写真:Etsuko Ciao
地図を見るエレガントで優雅なトリノの街を散策していると、歴史ある老舗カフェやチョコレート店を多く見かけます。ショーウィンドーには、上品で味わい深いチョコレートの数々がずらりと並んでいます。ヘーゼルナッツペーストを配合したジャンドゥーヤは、特に有名。
チョコレートの街トリノの起源をたどると、15世紀初めにサヴォイア王家のエマヌエーレ・フィルベルト王が、スペインからトリノ王宮へチョコレートをもたらしたところから始まりました。
写真:Etsuko Ciao
地図を見る当初は、貴族階級だけで楽しまれていましたが、1678年にチョコレート販売が一般に許されたことをきっかけに、市民へ瞬く間に広がっていったのです。
現代においては毎年チョコレート祭りが開催され、多くのショップが出店しその賑わいをみせています。
人気は固形だけではありません。ドリンクとしてのチョコレートも大人気です。名物ドリンク「ビチェリン」は、飲むとちょっぴり体が温まり、甘さとほろ苦さ加減が絶妙で飲んだ人を魅了するのです。
写真:Etsuko Ciao
地図を見るビチェリンは、イタリア国内だけでなくフランス、ドイツ等の近隣国からもわざわざ飲みに訪れるほどの人気。
2001年には、ピエモンテ州の伝統的な飲み物として認定されています。イタリア語では、“bevanda tradizionale piemontese (ピエモンテ州の伝統的飲み物)”と表記。
「ビチェリン」という名前の由来は、ピエモンテ州の方言の「小さなグラス」からきています。透明なグラスに注がれ、ミルク、ホットチョコレート、エスプレッソの3層で構成。その3層のグラデーションを見ながら味の変化を楽しむことができます。
この甘い魅惑な飲み物は18世紀にはすでにあり、『三銃士』の作家アレクサンドル・デュマ・ベールがこのドリンクを絶賛していたことでも有名です。
トリノ名物でありつつ、さらにピエモンテ州から認定を受けているのですから、観光で訪れた際にはぜひ飲んでいただきたい飲み物です。
写真:Etsuko Ciao
地図を見るビチェリンは、トリノ市内にあるカフェで飲むことができますが、特におすすめしたいカフェは「Caffe Al Bicerin」(カフェ・アル・ビチェリン)です。
1763年にオープンして以来、250年以上続いている人気の老舗。ビチェリン発祥の店と言われ、ドリンクの名前もこのカフェから来ているという説もあるほど。まずは「Caffe Al Bicerin」で飲むことをおすすめいたします。
写真:Etsuko Ciao
地図を見る「Caffe Al Bicerin」の店内は、観光客が多くフランス語、ドイツ語、スペイン語が聞こえてきます。そしてオーダーされる殆どがビチェリンなのです。イタリア国内だけにビチェリンの人気をとどめていません。
店内はあまり広くなく20席ほど。お客様が入りきらず、外に列をつくって並んでいますが、並んでもここで飲む価値は十分あります。
写真:Etsuko Ciao
地図を見るビチェリンを美味しくいただくには、混ぜずにそのまま飲むこと。まずはミルクの優しい甘さ、次いでチョコレート、そして最後にほんのり苦みを感じるエスプレッソ。この3層の味の移り変わりを感じながらいただくのです。
「Caffe Al Bicerin」のビチェリンは、チョコレートの甘さとエスプレッソのわずかな苦みが絶妙に絡み合い、飲んだ後も甘ったるさを残しません。かき混ぜないで、そのまま飲むのがよいと言われることに納得。この甘美な味を求めて、世界中から来店するのがよくわかります。
写真:Etsuko Ciao
地図を見るあまり知られていませんが、「イタリア」が統一された際の最初の首都はトリノでした。
「Caffe Al Bicerin」は、イタリア初代首相のCamillo Cavour(カミッロ・カヴール)お気に入りのカフェだったことで知られています。当時、彼がよく座っていたのが、入り口からすぐ左側の角の席。現在は、彼のお気に入りだった席に彼のポスターが飾られているのですぐわかります。
イタリア初代首相と同じ場所に座り、同じようにビチェリンを飲んでみるのはいかがでしょう?懐かしさを感じるレトロな店内でゆっくりと寛ぎながら。
住所:Piazza della Consolata 5, 10122 Turin, Italy
電話番号:+39 011 436 9325
営業時間:8:30〜19:30
2017年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/11更新)
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