ます。道中もまるで日本昔話を彷彿とさせる素朴な里山の情景が広がります。参道から山門に至るまでは、喧騒から離れた静謐さが漂い、これぞまさしく「浄土への入り口」といった雰囲気。

浄瑠璃寺がある一帯は「当尾(とうの)」と呼ばれ、古くから良質の花崗岩を産出した地。磨崖仏や石仏・石造文化財が数多く点在しています。そのため「石仏の里」と呼ばれ、独特の雰囲気が残る地でもあります。浄瑠璃寺と合わせて散策すると、また一味違った極楽浄土を味わう事が出来きてお勧めです。

極楽浄土は春夏秋冬美しい

極楽浄土は春夏秋冬美しい

写真:いずみ ゆか

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浄瑠璃寺の創建は永承二年(1047年)と言われ、東方浄瑠璃浄土の教主である「秘仏薬師如来」が安置された事が始まりとの事。その後、嘉承二年(1107年)に御本堂の阿弥陀堂が建立され、「九体の阿弥陀如来様」が安置されて西方浄土が再現されました。
伽藍配置は山門より左手【東】に「三重塔」→中央に「宝池」→山門より右手【西】に御本堂「九体阿弥陀堂」。

貴重な仏様は「三重塔」に秘仏1躰、山門入ってすぐの「灌頂堂(かんじょうどう)」に秘仏4躰、御本堂「九体阿弥陀堂」に秘仏1躰・国宝11躰・重文が2躰お祀りされています。
「灌頂堂」には『秘仏大日如来像』『秘仏弁財天像』『秘仏役行者像』『秘仏開山 義明上人像』が祀られ、御開帳はたった年に3日間しかありません!

■〈御開帳日〉1月8日・9日・10日

また浄瑠璃寺は関西花の寺霊場第十六番のお寺でもあるので春夏秋冬美しいお寺としても大変有名。
春には小説家掘辰雄さんの『浄瑠璃寺の春』にも出てくる山門の馬酔木(あしび)や桜、夏はかきつばたや紫陽花、秋は紅葉や当尾柿、冬は千両・万両の赤い実などの美しさが際立ちます。
中央の宝池付近や境内の至る所で四季折々の草花が咲き誇る姿が見られ、その美しさに皆様もきっと極楽浄土を体感出来るはず!

【東】お会いするには運も必要!『秘仏薬師如来像』

【東】お会いするには運も必要!『秘仏薬師如来像』

写真:いずみ ゆか

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【東】には平安時代に移築された国宝「三重塔」があり、そこには東方浄土(=浄瑠璃浄土)の如来で、人々を現実の苦悩から救い西方浄土へ送り出してくれる遣送仏『秘仏薬師如来様』がいらっしゃいます。

■〈御開帳日〉・毎月8日・彼岸の中日・正月三が日
※ここ数年「奈良 祈りの回廊」や「木津川市秘宝・秘仏公開」の催しに合わせ10月末〜11月上旬にも約1週間御開帳されています。詳しくは下記MEMO欄より、各HPをご確認下さい。 

ご注意頂きたい点は『ただし好天に限る』という条件付きの御開帳なので、滅多に拝見出来ないこと。晴れの日にしかお会い出来ない、訪れる人の『運』が試される仏様なのです!
ご心配な方は事前にお電話でご確認をお勧め致します。
■〈電話番号〉0774-76-2390

ここで「浄瑠璃寺」の正しい礼拝の仕方をご紹介致しましょう。

1.【東】にある「三重塔」を訪れて、『秘仏薬師如来像』に苦悩の救済を願い拝みます。

2.その場で振り返り →宝池越しの【西】の御本堂「九体阿弥陀堂」を臨み、『国宝九体阿弥陀如来様』に来迎を願って拝むのです。
では、実際に「三重塔」の前で振り返ると・・・

