ニューオーリンズのレストラン「ナポレオンハウス」はナポレオンの邸宅予定だった!?

ニューオーリンズのレストラン「ナポレオンハウス」はナポレオンの邸宅予定だった!?

更新日:2017/12/19 10:04

浅井 みら野のプロフィール写真 浅井 みら野 総合旅行業務取扱管理者、全国通訳案内士(英語)、世界遺産検定2級、JSBA スノーボード バッジテスト 1級
1万キロ離れた孤島からの脱出劇、その舞台となった場所に訪れてみませんか。ニューオーリンズで一番歴史が古い地区、フレンチクォーター(French Quarter)にある「ナポレオンハウス(Napoleon House)」は地元では誰もが知っている有名レストラン。以前は市長の邸宅として使われていて、当時幽閉されていたナポレオン・ボナパルトの救出劇が描かれていたという歴史的価値のある場所です。

ナポレオンの帽子を模った看板

ナポレオンの帽子を模った看板

写真:浅井 みら野

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年月と共に渋さと趣きが培われた「ナポレオンハウス」。築200年という建物はアメリカの国定歴史建造物に認定され、ニューオーリンズという町の歴史を語る上で欠かせない存在です。

優雅な時の流れが感じる店内

優雅な時の流れが感じる店内

写真:浅井 みら野

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この建物が建てられた19世紀前半はニューオーリンズ市長ニコラス・ギロッドの邸宅として使われていました。その後は食料品店を経て、1914年にレストランとしてオープンします。

壁面にはオープン当時の写真や訪れた人たちのサインが刻まれ、まるでタイムスリップしたかのよう。美味しい郷土料理が食べられるということで、昼間から旅行客や地元の人たちで賑わいます。

優雅な時の流れが感じる店内

写真:浅井 みら野

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1人や2人なら、気軽なバーカウンターがおすすめ。目の前には色とりどりのビンが並び、その中央にはナポレオンの彫像が。

お店のBGMで流れるのは雄大なクラシック音楽のベートーヴェン作の交響曲第3番“英雄”。ジャズの街に似つかわしくない選曲ですが、実はナポレオンを讃えた曲として有名です。店名以外からもナポレオンに対する想いが感じられます。

優雅な時の流れが感じる店内

写真:浅井 みら野

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当時の建築スタイル、スパニッシュ・カリビアン様式の特徴が、建物奥に設けられた中庭。晴れた日は陽光がさんさんと降り注ぎ、開放感たっぷりなお食事を楽しめます。

絶品!おすすめメニュー

絶品!おすすめメニュー

写真:浅井 みら野

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ピムス(Pimm’s)というリキュールを使ったカクテルが、こちらの名物。“ピムスカップ オリジナル(Pimm’s Cup Original)”は、レモンのさっぱりした味が飲みやすい一杯です。

絶品!おすすめメニュー

写真:浅井 みら野

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”マファレッタ”と呼ばれるサンドウィッチは、ニューオーリンズのイタリア系移民の間で誕生した料理。ハム、サラミ、パストラミ、チーズ2種類と中身は具だくさん。しっとりしたパンにオリーブの塩気、そしてひよこ豆の感触がクセになるボリュームたっぷりなメニューです。

サイドにはこの地方定番の香辛料が効いたジャンバラヤか、素朴な味わいのレッドビーン&ライスが相性抜群ですよ。

ナポレオンとの関係は?

ナポレオンとの関係は?

写真:浅井 みら野

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1階と2階はレストランとして改装していますが、3階以上は住宅としての面影を見ることができます(普段は非公開)。最上階からはフレンチクォーターの街並みが360度見渡せ、遠くには高層ビル群の様子も。当時の市長ニコラス・ギロッドはここからの景色をどのような思いで見ていたのでしょうか。

ナポレオンとの関係は?

写真:浅井 みら野

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かつてフランス植民地だったこともあり、ニューオーリンズの文化や建物はフランスの影響を強く受けていて、アメリカが建国した以降も多くのフランス人が住んでいました。その時、母国の英雄ナポレオンが1万キロ離れたセントヘレナ島に幽閉されていると聞き、街は救出劇を企てます。

この場所はナポレオンを受け入れる邸宅として改装され、市民も英雄の到着を待ち焦がれていました。しかし、計画はナポレオンの悲報により頓挫。それでも市民の語らいは続いたため、この場所が“ナポレオンハウス”と呼ばれる所以になったのです。歴史の分岐点になった貴重な場所。ぜひ訪れた際は、もしもの世界に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

ナポレオンハウスの基本情報

住所:500 Chartres St, New Orleans, LA 70130
電話番号:+1-504-524-9752
営業時間:日曜日-木曜日 11:00〜22:00 / 金曜日-土曜日 11:00〜23:00
アクセス:ジャクソンスクエア(Jackson Square)より徒歩3分

2017年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

【取材協力:ミシシッピ・リバー・カントリーUSA、ニューオーリンズ観光局】

掲載内容は執筆時点のものです。 2017/12/02 訪問

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