ジェット機に乗れる!?石川県立航空プラザは航空機の総合博物館

ジェット機に乗れる!?石川県立航空プラザは航空機の総合博物館

更新日:2017/11/20 20:06

石川県にある小松空港といえば、旧日本海軍の小松飛行場の時代から飛行機が飛び立ち、今も民間と航空自衛隊が共用し様々な航空機が出入りする日本海側の空を代表する飛行場です。この小松空港のそばに航空機の総合博物館ともいえる石川県立「航空プラザ」があります。大迫力の実機展示場もあり、大人から子供まで楽しめるこの「航空プラザ」を今回はご紹介いたします。

まずは航空機の歴史から

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「航空プラザ」は航空機のことなら何でもお任せの総合博物館。まずは航空機の歴史を一から振り返ります。

一からというと誰しもライト兄弟を思い浮かべるかもしれませんが、実は飛行機の原理をライト兄弟よりも先に発見し設計したのが日本人であるとはほとんどの方が知らないのではないでしょうか。その日本人とは明治時代に航空機研究者として写真の玉虫型飛行器(機ではない!)を設計した二宮忠八です。残念ながら資金のめどが立たず、この飛行器(実際に飛べることが後に判明)を実物として製造することができませんでしたが、とてもロマンのある話ですよね。

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この「航空プラザ」の航空機の歴史の振り返るのに欠かせないのが模型です。絵や文章だけでなく模型で示してくれるため、非常にわかりやすいのです。

例えば写真の機体は、世界で初めて大西洋を飛行機で横断したリンドバーグのスピリットオブセントルイス号の模型です。燃料を可能な限り多く積むために前方を完全に燃料タンクのために覆ってしまい、リンドバーグは小さな潜望鏡で前を見て操縦していた、といいますがその状態は機体を見れば百聞は一間にしかず、ですからね。

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これらの模型は旧日本軍のゼロ戦(零式艦上戦闘機)やYS-11などの国産航空機だけでなく国外の航空機も網羅されており、映画「紅の豚」で出てきたカーチス社の航空機からステルス戦闘機のようなジェット機、さらにはオスプレイまでずらっと模型で展示されている様は圧巻です。

航空機の飛ぶ仕組みを解明しよう

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航空機の歴史を振りかえったら次はそもそもなぜあんな鉄の塊が空を飛べるのか、について学ぶ飛行原理や航空機の仕組みコーナーに移ります。各展示にはボタンが実際に動かして原理を学ぶことができるようになっていますが、かなり科学的な内容なので、このコーナーは大人向けですね。

航空機の飛ぶ仕組みを解明しよう
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そして忘れてはならないのはヘリコプター(回転翼機)。これももちろん航空機ですからきっちりと抑えてあります。このほかにもジャンポジェットのような大型旅客機の仕組みなども図解や模型を交えて説明・展示してあり、航空機の全てを網羅しようとする「航空プラザ」の姿勢が伝わってきます。

航空機の飛ぶ仕組みを解明しよう
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なおこの「航空プラザ」ならではの展示ともいえるのが、小松空港の前身である旧日本海軍の航空基地だったころの歴史展示コーナーです。写真の模型は終戦まで基地に残されていた戦闘機や爆撃機の模型であり、ここが基地として重要な拠点だったことが伺いしれます。もちろん今もそれは変わらず小松空港は同時に航空自衛隊の小松基地であり、空港の管理責任者も防衛省ですから、現在の小松基地の説明・展示ももちろんあります。

やはり航空機には乗りたい!ならばシミュレーター

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そして「航空プラザ」で人気なのはこのシミュレーター。セスナ、大型旅客機、そしてジェット戦闘機と3種類も用意されており、リアルな操縦体験を経験できます(シミュレーターは有料です)。ただかなりコントロールが難しく(リアル志向)、子供向けというよりもはパイロットに憧れていたかつての子供(いわゆる大人ですね)向けの設定になってます。

やはり航空機には乗りたい!ならばシミュレーター
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シミュレーターはもちろん乗る方だけではありません。非常にマニアックですが管制塔側のシミュレーターも用意されています。普段あまり気にしませんが飛行場では極めて重要な仕事ですので、「航空プラザ」がこだわるのもわかる気がします。

やはり航空機には乗りたい!ならばシミュレーター
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シミュレーターの極めつけはコレ。全日空が国産旅客機のYS-11のパイロット養成のために実際に用いていた実物シミュレーターです。これも有料ですが、飛行機のパイロットになりたいと思っている人(または思っていた人)にとっては最高の経験でまさにプライスレス。順番待ちしてでも体験してみたいですよね。

触れる、乗れる展示場

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「航空プラザ」の目玉はやはり実機展示場でしょう。ここのすごいところは無造作に置かれた航空機に実際に触れたり、乗れたりするところ。自衛隊のヘリコプターやジェット機などをこんなに間近に見ることのできる機会はありませんから、じっくりと堪能したいですね。

触れる、乗れる展示場
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ジェット機のハッチは開いた状態で展示されており、そのコックピットを間近に鑑賞できます。さらにその一部の機体はタイミングが合えば、職員の方の案内で座ることができます。なお写真は航空自衛隊の曲芸飛行で有名な部隊ブルーインパルスが使用していた三菱T2超音速高等練習機です。

触れる、乗れる展示場
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ジェット機のコックピットは狭く視界のほとんどが計器類で埋め尽くされ予想以上に操縦が難しそうです。このほかにも常設展示してある川崎重工のヘリコプター(ベル47G)や屋外に展示してある航空自衛隊のヘリコプター(対潜哨戒用HSS-2B)のコックピットにも自由に座ることができます。めったにない機会ですから、全て座っておきたいところですね。

子供向けの施設もあり!

子供向けの施設もあり!

「航空プラザ」は航空機に関する体験と情報のぎっしり詰まった博物館ですが、内容はかなり専門的でかなり大人向け。興味の薄いお子さん連れだと楽しめないのではと思いきや・・・平成24年に逆にお子さんのための広場「ぶーんぶんワールド」が実機展示場の横にオープンし、ファミリー層でも存分に楽しめるようになりました。屋内にあるので、天候に関係なく遊べるのはいいですね(しかも前述のとおり航空プラザは入館無料ですし)。

子供向けの施設もあり!
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また地元のプラモデル愛好会の協力なども得て、見てるだけ楽しめるような展示も多くあります。例えば現在、世界の大空を飛んでいる航空会社の旅客機や貨物機の模型をズラーっと展示したり、全て紙で作成したヘリコプターの模型があったり、記念写真にうってうけの巨大な飛行場写真パネルがあったりと、お子さんでも楽しめる多くの説明を要さない展示は、ファミリー層にはうれしい仕掛けです。

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「航空プラザ」は小松空港は徒歩2〜3分の距離。屋外展示のヘリコプターのコックピットからは道路を挟んだ小松空港の駐車場が見えます。

小松空港まではバスでJR小松駅(約12分)やJR金沢駅(約40分)、JR加賀温泉駅(約30分)から簡単にアクセスできます。航空プラザは入館無料ですので空港に用がない人でも必要なのは交通費のみ!気軽に来られるのが良いですね。また乗り継ぎの待ち時間を活用しても良いと思います。

それでは気をつけていってらっしゃいませ〜

石川県立航空プラザの基本情報

住所:石川県小松市安宅新町丙92番地
電話番号:0761-23-4811
アクセス:小松空港から徒歩3分

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/11/16 訪問

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