この豪壮さはぜひ見るべき!新潟県関川村の名邸「渡邉邸」

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この豪壮さはぜひ見るべき!新潟県関川村の名邸「渡邉邸」

この豪壮さはぜひ見るべき!新潟県関川村の名邸「渡邉邸」

更新日:2017/12/08 11:05

麦吉 ぼにのプロフィール写真 麦吉 ぼに ライター、イラストレーター

新潟県北東部にある関川村は、町の中を一級河川荒川が流れる山と川の町。新潟と山形を結ぶ街道の要所として栄えた歴史ある宿場町です。
国指定重要文化財「渡邉邸」は、そんな関川の繁栄を今に伝える豪邸。平成26年に6年の歳月をかけた大修理を終え、江戸時代当時の姿を取り戻しています。豪農・豪商の館は国内に数多くありますが、「渡邉邸」ほどの大空間を屋内に持つ館は珍しい。雪国らしい剛健さは必見の迫力です。

「美しい日本の歴史的風土100選」に選ばれた関川村の風情ある街並み

「美しい日本の歴史的風土100選」に選ばれた関川村の風情ある街並み

写真:麦吉 ぼに

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新潟市から「日本海東北自動車道」で北へ約40キロ、「荒川胎内IC」で下りて、国道113号線を約15キロ東へ走ると関川村へ到ります。高速道路を下りてから関川村へ至る道のりは、滔々と流れる一級河川「荒川」と越後の山々がダイナミックな景観を見せる気持ち良いドライブルートです。鉄道でアクセスする場合は、JR米坂線「越後下関」駅から徒歩6分です。

越後と出羽の国を結び、人の交流や物流の要所として栄えた関川村。旧米沢街道(小国街道)沿いには渡邉邸をはじめ豪農・豪商の邸宅が軒を連ね、18世紀の宿場町の風情をそのままに留めています。この町並みは2007(平成19)年、「美しい日本の歴史的風土100選」に選ばれています。

「美しい日本の歴史的風土100選」に選ばれた関川村の風情ある街並み

写真:麦吉 ぼに

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3000坪の敷地に500坪の母屋と6つの蔵を持つ「渡邉邸」。街道に平行して建棟を構え、直角に建棟を組み合わせて奥行きを作る建屋は、屋根がT字型になる「撞木造り(しゅもくづくり)」、これは関川村に多く見られる形式です。

渡邉家は豪農であると同時に酒造業や廻船業を営み、大名貸しをするほどの豪商だったとか。街道に向かって翼を広げたような渡邉邸の姿を見ると、往時の隆盛がしのばれます。

「美しい日本の歴史的風土100選」に選ばれた関川村の風情ある街並み

提供元:公益財団法人 重要文化財渡辺家保存会

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「渡邉邸」の大屋根には、びっしりと石が置かれています。これは「石置木羽葺屋根(いしおきこばぶきやね)」と呼ばれる屋根の葺きかた。厳しい風雪に耐える、日本海側特有の屋根の形です。
「渡邉邸」の大屋根は、木羽(こば)と呼ばれる杉板を約22万枚並べ、約15000個の川原石で押さえたもの。現存する石置木羽葺屋根の建造物の中では最大規模のものです。

スケールの大きな土間に街道の要所として栄えた往時の賑わいが匂い立つ

スケールの大きな土間に街道の要所として栄えた往時の賑わいが匂い立つ

写真:麦吉 ぼに

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屋内に入ると驚くのは、吹き抜けた空間の大きさ。高々と持ち上げた梁の上にさらに空間が広がっています。

スケールの大きな土間に街道の要所として栄えた往時の賑わいが匂い立つ

写真:麦吉 ぼに

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母屋の南北を土間が貫き、土間に面して茶の間、中茶の間、台所があります。主人が客人をもてなす茶の間、手代などの仕事場だった中茶の間、台所と順に一段ずつ低くなる造りです。
最盛期の渡邉家には75人もの使用人が仕えたとか。かつてこの広い土間に荷物が積み上がり、中茶の間では商談が行われていたのでしょうか。

