デンマーク「オードロップゴー美術館」には見所が一杯!

デンマーク「オードロップゴー美術館」には見所が一杯!

更新日:2017/11/26 23:19

成瀬 康子のプロフィール写真 成瀬 康子 現代アートウォーカー
デンマークでは郊外へちょっと足を延ばすと、静かな風景に出会えます。首都、コペンハーゲンから北へ10kmの森にたたずむ「オードロップゴー美術館」もその一つ。ここでは収蔵作品のみならず斬新な建築、お洒落なカフェ、森の散歩、屋外彫刻までを楽しむ事が出来ます。

今回は、そんな地元の人の憩いの地でもある「オードロップゴー美術館」の魅力をたっぷりご紹介します!

サンタクロース会議が開かれる森を抜けて!

サンタクロース会議が開かれる森を抜けて!

写真:成瀬 康子

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最寄り駅はコペンハーゲンから電車で20分の「クランペンボー駅」。こののどかな駅を降りると馬車がお出迎え?いえいえ、残念ながらこの馬車は地元っ子に人気の公園「デュアハウスバッケン」へ行く馬車です。ここでは毎年「世界サンタクロース会議」も開かれています。

「オードロップゴー美術館」へは、この公園がある深い緑の森を抜けて行きます。かつて王室が狩りを楽しんだという美しい森です。馬車ではなく、駅の向いから出ているバスで5分ぐらい。車内アナウンスは無いので、予め運転手さんに「オードロップゴー美術館に行きたい」と伝えておくといいですね。

サンタクロース会議が開かれる森を抜けて!

写真:成瀬 康子

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最寄のバス停「Vilvordevej」で降りたら後は案内に従って進めば大丈夫!迷う事はありません。敷地に入っても森林浴をしながら森の小道を進みます。そして見えてくる雰囲気ある邸宅と斬新な建物。こちらがモネ・ルノアール・マティスなどの印象派絵画からハンマースホイなどデンマークを代表する画家の作品までを所蔵する美術館です。

もともとは、保険会社を経営していたヴィルヘルム・ハンセン氏の個人コレクションから始まった美術館です。氏の死後1953年に、コレクションが建物・土地と共に寄贈され国立の美術館となりました。ちなみに「オードロップゴー」と言う名前は通りの名前からきています。

サンタクロース会議が開かれる森を抜けて!

写真:成瀬 康子

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ザハ・ハディド氏設計の新館も必見!

ザハ・ハディド氏設計の新館も必見!

写真:成瀬 康子

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2005年には日本では「新国立競技場」設計コンペで話題になった、脱構築主義のザハ・ハディド氏(1950−2016)設計の新館もオープンしました。彼女の実在する作品は少ないので、この機会に是非こちらも愉しみたいものです。新館では主に企画展が開催されています。

ザハ・ハディド氏設計の新館も必見!

写真:成瀬 康子

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また旧館では印象派などのコレクションが展示され、元邸宅では当時使われていた美しい家具と工芸品が当時のままの空間で展示されています。そしてこの2つの建物を繋いでいるのがこちらの温室。とても居心地の良い空間で庭園を眺めながらガラス越しに入ってくる光を浴びていると、その余りの気持ち良さに動けなくなってしまいます。

ザハ・ハディド氏設計の新館も必見!

写真:成瀬 康子

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新館に併設されているカフェはガラス張りでまるで宇宙船のよう!森に囲まれたこの不思議な空間で、デンマークの伝統料理、オープンサンド「スモーブロー」などの軽食も頂けますよ!

美術館に入場せず、カフェのみの利用も可能です。

彫刻が点在する広大な敷地!

彫刻が点在する広大な敷地!

写真:成瀬 康子

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お腹も満たされたら、庭の散策に出かけましょう。旧館前に広がる芝生には、デッキチェアが置かれ日光浴をする人や読書をする人も、みな自分の家の庭のように寛いでいます。この自然豊かな敷地はこちらの美術館の大きな魅力の一つです。

なんと敷地のみの入場は無料です!

彫刻が点在する広大な敷地!

写真:成瀬 康子

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また、森に囲まれた庭には魅力的な彫刻も点在しています。例えばOLAFUR ELIASSON 氏の「Weather the Weather」は、決まった時間に水蒸気を発します。北欧の美しい自然とその幻想的な様子がうまく溶け合い、子供も大人も走り回って水蒸気を追いかけたり、眺めたり、家族で楽しんでいる姿が印象的です。

また、JEPPE HEIN 氏による「Semicircular Mirror Labyrinth II」は、時を刻むようにカットされたミラーに周りの景色やそれを観ている自分自身が映り込み、作品に飲み込まれたような不思議な感覚になります。

どの作品も、ここの空間に合わせて制作されているので景色にぴったりはまっています。そしてただ観るだけではなく、作品の中に入ったりと一体化して楽しめる作品が多いのもいいですね!

屋外彫刻のプロジェクトは毎年更新されているので、次に訪れた際はまた新たな楽しみがあります。

彫刻が点在する広大な敷地!

写真:成瀬 康子

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週末の午後には「フィン・ユール邸」も!

週末の午後には「フィン・ユール邸」も!

写真:成瀬 康子

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土・日・祝日の11時〜16時45分には、敷地内に建つデンマークが誇るデザイナーであり建築家であるフィン・ユール(1912ー1989)の自邸を見学出来ます!

1942年に建てられたこの家に彼は亡くなるまで住み続けました。その後はパートナーが住み、ハンセン氏がフィン・ユール氏の友人であった縁から美術館に寄贈されました。彼の作品数は少ないので、ここで一緒に見学出来るのはラッキーです!

週末の午後には「フィン・ユール邸」も!

写真:成瀬 康子

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室内は家具、本棚のブックエンドに至るまですべて彼のデザインです。実際に訪れてみると、細部まで統一感をはかりながら居心地の良さを追求したのが良く分かります。

いかがでしたでしょうか?どうせ訪れるなら土・日・祝日に設定して「フィン・ユール邸」まで楽しみたいですね!コペンハーゲンの中心地からそう遠くないので、半日でも大丈夫ですが出来たら天気の良い日を選び、周辺の散歩も兼ねてゆっくり過ごされるのがお奨めです!

オードロップゴー美術館の基本情報

住所:Vilvordevej 110, DK-2920 Charlottenlund, Denmark.
電話番号:+45 3964 1183
アクセス:Klampenborg駅下車、Lyngby st.行きのバスに乗り、Vivordevejバス停で下車、徒歩2分

2017年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/08/05−2017/08/06 訪問

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