真っ白な大山や蒜山を一望!スノーシューで登る三平山

真っ白な大山や蒜山を一望!スノーシューで登る三平山

更新日:2018/01/24 11:57

現在人気上昇中のウインタースポーツ「スノーシュー」。特別な技術が無くても、雪の世界の中を気軽に散策できます。夏場は入れない森の中も、雪に覆われた時期は自由自在にスノーシューがあれば歩き回り、走り下れるのです。そんなスノーシューを使って、気軽に登れ、大山や蒜山の絶景が楽しめると人気の山が、岡山県と鳥取県の県境にある三平山(みひらやま・標高1010m)なのです。

高速降りて10分で登山口!アクセスも便利な三平山。

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三平山の冬山登山の出発点は、蒜山ICより国道482号線を西に登った内海峠から南に下る道を入ったところにあります。インターを降りてから車でわずか10分の距離で雪道の運転もほとんど必要ありません。

三平山キャンプ場に向かう林道の分岐付近の路肩が広くなっており、縦列駐車で10台ほどは駐車可能。冬場はここを通過する車も少ないので、出発前の装備準備もゆっくりとできます。ただし、トイレや売店は一切ないので、インターを降りる前の蒜山高原サービスエリアやインター降り口にあるローソンなどで買い出しやトイレは済ませておきましょう。

高速降りて10分で登山口!アクセスも便利な三平山。
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車を停めた場所から伸びていく真っ白な雪の林道。この林道をほんの少し進んだ脇から森の中に続き、尾根道を直登する「県境登山道」を今回は登ります。最短距離で頂上を目指せ、雪に覆われているので夏場に比べてとても歩きやすくなっており、このルートを選ぶ登山者も比較的冬は多くなります。

高速降りて10分で登山口!アクセスも便利な三平山。
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まずは雪に覆われた密度の濃い広葉樹の森を登ってきます。雪が深くてもスノーシューがあれば足は雪に埋もれず、雪の斜面をどんどん進めます。尾根伝いに登る県境登山道ですが、はじめの斜面は広くどこが尾根筋かはわかりません。踏み跡を目印に登っていきましょう。雪の森はよほどの急斜面でなければスノーシューがあれば立ち入れますので、踏み跡を外して登っていくのも面白いです。

斜面を登るにつれ、少しずつ森の密度が薄まり、青い空が頭上に広がっています。

登るにつれて広がる銀世界と中国山地の絶景

登るにつれて広がる銀世界と中国山地の絶景
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森が途切れ途切れになってくると、振り返ると大山の姿が一望できるようになります。大山は「伯耆富士」の名を持つ標高1729mの独立峰で、山陰地方唯一の日本百名山。三平山のある南側から望むと、烏ヶ山(1448m)に続く荒々しい稜線が続くアルペン的なもうひとつの大山の風貌が楽しめます。荒々しい岩壁の下には深い谷が刻まれた広大な裾野の高原の風景も広がります。空気が澄んだ冬は、遠くの山々の重なりまで一望できる絶景なのです。

登るにつれて広がる銀世界と中国山地の絶景
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急斜面の森を登りきると、突然目の前が開けます。今までどこが尾根かわかりにくかったですが、左右がすっぱり切れ落ちた尾根が頂上まで続いています。尾根筋には木々がなく、ここからは雪原のスノーハイク。
ここには足元に雪に埋もれかけた「土塁」という案内看板があります。土塁は明治31年につくられた総延長56kmの大掛かりなもので、蒜山高原が陸軍の軍馬育成場と接収された際、放牧時の軍馬が外に出ないようにつくられたものだそうです。 とはいえ、雪に覆われた今、この足元にどのような構造物があるのかはうかがい知れません。

登るにつれて広がる銀世界と中国山地の絶景
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頂上に近づくにつれ、尾根は稜線へと姿を変えていきます。とくにすっぱり切り落ちている東側斜面には小さな雪庇ができており、アルペン的な雪山登山の雰囲気を多少ですが味わえたりもします。ただし、この付近の急斜面は雪崩の可能性があるので、稜線から降りないようにしてください。

空気が澄んでいれば、登るにつれて大山の左側に日本海と美保関が見えてきます。真っ白な雪化粧の大山と、真っ青な青い海の組み合わせはとにかく美しい風景。山陰地方では冬場の晴天率は極端に低いですが、雪山と海を一緒に眺められる絶景はぜひ眺めたいですね。

頂上からは日本海・大山・蒜山!360度の絶景!