スケールの大きな土間に街道の要所として栄えた往時の賑わいが匂い立つ

写真:麦吉 ぼに

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豪壮剛健な土間側の部屋とは対照的に、大座敷や納戸座敷は数寄屋造り。「渡邉邸」は、壮大さと繊細さをあわせ持つ屋敷です。

写真は、大座敷から見る庭園。江戸中期に、京都から遠州派の庭師を招いて築かれた名庭です。石組の見事さは、この道の極みに達すると言われています。渡邉家が廻船業を営んでいた影響から、小豆島や紀州、京都から石を運んで作られた庭は、昭和38年に国の名勝になっています。

冬の厳しい美しさも春の桜も格別、四季それぞれに魅力あふれるたたずまい

冬の厳しい美しさも春の桜も格別、四季それぞれに魅力あふれるたたずまい

提供元:公益財団法人 重要文化財渡辺家保存会

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冬の関川村は、雪に包まれる銀世界。寒くはありますが、雪国ならではの風情を本当に味わえる美しい季節です。
「渡邉邸」は、宮尾登美子原作のNHKドラマ『蔵』のロケ地になった場所。しんしんと振る雪の日に囲炉裏の火にあたれば、静謐な雪国の暮らしを味わえます。

冬の厳しい美しさも春の桜も格別、四季それぞれに魅力あふれるたたずまい

提供元:公益財団法人 重要文化財渡辺家保存会

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敷地内には6つの蔵があります。慶応3年の屋敷図を見ると、往時は12の蔵があったのだとか。
酒造業を営んでいた渡邉家の蔵からは、1987年になんと宝暦6年(1756年)の酒約2.5合が見つかっており、これは現存する日本最古の酒と言われています。

<国指定文化財「渡邉邸」の基本情報>
住所:新潟県岩船郡関川村下関904
電話番号:0254-64-1002
アクセス:日本海東北自動車道「荒川胎内IC」より、国道113号線を南陽方面に約20分
JR米坂線「越後下関」駅下車徒歩6分

隣接する別邸「東桂苑」では、風情ある庭を愛でながらの昼食も(要予約)

隣接する別邸「東桂苑」では、風情ある庭を愛でながらの昼食も(要予約)

写真:麦吉 ぼに

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「渡邉邸」に隣接して、「東桂苑」があります。こちらは渡邉家の分家の邸宅として明治38年に建てられた、木造2階建て入母屋造りの堂々たる和風建築。関川村の指定文化財になっています。

隣接する別邸「東桂苑」では、風情ある庭を愛でながらの昼食も(要予約)

写真:麦吉 ぼに

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「東桂苑」は、明治期の建築技術の粋を集めて造られた順和風の家屋。当時の暮らしをしのばせる調度も見ごたえがあります。

隣接する別邸「東桂苑」では、風情ある庭を愛でながらの昼食も(要予約)

写真:麦吉 ぼに

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「東桂苑」では、予約をすれば仕出し弁当(有料)をいただくことができます。座敷を借りることもできるので、自慢の庭を見ながらの食事を楽しめます。
写真は着物と生け花・筝曲の会の様子。旅行に合わせて予約をすれば、句会や茶会を催すことも可能です。

<東桂苑の基本情報>
住所:新潟県岩船郡関川村下関906-2
電話番号:0254-64-1349
営業時間:9:00〜16:00
定休日:冬季(4月中旬〜11月上旬の営業)

お弁当の予約
問合せ先:関川村自然環境管理公社
電話:0254-64-0252

雪国越後の豪農、豪商の屋敷を江戸時代のままに蘇らせた「渡邉邸」

築200年の「渡邉邸」。総工費8億円、6年の月日をかけた「平成の大修理」を終えて、18世紀当時の堂々たる姿を取り戻しています。越後と出羽を結ぶ街道の要所に建ったこの名邸を見に、新潟へ旅してみませんか?

2017年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/10/08−2017/10/09 訪問

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