世界遺産!天空の霊獣が守る奈良平城宮跡「第一次大極殿」と天皇の座

世界遺産!天空の霊獣が守る奈良平城宮跡「第一次大極殿」と天皇の座

更新日:2017/12/04 14:24

花月 文乃のプロフィール写真 花月 文乃 地域文化・民俗文化リサーチャー、グラフィックデザイナー、旅行ライター
世界遺産、奈良の平城宮跡には朱塗りの中国風の2つの目立つ建物があります。それは、復元された第一次大極殿と朱雀門です。

第一次大極殿は、政治の中枢機関として機能し、天皇が座る高御座(たかみくら)がおかれました。そこには、北極星を中心とする中国のある古代思想が隠されています。

今回はその内部と、天皇がかつて立ったであろう場所からの眺め、現在の平城宮跡について紹介します。
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平城京と第一次大極殿

平城京と第一次大極殿

写真:花月 文乃

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平城京は、奈良時代(710〜794)の710年に中国唐の都、長安をモデルに奈良に造営された都です。784年に桓武天皇が長岡京に都を移すまで、日本の首都として栄えました。平城宮は、平城京にある政庁などがおかれた宮城で、その中でも大極殿は、天皇の即位の儀式など国家的行事を行う最も重要な建物でした。

平城宮跡でみることができるのは、復元された第一次大極殿です。大極殿は、実は2つの異なる場所におかれました。

奈良時代中期に約5年ほど、奈良から都がはなれた時期がありました。710年に都が造営されてから、都が5年ほど奈良から離れるまでを第一次大極殿、奈良に都が戻り、長岡京に遷都するまでを第二大極殿といいます。第一大極殿は、朱雀門の北側の区画に、第二大極殿は東側の区画に位置していました。

不動の北極星と大極殿

不動の北極星と大極殿

提供元:写真AC

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大極殿の大極とは、宇宙の根源をさし、古代中国の天文思想では北極星を意味します。北極星は、太陽や月、他の星座が時間とともに動くのに対して、常に真北に位置します。古代中国では、天空の北極星を中心に、星々が巡る様子から、不動の北極星は皇帝と同一視されました。大極殿とは、まさに天皇がいる宮殿という意味合いを持ちます。

不動の北極星と大極殿

写真:花月 文乃

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また、中国では、皇帝は北極星を背にして南を向いて座しました。
中国唐の都をモデルにつくられた平城京の大極殿内部にも、天皇が座る高御座(たかみくら)がその中心に置かれています。高御座は、北極星が輝く北を背に、南側を向くように配置してあることがわかります。

天空の四方位を守る霊獣

天空の四方位を守る霊獣

写真:花月 文乃

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大極殿の上部の壁をみてください。そこには、中国神話で天の四方位を守るという霊獣が描かれています。この4つの霊獣は、それぞれ守る方位だけでなく色や季節も司ります。

北側には、玄武(げんぶ)。亀の甲に蛇が巻き付いた姿をしています。冬を司り、色は黒です。

天空の四方位を守る霊獣

写真:花月 文乃

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南側には、朱雀(すざく)。天上で神と住むと言われる鳥。夏を司り、色は赤です。平城宮跡の朱雀門も、南側にあることから、朱雀門といわれます。

天空の四方位を守る霊獣

写真:花月 文乃

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東側には、白虎(びゃっこ)。白い虎の姿をしています。春を司り、色は白です。

西側には、青龍(せいりゅう)。緑色(緑みの青)の龍。秋を司り、色は青です。

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天皇がすわる座、高御座からの眺め

天皇がすわる座、高御座からの眺め

写真:花月 文乃

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大極殿の高御座の前、実際に当時の天皇が立った位置から、平城宮を眺めることができます。大極殿の南には、広々とした内庭が広がり、その向こうには朱雀門が見えます。

天皇がすわる座、高御座からの眺め

写真:花月 文乃

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天皇は、即位式や元旦朝賀などの国家儀式の際、高御座に着座し、貴族たちは内庭に立ち並び、大極殿の天皇の姿を拝しました。

天皇がすわる座、高御座からの眺め

写真:花月 文乃

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現在この広場は、平城天平祭でお祭りが開催される際の場所の一つになっています。平城天平祭は、季節により様々なイベントが開催されています。

復興と伝統技術継承の場

復興と伝統技術継承の場

写真:花月 文乃

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平城京は、時代の流れの中、人々から忘れ去られ、建物は次第に壊されて、農地として使われるようになり、長い間土の下に埋もれ放置されていました。1852年に、奉行所の役人が平城京の跡地を推測し、時代をへて保護活動が活発化、1922年に国の史跡として認定されました。

第一次大極殿の発掘調査は、1965年から開始。第一次大極殿と同じ場所に、西宮が造営されたため、第一次大極殿の形跡はほとんど見当たりませんでしたが、部分的に検出された溝状遺構から、階段や基壇の規模が割り出されました。

復興と伝統技術継承の場

写真:花月 文乃

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第一次大極殿の復元工事は、2001年から着手し、平城遷都1300年にあたる2010年に完成しました。1982年の復元初案から考えると、約30年かがかりで当時の姿がよみがえったことになります。復元は、調査研究を元に細部にわたり設計され、工事には古代からの伝統的な技術が最大限にいかされ建築されました。

第一次大極殿の装飾や造形は、まさにこういった長年の研究の成果であり、その伝統技術継承と保存の場でもあるのです。
平城天平祭は、その歴史的・学術的価値を広く一般に紹介し、たくさんの人たちにその保護と整備への理解を促すために開催されています。

1300年前の都、平城京と天皇がかつて座した第一次大極殿。そこには、天皇を北極星になぞられ中心に置き、四方位を4つの霊獣が守る天空の世界が広がっています。あなたもぜひ、天皇がかつて立った地点から平城宮跡を眺めに訪れてみてください。

平城宮跡基本情報

住所:奈良県奈良市佐紀町
アクセス:JR近鉄奈良駅からバスで20分(西大寺駅行き) 平城宮跡下車から徒歩ですぐ
近鉄西大寺駅から徒歩約10分

2017年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2017/11/26 訪問

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