【西】お彼岸で知られる来世「西方浄土」を体感

【西】お彼岸で知られる来世「西方浄土」を体感

写真:いずみ ゆか

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【西】には御本堂の国宝「九体阿弥陀堂」があり、ここには西方浄土(=極楽浄土)の如来で全ての衆生を迎えてくれる来迎仏『国宝九体阿弥陀如来様』がいらっしゃいます。
宝池・庭園・御本堂が眼下に広がり、西方浄土を現した世界を一望出来るのです。素晴らしい景色なので、時を忘れてしまうほど。
宝池の東岸が「此岸(しがん)」と呼ばれる現世で、対岸の西岸がお彼岸で知られる「彼岸」と言う来世を現しているのです。そして更に凄い秘密が!
その秘密とは・・・先ほど【東】の『秘仏薬師如来像』の御開帳日「彼岸の中日」がポイント。

春分・秋分の「彼岸の中日」になると太陽がちょうど【東】の「三重塔」から昇り→【西】の御本堂「九体阿弥陀堂」の真裏に沈むのです。
お彼岸の日(春分・秋分)に合わせて太陽の軌道も計算して設計されているとは。本当に驚きです。晴れ渡った「お彼岸の中日」こそ、最も極楽浄土を体感出来るの日なのかもしれません。

唯一ここにしか現存していない!貴重な九体の国宝阿弥陀如来像『九品仏』

唯一ここにしか現存していない!貴重な九体の国宝阿弥陀如来像『九品仏』

提供元:〈写真〉浄瑠璃寺 〈撮影〉中淳志氏

辿り着いた西方浄土の御本堂「九体阿弥陀堂」では、九体揃った阿弥陀如来様がお迎えして下さいます。堂内に入った時が、恐らく一番極楽浄土を体感出来る瞬間。
同サイズの輝く金色の仏様が一同に揃うお姿は、誰もが初めて見る光景で本当に圧巻!平安藤原期の作で国宝に指定されています。

中尊のみ他の八体より大きく、御手の印相が唯一「来迎印」を結んでおられます(他の八体は定印)。この印相は弱いものを引き上げ助けて下さるという意味。八体の仏様はそれぞれ表情や法衣が微妙に違う点にもご注目下さい。(八体中一体のみ鎌倉期のもので光背に唯一鳳凰が刻まれています)

平安時代、経典の九品往生説(くぼんおうじょうせつ)に従って、九体の阿弥陀如来像を安置した「九体仏堂」が、京都には約30棟も建立されました。しかし残念ながら多くの戦乱で焼失し、唯一、浄瑠璃寺のみ「九体仏堂」と九体揃った阿弥陀如来様は現存しています!そのため地元の方々には『九体寺(くたいじ)さん』と呼ばれ親しまれているそう。またこの貴重な九体の阿弥陀如来像は『九品仏(くほんぶつ)』とも呼ばれています。

※九品往生説とは、日頃の行いによって、阿弥陀様が「上品上生(じょうぼんじょうしょう)」から「下品下生(げぼんげしょう)」の9段階のいずれかのランクの浄土にお迎えして下さるという考え。上品・下品の言葉の由来でもある。
※写真は浄瑠璃寺の許可を得て、お借りしたもの

秘仏吉祥天女像も必見!あまりに貴重な仏様が揃う、稀有なお寺

浄瑠璃寺には、かの有名な『秘仏吉祥天女像』もおられます。
『秘仏吉祥天女像』に関しては、下記MEMO欄より「一度は見たい絶世の美女秘仏!「浄瑠璃寺」の『吉祥天女像』に恋しよう」をご覧下さい。鑑賞ポイントや御開帳日等を掲載しています。

もし浄瑠璃寺の秘仏全てを一気に楽しみたいなら、1月8日晴れの日一度きりのチャンスしかありませんのでご注意を!
貴重な仏様を楽しみながら、どの季節に訪れても美しい浄瑠璃寺。是非、ゆったりとしたプランで訪れ、極楽浄土を体感されてみて下さい。心穏やかな気持ちになれる素晴らしいお寺です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/10/06 訪問

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