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ついに三平山頂上に到着。標高1010mの三平山の頂上は360度さえぎるものもなく最高の展望。山頂は広いので、風が無く寒く無ければここで是非とも展望を楽しみながらのランチを楽しみたいですね。

頂上からは日本海・大山・蒜山!360度の絶景!
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頂上からは大山と烏ヶ山を一望できます。荒々しい岩肌に深い谷。そしてその隙間にきっちりと押し込まれたかのような人の営みの跡。厳しくも雄大な大山の大自然を見下ろせる絶好の展望が、三平山の頂上からは楽しめます。

頂上からは日本海・大山・蒜山!360度の絶景!
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蒜山(1202m)とその山麓に広がる蒜山高原や遠く中国山地の山々も三平山から一望できます。蒜山高原は岡山県を代表する山岳リゾート地で、スキー場や飲食施設が多くあります。付近では名物のジャージー牛乳を使った美味しい乳製品や、「B-1グランプリ」で優勝した「ひるぜん焼きそば」なども楽しめます。スノーシューの帰りのお土産や食事、宿泊などにぜひ立ち寄りたい場所です。

下山は一瞬!?スノーシューならではの超高速雪山下山

下山は一瞬!?スノーシューならではの超高速雪山下山
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さて、下りはスノーシューを履いていると一気に降りれます。雪がクッションになってくれるので、土塁の看板までは斜面を楽しく走り下りる事もスノーシューなら可能です。その先の急斜面の森はさすがに走り下りる事は難しいですが、ゆっくり歩けば無理なく林の中を降りれます。場所によってはお尻で一気に滑り降りる事も楽しめます。

三平山登山の積雪期のコースタイムは登りは1時間30分。下りは45分。スノーシューで走ればたったの30分で下山できてしまいます。行程時間は3時間から4時間あれば大丈夫です。日帰りで手軽にスノーシューが楽しめる三平山。とってもオススメの山です。

下山後は「ひるぜんやきそば」のハシゴなどいかが?

下山後は「ひるぜんやきそば」のハシゴなどいかが?
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スノーシューを楽しんで下山すれば、やっぱりお腹が減ります。そんな時に楽しみたいのはやはり人気B級グルメの「ひるぜん焼きそば」ですね。

「ひるぜん焼きそば」は味噌をベースにしたタレと親鶏のかしわ肉を使った濃厚な味が特徴な焼きそば。ひるぜん焼きそばはブランド戦略のため、蒜山高原に所在する認定された店でないと、ひるぜん焼きそばを名乗れないのです。すなわち、ここに来ないと本物は食べられないということです。現在、ひるぜん焼きそばが食べられるお店は10店舗。三平山の登山口からおおよそ車で15分ほどで各店舗にアクセスできますので、ぜひ味わいたいですね。移動時間がなければ、蒜山インターのすぐ横にある道の駅「風の家」での販売もあります。

下山後は「ひるぜんやきそば」のハシゴなどいかが?
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多くのひるぜん焼きそばのお店がありますが、その中でもオススメは「やす坊」というお店。なんとやす坊は、香川からこの蒜山高原に移転してきた本場讃岐うどんの有名店なのです。蒜山の水を使った美味しい讃岐うどんはもちろん、蒜山の酪農品や野菜を使った創作うどんが人気。とくに讃岐うどんの名店がつくるひるぜん焼きそばは相当なハイクオリティ。アツアツの鉄板の上で少し焦げた焼きそばと半熟卵が織りなす味と食感は、病みつきになりますよ。

三平山(スノーシュー)の基本情報

住所:鳥取県日野郡江府町大字俣野
電話:0867-66-3220(蒜山観光協会)
アクセス:米子自動車道・蒜山ICより車で10分
駐車場:林道路肩10台駐車可能
積雪時期:12月末頃より(積雪量は1月末〜2月初旬頃がピーク)

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/02/04 訪問

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