12月開催!「春日若宮おん祭」と「春日大社」が彩る奈良の景色

12月開催!「春日若宮おん祭」と「春日大社」が彩る奈良の景色

更新日:2017/11/25 16:56

花月 文乃のプロフィール写真 花月 文乃 地域文化・民俗文化リサーチャー、グラフィックデザイナー、旅行ライター
奈良というと東大寺をイメージされる方も多いかもしれませんが、同じ奈良市に奈良に都が置かれた約1300年前頃から、都を守る美しい朱塗りの神社があります。
春日大社は、古来から長きにわたって奈良の人たちの生活の近くにありました。今回は、世界遺産春日大社と、摂社若宮で870年以上続く例大祭のおん祭、そして、神社が地域文化と景観に与えた影響をご紹介します。
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春日山原始林に包まれた美しい朱塗りの社、春日大社

春日山原始林に包まれた美しい朱塗りの社、春日大社

提供元:写真AC

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春日大社は、奈良市春日野町御笠(みかさ)山に鎮座する神社で、藤原氏の氏神として知られています。1998年(平成10年)に、古都奈良の文化財の一つとして世界文化遺産に登録されました。

約1300年前、奈良に平城京がおかれた710年頃、都を守るため、藤原不比等が、茨城県の鹿島神宮から武甕槌命(タケミカヅチノミコト)を神山、御笠山の山頂にお迎えしたことが起源と伝わります。

本格的な社殿ができたのは同じ奈良時代(710〜794)の768年。左大臣の藤原永手が、千葉県の香取神宮から、経津主命(フツヌシノミコト)、大阪府の枚岡神社から天児屋根命(アメノコヤネノミコト)と比売神(ヒメガミ)をお招きし、武甕槌命(タケミカヅチノミコト)と共にお祀りしたことが春日大社の始まります。

森を背景にした美しい朱塗りの本殿は、国宝に指定され、本社の4柱の神様のほか、摂社・末社が合わせて61社お祀りされています。

春日山原始林に包まれた美しい朱塗りの社、春日大社

写真:花月 文乃

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春日大社は、古くから寄進された灯篭の数が日本一多く、参拝の際には、幻想的で美しい景観を見ることができます。その数、石灯篭約2,000基、釣灯篭約1,000基。原始森の木々の間をはしる参道には、苔むした灯篭が、参拝者を先導するかのように並びます。

春日山原始林に包まれた美しい朱塗りの社、春日大社

写真:花月 文乃

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回廊には釣灯篭が。朱塗りの回廊に青緑や金の釣灯篭がよくはえ、とても美しいです。

神使は奈良の鹿

神使は奈良の鹿

写真:花月 文乃

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奈良公園にたくさんいる鹿。奈良の鹿は、春日大社の神様の使いとして、古くから大切にされてきました。それには、こんないい伝えがあります。

鹿島神宮の神使は、鹿。鹿島神宮から武甕槌命(タケミカヅチノミコト)を奈良へお迎えする際、武甕槌命が白い鹿に乗り、たくさんの鹿をひきつれて奈良まではるばるやってきたという伝説です。奈良では鹿、つまり、武甕槌命の使いとされます。

春日大社の二之鳥居を入った左手にある手水舍は、伏鹿手水所(ふせしかのてみずしょ)といい、鹿の形で鹿がくわえている巻物から水が出ています。

870年以上続く例大祭、春日若宮おん祭と一刀彫

870年以上続く例大祭、春日若宮おん祭と一刀彫

写真:花月 文乃

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春日若宮おん祭は、春日大社の摂社である若宮の例大祭です。
若宮の祭神は、本殿にお祀りされている天児屋根命(アメノコヤネノミコト)と比売神(ヒメガミ)の御子様神の天押雲根命(アメノオシクモネノミコト)です。天押雲根命は水徳の神様として信仰されていました。

1135年、大雨洪水による飢餓と疫病が蔓延し、それを鎮めるため、関白・藤原忠通が、現在地に本社と同じ規模の神殿を造営しました。おん祭は、翌年1136年に、造営した神殿に御神霊をお迎えし、丁重な祭礼を奉仕したのが始まりです。天押雲根命のご神徳により、長雨洪水は鎮まりました。

以後、五穀豊穣、万民安楽を祈る儀礼として、870年以上にわたり途切れることなく、ここ奈良の地で現在まで続いています。

春日若宮おん祭は、毎年12月17日を中心に数日にわたり行われます。その中でも、見所は奈良の町を行列が練り歩く、お渡り式。お渡り式とは、行宮(あんぐう)にうつられた若宮神の元へ、祭礼に関わる人達や芸能集団が社参する行列のことです。

870年以上続く例大祭、春日若宮おん祭と一刀彫

写真:花月 文乃

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お渡り式では、平安時代〜江戸時代までの古式を伝える風流で雅やかな衣装を見ることができます。中でも注目して欲しいのは、田楽座です。

田楽座の神事用の人形は奈良の伝統工芸の一刀彫(奈良人形)の起源といわれています。一刀彫の魅力と特徴は、一刀で彫ったかのような簡素な風合いです。これは、おん祭の祭礼で、神に捧げる人形は清浄を第一にし、ゆえに、人の手を多く加えることが極力避けられたことによります。

春日大社は古来から、奈良の地域文化や景観に大きな影響を与える存在であることがわかりました。春日大社がなければ、奈良には鹿はおらず、聖域とされる春日山原生林もなかったでしょう。奈良を代表する伝統工芸の一つである一刀彫の簡素な美しさも、春日大社の若宮神へ捧げる清廉な気持ちが生み出したものだったのですね。

奈良というと東大寺を代表するお寺のイメージが強いですが、ぜひ、あなたも、春日大社へ足を運んでみてください。12月には、例大祭のおん祭も開催されます。神使の鹿がお出迎えしてくれますよ。

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春日大社の基本情報

住所:奈良市春日野町160
電話番号:0742-22-7788
アクセス:JR大和路線・近鉄奈良線「奈良駅」から奈良交通バス(春日大社本殿行)約11〜15分「春日大社本殿」下車すぐ 
奈良交通バス(市内循環外回り)約9〜13分「春日大社表参道」下車、徒歩約10分
近鉄奈良線「奈良駅」から約25分

おん祭の中心神事は12月15日から12月18日になります。

2017年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/12/17 訪問

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