大石が宙に浮く!?摩訶不思議登山・三重県「宮指路岳」

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大石が宙に浮く!?摩訶不思議登山・三重県「宮指路岳」

大石が宙に浮く!?摩訶不思議登山・三重県「宮指路岳」

更新日:2017/11/29 10:37

春野 公比呂のプロフィール写真 春野 公比呂 歴史研究家、郷土文筆家、郷土登山家

三重と滋賀県境周辺の南北に連なる鈴鹿山系中、特に展望が優れた「鈴鹿7マウンテン」の入道ヶ岳南西の県境に位置する宮指路岳(946m)。パノラマが広がる複数の岩場の一つに宙に浮いて見える大石があり、指でそれを持ち上げるような写真を撮ることもできます。また、鈴鹿市側のコース中には滝を擁す切り立った渓谷や仏像のような岩、「風の谷のナウシカ」の巨虫のような岩もあり、変化に富んだ登山を楽しむことができます。

激流と滝の渓谷

激流と滝の渓谷

写真:春野 公比呂

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宮指路岳(くしろだけ)の山名は、標高数値の「946」を「くしろ」と読み、当て字したもの。回遊コースがあるのでマイカー登山にも便利ですが、2017年現在、途中の「山ノ家」から登山口までの区間の土砂崩れ地が復旧未定のため、山ノ家の無料駐車場に駐車し、登山口まで20数分、歩くことになります。最寄りのバス停「小岐須(おぎす)渓谷口」から山ノ家までのコースタイムもほぼ同じタイム。

バス停から歩いた場合、住宅地を抜けて御幣川沿いを歩くようになりますが、この川は上流部では全長4kmに亘って「小岐須渓谷」となり、所々激流が岩を食んでいます。探勝路や近くの岩山を望む展望台も整備されていますが、帰路、時間があれば寄るといいでしょう。

激流と滝の渓谷

写真:春野 公比呂

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山ノ家を過ぎると渓谷本流に「鮎止の滝」が懸かっていますが、落差は8mしかないものの、水量が豊富で轟音を立てて落下しており、実際の落差の倍ほどの豪快さがあります。午前中は下部が陰になることがありますが、それだけこの辺りの岸は切り立っています。

激流と滝の渓谷

写真:春野 公比呂

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渓谷を更に上流に進んだ所にも景勝地となっている断崖がありますが、これも往路は見送ります。大石橋を渡ってやや南下した所が登山口で、少し登るとヤケギ谷コースとカワラコバ谷コースとに分かれます。後者の傾斜がきついため、往路はヤケギ谷コースを上り、復路、カワラコバ谷コースを下るのが一般的です。

ヤケギ谷では小さな滑滝(川床が滑らかな滝)の手前で対岸に渡り、支流のガレ場(石ころが沢山ある地)を通過すると急登が始まり、尾根に出てしばらく登ると「東海展望」という名の花崗岩の岩場ピークに出ます。ここからは仙ヶ岳(961m)から宮指路岳にかけての「荒ぶる岩尾根」を見渡すことができます。

誰でも奇跡を起こせる写真

誰でも奇跡を起こせる写真

写真:春野 公比呂

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東海展望の中に摩訶不思議な浮石があります。この何百キロもありそうな石はブログ等でも写真が掲載されているのですが、宙に浮いているような写真を撮るには「奇跡の角度」があります。その角度で撮ったのがこの写真です。工夫次第でインスタ映えする写真が撮れることでしょう。

誰でも奇跡を起こせる写真

写真:春野 公比呂

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東海展望から一旦下り、最後の上りに差し掛かると「三体岩仏」が現れます。これは三体の仏像のような立岩が並んでいる所。本当は前面に回ってお顔を拝みたいのですが、断崖のためできません。

誰でも奇跡を起こせる写真

写真:春野 公比呂

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宮指路岳の山頂自体は笹に覆われ、展望がないのですが、復路に入るとすぐ展望が開け、周囲の山並みを一望することができます。

ナウシカのオームに馬乗りになる

ナウシカのオームに馬乗りになる

写真:春野 公比呂

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やがて奇岩群が見えてきます。その中に「風の谷のナウシカ」に出てくるオーム(巨大虫型生物)に側面が似た、一際大きな巨石があるのですが、これを「馬乗り岩」と言います。オームに乗ることができれば夢のようなことですから、近寄ってみましょう。

ナウシカのオームに馬乗りになる

写真:春野 公比呂

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馬乗り岩はコース沿いにあります。間近に見ると思ったより横幅が狭く、その名の通り、馬乗りになることができそうです。

ナウシカのオームに馬乗りになる

写真:春野 公比呂

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馬乗り岩周辺からもパノラマが広がっており、三重県屈指の名峰・御在所岳から「鈴鹿の槍ヶ岳」こと鎌ヶ岳等、見渡すことができます。

小岐須渓谷随一の景勝地

小岐須渓谷随一の景勝地

写真:春野 公比呂

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カワラコバ谷コースはザレ場(砂礫地)が多く、何ヶ所か崩壊地もあるのですが、ロープや鎖が設置され、安全は確保されています。
帰路は小岐須渓谷屈指の景勝地「屛風岩」へ寄ってみましょう。そこは両岸が高さ30mの屏風のようになった箇所で、渓谷に渡された吊橋から谷底を見下ろすことができます。

小岐須渓谷随一の景勝地

写真:春野 公比呂

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吊橋を渡る道は「屛風岩キャンプ場」へと続いていますが、谷底に下り、屛風岩を間近に見上げることもできます。全長130mにも及ぶ大理石質の岩盤は圧巻。

小岐須渓谷随一の景勝地

写真:春野 公比呂

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山ノ家付近に整備された石大神(しゃくだいじん)展望台からは、岩山「石大神」を望むことができます。これはケルンバットという分離丘陵で、石灰岩が溶食作用によって錘状岩柱地形になった県内唯一の場所です。

<宮指路岳の基本情報>
所在地:三重県鈴鹿市と滋賀県甲賀市との境界
問合せ先: 059-371-0029(鈴鹿山渓観光協会)

アクセス: 公共交通機関では近鉄平田町駅から鈴鹿市コミュニティバス・西部地域バス椿平田線の椿行きに乗車し、59分で「小岐須渓谷口」降車。若しくは同路線でJR加佐登駅から乗車し、41分で「小岐須渓谷口」。
車では東名阪自動車道鈴鹿ICから県道560号経由、10数分で山ノ家。

コースタイム:バス利用時は4時間半弱。車利用時は3時間半ほど。
※晩秋から冬期は稜線に積雪がある可能性もあるため、防水透湿性素材のトレッキングシューズとロングタイプの登山スパッツ(ゲイター)を用意して下さい。

※基本情報は2017年11月現在のものです。最新情報は公的サイト等でご確認下さい。

カメラ登山からバリエーション登山まで

鈴鹿7マウンテンに比べるとマイナーで標高もやや低い宮指路岳ですが、各所に奇岩怪石を擁す展望所があり、浮石や馬乗り岩ではインスタ映えする写真を撮ることができます。
小岐須渓谷は写真ではその良さが伝わりにくいかも知れませんが、滝や激流がある反面、屛風岩付近では穏やかな流れになり、様々な風景を楽しむことができます。

健脚家は宮指路岳から南の仙ヶ岳や北の水沢岳にも足を延ばすことができ、それらの山にも回遊コースがあるため、体力や技術によってコースを選択することが可能です。

掲載内容は執筆時点のものです。 1993/11/21 訪問

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